中古車購入ガイド
更新日:2021.10.21 / 掲載日:2021.05.14
ホンダ S660の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成

ホンダ久々の軽スポーツカーとして、2015年に発売されたのが「S660」。90年代に登場したビートを思わせるルックスと専用ミッドシップパッケージにより、たちまち大人気モデルとなった。今回は、手軽に乗れるオープンスポーツとして価値の高いS660のグレード別装備内容を紹介したい。
ホンダ S660ってどんなクルマ?


2015年3月に発表されたホンダの軽自動車がS660。専用設計のミッドシップシャシーを採用して後輪を駆動するのは、かつてのホンダ ビートと同じ。車名は、往年のスポーツカー「S500」、90年代末に登場した「S2000」と同じく「S」の頭文字を持ち、ホンダのスポーツカーの系譜にあることが示されている。エンジンは、ホンダNシリーズに採用される3気筒ターボ「S07A」を搭載し、最高出力64馬力/10.6kgmを発揮。トランスミッションは、軽自動車では初となる6速MTに加え、7速パドルシフト付きCVTを組み合わせる。ルーフは、簡単に脱着可能なロールトップを採用。フロントの荷室に収納可能で、オープンエアが楽しめるのも大きな魅力となっている。
改良遍歴は?

2015年3月のデビューから3年後の2018年5月、ホンダアクセスが開発したエアロパーツや専用サスペンションを装着した「モデューロX」が登場。同時に、新ボディカラー「フレンチブルー・パール」、「ブリティッシュグリーン・パール」、「ナイトホークブラック・パール」を追加。また、S660専用「Gathers(ギャザズ)スカイサウンドインターナビ」が装着可能な「ナビ装着用スペシャルパッケージ」も設定された。
2020年1月、マイナーチェンジを実施。エクステリアは、ヘッドライト/サブリフレクター、リアコンビランプのカラーが変更されたほか、フロントグリルデザインを一新。さらに「α」にはアクセサリーライトが追加された。インテリアは、ステアリングホイール、シフトノブ表皮にアルカンターラを採用。また「α」にシートヒーターを追加するなど、快適性も高められた。
また、S660はモデルライフを通して数多くの特別仕様車や限定車をリリースしている。なかでも注目すべきは、2021年3月に発表された「バージョンZ」。これは「モデューロX」をベースに、専用ボディカラー「ソニックグレー・パール」、ブラッククローム調エンブレム、ブラック塗装の専用アクティブスポイラー、ステルスブラック塗装のアルミホイール、カーボン調パーツをあしらったインテリアなど各部が特別仕立てとなっている。S660は2022年3月をもって生産終了し、これが最後の特別仕様車となるため、価値が維持されそうな1台だ。
ホンダ S660の主要グレード
ホンダ S660のグレード体系は、下から「β」、「α」、そして専用チューニングが施された「モデューロX」で構成されている。エンジンなどのメカニズムは共通で、主に装備内容の違いで選ぶことになるだろう。なお、いずれのグレードでもトランスミッションは6速MTとCVTが選択可能。
エントリーグレード「β」

エントリーモデルではあるが、エンジンなどは上級グレードと同じなので、シンプルに走りを楽しみたいユーザーなら「β」でも十分期待に応えてくれる。運転席および助手席エアバッグ、サイドエアバッグ、フルオートエアコンが標準装備となり、さらに衝突被害軽減ブレーキ+誤発進抑制機能が備わる「シティブレーキアクティブシステム」をオプション装着可能。インテリアは、パーキングブレーキノブ、エアコンアウトレットノブ、インナードアハンドルがシンプルなブラックとなり、シートはスポーツファブリックシートが与えられる。
より豪華な内装の「α」

「β」との違いは、主にインテリアが中心。メーターバイザーリングが高輝度シルバー塗装となるほか、パーキングブレーキノブ、エアコンアウトレットノブ、プッシュエンジンスタート、インナードアハンドルにクロームメッキが施される。また、ステンレス製スポーツペダル、本革巻きシフトノブ、本革巻きステアリング、スポーツレザーシートなど、内装はより豪華な仕様となっている。
専用外観のスポーツモデル「モデューロX」

ホンダアクセスが開発したコンプリートモデルが「モデューロX」。標準モデルとはひと目で異なる専用エクステリアが特徴。具体的には、グリル一体型専用フロントバンパー、専用LEDフォグライト、ボルドーレッドのロールトップ、ステルスブラック塗装のアルミホイールが与えられる。インテリアは、専用スポーツレザーシート、チタン製シフトノブ、ボルドーレッドのサイドブレーキカバー、インパネソフトパッドを採用。そのほか、5段階減衰力調整機構付き専用サスペンション、ドリルドタイプのディスクローター、スポーツブレーキパッドなどで走りも強化されている。
まとめ

S660のグレード構成は、スタンダードな「β」、「α」に加え、スポーツモデル「モデューロX」がラインアップされている。エンジンやトランスミッションに差はないから、純粋に走りを楽しむなら「β」、質感の高い内装を求めるなら「α」、ワンランク上の上質さと走りを追求するなら「モデューロX」をねらうとよいだろう。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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