中古車購入ガイド
更新日:2022.06.17 / 掲載日:2022.06.17
【レクサス RX】300万円台の予算でねらえる人気のプレミアムSUV
レクサスの高級SUVであるRXは、同ブランドの花形モデル。元々トヨタ ハリアーの輸出仕様に付けられたネーミングだが、レクサスブランドが日本国内で立ち上げられた後は別のモデルとして派生していった。日本市場で最初のRXが登場したのは2009年1月。ハリアーと同じくハイブリッドを導入し、走りと環境性能を両立していた。2015年10月にはモデルチェンジを実施し、より洗練されたデザインと性能を身につけた。そして先日、次世代型RXを世界初公開。5代目(日本では3代目)となる新型の発売は、2022年秋になる模様だ。今回は、4代目(日本では2代目)の改良遍歴とグレード別中古車相場をみていこう。
レクサス RX(2代目)ってどんなクルマ?
2015年10月、RXがフルモデルチェンジを受けた。先代モデルの改良型から続くスピンドルグリルを採用するが、切り返し位置を高く置いてシャープな印象を強めた。リアビューも、リアコンビランプ内側で切り返すスピンドル形状を採用し、前後で統一感のあるデザインとなった。ホイールベースが40mm拡大され、ゆとりある室内空間も実現。特に注目なのが、センターに配置された12.3インチのワイドディスプレイで、視認性と使い勝手を高めている。センタークラスターやエアコンレジスターのような機能部位には硬質な素材、人の手が触れる部分にはソフトな素材を用いており、機能の違いを素材で表現している。また、エンブレムに手をかざすだけで開くタッチレスパワーバックドアを標準装備するなど、使い勝手も向上した。
パワートレインは、3.5L V6ハイブリッド(RX450h)と2.0L 直4ターボ(RX200t)を設定。前者は、クラストップレベルの18.8km(JC08モード)という低燃費を実現している。安全面では、「プリクラッシュセーフティ」、「レーンキーピングアシスト(LKA)」、「オートマチックハイビーム」、「レーダークルーズコントロール」をパッケージ化した「レクサスセーフティシステム+」を設定。また、「ITSコネクト」、アクセルの踏み間違いによる事故被害を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー」、駐車時に左右後方から接近する車両を検知および制御する「リアクロストラフィックオートブレーキ」など、レクサス初の予防安全技術も惜しみなく投入された。
改良遍歴は?
2017年12月、一部改良を受けた。18インチホイールをメタリック塗装としたほか、セキュリティ機能を強化。また、このタイミングで「RX200t」が「RX300」に名称変更されている。さらに、ロングホイールベース化して3列目シートを備えた「RX450hL」を設定。1列目から3列目にかけて視点を高くするシアタースタイルとし、3列目シート専用のエアコンを設置するなど、快適性にも配慮している。
2019年5月、マイナーチェンジを実施。エクステリアは、フロントバンパーからドアサイドまでのキャラクターラインをつなげることで、よりダイナミックなサイドビューになった。スピンドルグリルにはL字型モチーフのブロックメッシュを採用。ヘッドランプはユニット形状を小型化、リアコンビランプはL字を4つ重ねたモチーフとするなど、より洗練されたデザインとなった。インテリアは、ナビのタッチディスプレイ化、USBソケットの増設、スマートフォン収納箇所の追加など利便性をアップ。また走りの面では、ボディ剛性の向上、サスペンションまわりの剛性向上などを実施。さらに、世界初のブレードスキャン式AHS(アダプティブハイビームシステム)を採用し、夜間走行の安全性も高められた。
2020年の改良では、パーキングサポートブレーキ、ブラインドスポットモニターを全車標準装備。また、アクセサリーコンセント(AC100V、1500W)をフロントのセンターコンソールとラゲッジルームに設定し、非常用電源としても使用可能となった。
レクサス RX(2代目)のグレードと相場
2代目RXのグレード構成は、「RX200t(改良後はRX300)」と「RX450h」、「RX450hL」となっている。ロングホイールベース車以外は、標準モデルのほか、豪華仕様の「バージョンL」、スポーティな「Fスポーツ」が選択可能。ここでは各グレードの中古車相場をチェックしてみたい。
「RX200t」/「RX300」
4気筒ターボを搭載する「RX200t」と「RX300」は、新車価格は「RX450h」よりも100万円ほど安い。「バージョンL」では、本木目と本革を組み合わせたステアリング&シフトノブ、セミアニリン本革シートを採用することで高級感を高めている。一方「Fスポーツ」では、専用の本革スポーツシート、専用20インチホイールを装備。物件数は「RX450h」とほぼ同程度となっており、特に「Fスポーツ」が豊富である。中古車平均価格は501万円だが、300万円台半ばの物件も増えている。
「RX450h」/「RX450hL」
262馬力の3.5L V6エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデル。「バージョンL」、「Fスポーツ」の装備内容は2.0Lターボモデルとほぼ同じ。上級モデルながらも物件数は多く、全体のおよそ半数を占めている。2.0Lターボは「Fスポーツ」の割合が多かったが、こちらは「バージョンL」も同程度となるのが特徴だ。中古車平均価格は522万円となっており、2.0Lターボ車よりも少し高め。探すなら最低でも300万円台後半の予算は用意しておきたい。3列シート仕様の「RX450hL」は、物件が少なくやや探しにくい。こちらの中古車平均価格は622万円と高値を維持している。
※上の記述は、2022年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。中古車平均価格は2022年6月時点のデータ。
まとめ
物件の豊富さゆえ、プレミアムSUVとしては買いやすいレクサスRX。2.0Lターボとハイブリッドはどちらも十分な数が揃い、好みや予算に応じて選べる。400万円前後の予算があれば、幅広く探せるだろう。まもなくフルモデルチェンジのため、価格も順当に下がるはず。これからが買い時のモデルといえそうだ。