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更新日:2018.11.07 / 掲載日:2015.10.27
スポーツカーファン必見!「マツダスポーツコンセプト」≪東京モーターショー2015特集≫

森野恭行
テーマは「マツダは“走る歓び”の未来を切り開く」。先のフランクフルトショーで大きな注目を集めた「越KOERU」への期待度も高いが、ホームマーケットでは満を持して、さらなる大物を披露する。それが、世界初公開となる「マツダスポーツコンセプト」だ。ティザーキャンペーンで、流麗なクーペシルエットが公開されたときから、すでに特大の話題を振りまいている。
でも、主役はあとにとっておいて、まずは「越KOERU」を紹介する。全長4600×全幅1900×全高1500mmのサイズからわかるように、このコンセプトカーが属するのは、CX-5と同等のクロスオーバーのジャンル。目を引くのは低く抑えた全高で、クーペのようなルーフラインを特徴とする。
気になるのは行く末だが、考えられる1つの可能性は次期CX-5のデザインコンセプト。だが、きわめてスポーティなスタイリングを見れば、BMW・X4やレンジローバー・イヴォークなどに対抗する、「CX-5のクーペ版」というセンも十分にありうる。いずれにしても、マツダの魂動デザインは「越KOERU」から新しいステージへと入る。その美しさを、しっかりと目に焼き付けておきたい。
マツダスポーツコンセプト
たんなるクーペモデルなら、世界を揺るがすほどの話題にはならない。だが、駆動方式がFRで、フロントに積まれるのが新世代ロータリーエンジンとなったら……マツダファンだけでなく、世界中のスポーツカーファンが心をときめかすはずだ。
世界初の2ローター・ロータリー搭載車であるコスモスポーツ(1967年)があわせて展示されるのは、マツダスポーツのヘリテージを強くアピールするため。だが、次世代のロータリースポーツの方向性は、コスモスポーツやRX‐7とは異なるものになりそう。加えて言えば、フル4シーターと観音開き4ドアを特徴とした、RX‐8とも路線は違う。
小型・高出力のロータリーエンジンの才能を活かして、高度なスポーツ性を追求するのは確か。だが、速さや走りにだけに特化したスポーツカーを目指すのではないだろう。ボクは、エレガントさやゴージャス感も兼ね備えた、大人のためのスポーツカーに発展すると予測する。イメージするのは、アストンマーチンのようなスポーツカー。日本のスポーツカー文化が、1つ上のステージに上がったことを証明するようなモデルになることを期待したい。
マツダが、伝家の宝刀であるロータリーの復活に懸ける意気込みは本物。直噴ターボのレシプロエンジンばかりになってしまったスポーツカー界に、近い将来、ロータリーショックを再度巻き起こしてほしいものだ。
高度な技術が必要であろうボディラインは人目を引き付けて離さない強烈な魅力を放つ。
ステアリング、シフト、ペダル、そしてシート。そのすべてが「走り」を楽しむ目的で備わっていることが伝わる。
人気モデルCX-5のジャンルに向けたモデルとしてお披露目された「越KOERU」にも注目したい。
CX-5よりもスポーティな、クーペ的なフォルムをまとっている。