車のエンタメ
更新日:2018.07.26 / 掲載日:2018.07.26
キャンピングカーをベースに作った、超巨大なオフロード用カート

クルマ関連のメディアを目にするたび、アメリカは本当にコンテンツが多彩で、つくづくクルマ大国だなと感じさせられます。1949年に創刊された老舗自動車雑誌『Motor Trend』のWebサイトにも、おもしろい動画がたくさんアップされています。
今回は、コンテンツのひとつ『DIRT EVERY DAY』のなかから、2014年に公開された「巨大なオフロードカートをDIYで作る!」という破天荒な1本をご紹介いたします。どうぞご覧ください!

巨大なカートのベースは、なんと、1986年式のフリートウッド「Pace Arrow」というキャンピングカーです。シャシーとパワートレインを残して、ボディや装備はすべて破壊してしまったのですね。剥き出しになったフレームとパワートレインからは、もはやキャンピングカーだったことを推察するのも難しいですね。そしてこれをベースにオフロード用のカートを作ってしまおう、と。でも、オフロード用のカートって本来は、コンパクトで、シンプルで、軽量な乗り物なんですけどね。
キャンピングカーをベースに本気で製作開始です。カットした角パイプを溶接して、フレームを強化していきます。

ロールケージを取りつけるために協力を仰いだのは、友人のフランクです。事故で頸椎を損傷し、車いす生活になりましたが、自動車関連の企業で働いていたエンジニアで知識も経験も豊富です。フランクにアドバイスをもらいながら、ロールケージをつくります。

一般的なサイズのダート用カートと対決です。まずはエンジンオフの状態から、ゴールまでのタイムを競います。一般的なサイズのカートのエンジンは始動がリコイルスターターなので、シートから降りてロープを引っ張らないといけません。一方、キャンピングカーベースのほうはセルスタートでスムーズに始動、発進します!

しかもリコイルスターターの調子が悪いのか、なかなかエンジンがかかりません。結局エンジンさえかからないまま、キャンピングカーベースの勝利が決定します!

エンジンさえかかれば、小回りがきく小さなカートは軽快に走れるのです。ブッシュのあいだもラクラク通過できるし、「段差」に近い路面の角度変化にも柔軟に対応できます。見事32.56秒でフィニッシュラインを通過しました。

デカい&ホイールベースが超ロングなのは、やっぱり不利ですよね。どうしたって大回りになるし、切り返しをしなきゃならなかったり、段差を降りるときにもノーズがひっかかりそうになったり。結果は55.15秒で惨敗。

あまりにも大差がついてしまったので、ハンデ戦も行うことに。モンスターのドライバーは、小型のエンジンをかけてから運転席に戻ってスタートします。
小回りがきかないという点を除けば、パワフルな走りが楽しめる、中々おもしろいマシンに仕上がっていましたね。これで拓けたダートを思い切り走ってみたくなりました。でもホイールベースが非常に長いので、抜群の直進安定性を見せてくれるのか気になりますね。