車のエンタメ
更新日:2018.11.12 / 掲載日:2018.02.14
今の自動車製造工場がすごい! VWの動画で知る最新のクルマづくり

最近のクルマの進化は目覚ましいです。日々クルマに触れる仕事をしているせいもあって、クルマの進化自体は身近なこととして実感していましたが、クルマづくりを支えるロボット技術の進化にも目を見張るものがありました。
今回ご紹介するのは、2017年に世界新車販売台数1074万1500台という過去最高の数字を記録し、2年連続で世界一となったフォルクスワーゲングループの強さの秘密が明かされる動画(!?)です。しかも約2年前に公開されたものなので、いまはさらに進化しているかもしれません。

クルマはどうやってつくられるのか、全容をコンパクトに紹介しています。


開発はデザインからスタート。AI(人工知能)が優秀になってきたとはいえ、まだまだ人間が手間をかける部分です。

原寸大のクレイモデルをつくります。少し前まではこれも手作業でしたが、いまはロボットでおおよその形を削り出すことができるんですね。微調整を手で行うとしても、かなりの時間短縮にはなっているのでしょう。


いっぽう、人間の手や眼や感覚、クラフトマンシップを大事に残している部分もあります。品質のチェック、ステアリングやシートの縫製、内装パーツの張り合わせ、上級モデルの塗装などは、現在も経験を積んだスタッフが手がけているのです。

開発には、VR(ヴァーチャルリアリティ)も採用。立体的なシミュレーションも可能なので、開発にかかる時間もコストも大幅に軽減できるようになりました。

開発は、いろんな工具がいっぱいあって、床にオイルが浸みこんだような作業場ではなく、「ラボ」と呼ぶに相応しい空間で進められます。

ボディパーツのプレス用金型。超大型のプレスマシンにセットして、オートメーションで次々にパーツをつくっていくことができるのも、きっちりと手入れしているからこそ。安定した品質の製品をつくるためには、機械と人間の「協業」が必要なのですね。

表面処理も、プログラミングされたマシンなら寸分の狂いもなくハイスピードで行うことができますが、「ここぞ」という場面での「磨き」はやはり職人技が頼りになったりもします。

巨大な金型が整然と並んだプレス工場。

大きなパーツを持ち上げたり、決まった位置にピタッと動かしたりするのはロボットの得意とするところ。動きは、素早くて無駄がないし、人間なんて叶わないなぁと思わされますが、このロボットをつくっているのも、ロボットを動かすプログラムをつくっているのも、やはり人間なのですよね。


洗浄から上塗りまで、塗装もほぼオートメーションでできてしまう時代です。

それでも、人間にしかできない塗装があります。


機械が得意な分野は大いに機械を活用し、機械が苦手な分野や人間のほうが優れているところはしっかりと人間が手をかけるのが、現在のクルマづくり――いや、ものづくりなのかもしれません。
動画の後半では、クルマづくりのさまざまな工程を細かく紹介しています。ぜひ最後までご覧になってくださいね。
Part 2 プレス工程
Part 3 塗装工程
Part 4 アッセンブリー製造工程
Part 5 製造ロボット
Part 6 クラフトマンシップ