車のエンタメ
更新日:2018.06.15 / 掲載日:2018.06.15
本当に変えてるの!? 2秒切るタイヤ交換の異常な速さ
レースの醍醐味といえば、マシン同士によるオーバーテイクですが、ピットイン時のタイヤ交換によって順位が逆転するというドラマも少なくありません。1000分の1秒を争う戦いにおいては、コース上での走りだけでなく、ピット作業をいかに素早く終わらせ、短い時間でマシンをコースに復帰させられるかというのも、大きなポイントになります。ときには勝敗さえ消してしまうほど、大切な要素になります。さて、今回ご紹介するのは、ピットクルー達によるタイヤ交換の映像です。世界最速の神業をどうぞご覧ください!
タイヤを1本ごとに交換していきます。ホイールガン(ナットをしめる工具)と担当のクルーは、右をやれば今度は左というように移動していきます。
とはいえ、我々がふだん整備工場で行うタイヤ交換と比べると、段違いの速さです。
しかし、なぜF1のタイヤ交換はこうも素早いのでしょうか?
理由の1つは、徹底した専業性にあります。マシンをジャッキアップするクルーは前後に1人ずつ、ホイールガンの担当がタイヤごとに1人ずつ、タイヤを取り外す担当がタイヤごとに1人ずつ、タイヤ取り付け担当 がタイヤごとに1人ずつ、そして持ち上げられた状態のマシンを押さえる担当が1人。そのほかにさまざまなサポーターが加わり、F1のタイヤ交換には、総勢20人ほどが参加します。
そして、通常タイヤのナットは1本あたり4~5本ですが、F1は中央に大きなナットが1つだけです! さらにナットを回転させる時間を短縮するべく、ネジ山が3つしかないチームがあります。それによって、電光石火のごとくタイヤを交換できるのですね。
レースはドライバーだけでなく、メカニックやピットクルー全員で戦う集団戦であることにを改めて思い知らされます。それにしても、ガソリンスタンドや整備工場でのタイヤ交換を彼らが行ったらものすごく効率が良さそうに思えるのは私だけでしょうか?