車のエンタメ
更新日:2016.04.01 / 掲載日:2016.04.01
未来のタイヤは球体になる?

ユニット・コンパス/Goo-net編集部
クルマはタイヤがないと走れない。SFの世界ではもうずいぶん前からクルマが浮いて移動しているから100年後にどうなってるかわからないけど、いまのところタイヤはクルマに必要不可欠なパーツである。
タイヤといえばゴム製の黒い輪という常識はかれこれ100年近く変わっていないし、チューブのないラジアルタイヤも1948年にミシュランが実用化してから現在まで基本構造に大きな革新は起こっていない。クルマそのものは、エンジンの性能が向上したり、ハイブリッドシステムが誕生したり、ABSやエアバッグや自動ブレーキなどの安全装備が開発されたり目覚ましく進化しているのに、タイヤはこのままでいいのか? と、開発担当者が思ったかどうか知らないが、グッドイヤーは現在の「黒いリング状のタイヤ」とは形状も仕組みもまったく異なるタイヤを発表した。
コンセプトタイヤ「イーグル360」は、なんと球体。中心軸を回転させる従来型のタイヤとちがって、磁力でボディを浮かせながら回転エネルギーを伝える仕組みらしい。球体なのでステアリングでタイヤに角度をつけて曲がる必要はなく、タイヤの回転する方向を変えれば前後はもちろん斜めにも真横にも移動できるし、全長ぶんのスペースがあればその場で転回することもできる。縦列駐車のときなんか、駐車スペースの真横にクルマを停めてそのまま横にスライドするだけでいいので、切り返しが苦手な人には朗報かもしれない。
もちろん、いまのクルマにそのまま装着できるわけではないのですぐに実用化されることはないだろうけど、もっともっといろんなアイデアが出てきたら、クルマの未来も変わっていくはず。まったく新しい発想でタイヤをつくろうとしているグッドイヤーの心意気には素直に拍手を送りたい。