タイヤ交換
更新日:2026.01.20 / 掲載日:2026.01.20
タイヤの空気圧、「高め」の目安はどれくらい?適正値や調整方法を解説

「タイヤの空気圧を少し高めにすると燃費が良くなる」と聞いたことはありませんか?しかし、具体的にどれくらい高くすればよいのか、また高すぎることによるリスクはないのか、疑問に感じる人もいるでしょう。この記事では、タイヤの空気圧を高めに設定する際の適切な数値の目安や空気圧の点検、空気の入れ方を解説します。
1. タイヤの空気圧、「高め」の目安はどれくらい?

タイヤの空気は自然に少しずつ抜けていくため、指定空気圧より高めに調整しておくことが大切です。ただし、指定値より大幅に高くすると、後述するデメリットが生じるため注意が必要です。まずは、愛車の指定空気圧を確認しましょう。
(1) 推奨される上限値は指定空気圧+10~20kPa(キロパスカル)
タイヤの空気圧の目安は、指定空気圧に+10~20kPaほど高めに設定するのが目安とされています。
タイヤの空気は1カ月で約5%自然に抜けていくため、あらかじめ少し高めに設定しておくことで、適正な空気圧をより長く維持できるでしょう(参照:タイヤの空気圧|一般社団法人日本自動車タイヤ協会)。
タイヤの空気圧を適正に保つことで、燃費の悪化やタイヤの偏摩耗を防ぐ効果が期待できます。
(2) 指定空気圧の確認方法
指定空気圧は、運転席のドアを開けた内側などに貼られているラベルに記載されています。

ラベルにはタイヤサイズとそれに対応する空気圧が「kPa」という単位で記載されています。見つからない場合は、車両の取扱説明書にも記載があるので確認しましょう。
なお、指定空気圧は工場出荷時に装着されている純正タイヤを基準としています。インチアップなどでタイヤサイズを変更した際は、別途そのサイズに適した空気圧を確認する必要があります。
2. タイヤの空気圧が高すぎるときに生じるトラブル
指定空気圧が高すぎると、かえって危険な状態を招く恐れがあります。この章では、タイヤの空気圧が高すぎるときに生じるトラブルを3つ紹介します。
(1) 乗り心地が悪くなる
タイヤはサスペンションとともに、走行中の振動や衝撃を和らげるクッションの役割を担っています。しかし、空気圧が高すぎるとタイヤが常に張り詰めた状態になり、クッション機能が充分に発揮されません。
その結果、乗り心地に次のような影響が出ます。
・道路のわずかな凹凸でもゴツゴツとした突き上げを感じやすくなる
・走行中のロードノイズ(タイヤが路面を転がる音)が車内に響きやすくなる
・車両全体が跳ねるような感覚になり、安定性が損なわれる
このように、過度な空気圧は乗り心地を損なうだけでなく、同乗者の車酔いの原因にもなり得ます。
燃費向上を目的とする場合でも、乗り心地とのバランスを考え、指定空気圧+10~20kPaの範囲に留めましょう。
(2) センター摩耗が起きる
タイヤの空気圧を過剰に高くすると、タイヤの中央部分だけが路面に強く押し付けられ、中央部が早く摩耗する「センター摩耗」を引き起こす原因となります。
タイヤが適正な空気圧の場合、接地面全体が均等に路面に接触します。しかし、空気を入れすぎるとタイヤが風船のように丸く膨らみ、接地面の中央部分に負荷が集中してしまうのです。
センター摩耗が進行すると、タイヤ本来の性能を発揮できなくなるだけでなく、タイヤ全体の寿命を縮めてしまいます。
たとえ両サイドの溝が十分に残っていても、中央部が摩耗の限界に達すればタイヤ交換が必要となり、経済的な負担が増えることにもつながります。
(3) グリップ力が低下する
タイヤの空気圧が過剰に高い状態は、グリップ力の低下を招く危険性があります。前述の通り、空気圧が高すぎるとタイヤの接地面が中央に偏るため、路面に接地する面積そのものが減少してしまいます。
接地面が狭くなると、路面を掴む力(グリップ力)が弱まるため、急ブレーキ時や雨の日などは、滑りやすくなったり、制動距離が伸びてしまったりする可能性があるでしょう。
さらに、接地面積が減ることでタイヤの排水性能も低下してしまいます。その結果、高速走行時にはタイヤと路面の間に水の膜ができ、ハンドルやブレーキが効かなくなるハイドロプレーニング現象が発生するリスクが高まります。
3. タイヤの空気圧の点検方法
タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドやカー用品店に設置されている空気充填機や専用の「エアゲージ」を使えば簡単に点検できます。
【空気圧の点検手順】
1. 自身の車の指定空気圧を確認する
2. タイヤのホイールにある黒いゴム製のキャップを反時計回りに回して外す
3. エアバルブにエアゲージを押し当てる
4. エアゲージに表示された数値を読み取り、運転席ドア付近に記載された指定空気圧と比較する
5. キャップを閉める
タイヤの空気圧の点検で注意すべきポイントは、タイヤが冷えているときに行うことです。走行直後はタイヤ内の空気が温まって膨張するため、正しい数値が測れません。
また空気圧の点検とあわせて、エアバルブからの空気漏れや縁石との接触などでタイヤやホイールに損傷がないかも目視で確認します。
見落としがちですが、いざというときに備えてスペアタイヤの空気圧もチェックしておきましょう。
4. タイヤに空気を入れるときの方法
ガソリンスタンドなどに設置されている空気充填機には、主に「据え置きプリセット型」と「エアタンク型」の2種類があります。どちらも簡単に入れることができますが、操作方法が少し異なります。
【据え置きプリセット型】の場合

ガソリンスタンドの給油機の近くに設置されていることが多い、操作が簡単なタイプです。
1. 空気圧を設定する
2. 充填機のダイヤルや「+」「-」ボタンを使い、愛車の指定空気圧に数値をセットする
3. タイヤのエアバルブのキャップを外し、充填機のホース先端をまっすぐ強く押し当てる
4. 空気を充填する
5. 設定した空気圧になったら、ホースを外しキャップを閉める
【エアタンク型】の場合

持ち運びができるタンク式のタイプです。エアゲージ(圧力計)を見ながら手動で調整します。
1. タンクに付いているエアゲージをタイヤのエアバルブに接続し、現在の空気圧を確認する
2. ホースを接続し、空気を入れる
3. ホースを接続したまま、レバーを握り空気を入れる
4. 空気圧を確認しながら調整する
5. 調整が終わったらホースを外し、キャップをしっかりと閉めて完了
エアタンクは使うたびにタンク内の圧力が下がります。メーターの針の動きが鈍いと感じたら、スタッフに声をかけてタンクに空気を再充填してもらいましょう。
また、設定する数値を間違えないように、事前に指定空気圧を確認しておくことも重要です。
5. タイヤの空気圧の点検・調整を業者に依頼したときの費用相場

タイヤの空気圧の点検・調整は、多くの場所で無料または低価格で依頼できます。自分での作業に不安がある人は、下記の専門業者に任せると安心です。
依頼先ごとの費用相場は以下の通りです。
| 依頼先 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|
| ガソリンスタンド | 無料 | 数百円かかる場合もある |
| カー用品店 | 無料 | 会員サービスの一環として無料のことが多い |
| ディーラー | 無料~約1,000円 | 点検内容や他の作業との組み合わせによる |
また、通常の空気の代わりに「窒素ガス」を充填する方法もあります。窒素ガスは、通常の空気に比べて自然に抜けにくく、温度変化による圧力変動も少ないため、燃費や乗り心地が安定しやすいのがメリットです。
窒素ガスの充填は有料で、タイヤ1本あたり500~1,000円程度が目安です。
6. タイヤの空気圧の目安に関するよくある質問
(1) 空気圧300kPaは何bar(バール)ですか?
300kPaは約3.0barに相当します。空気圧の単位には「kPa(キロパスカル)」の他に「bar(バール)」や「kgf/cm2(キログラムフォース毎平方センチメートル)」が使われることがあります。
特に、欧州車の指定空気圧ラベルや海外製のエアゲージでは「bar」表記が多いため、換算方法を知っておくと便利です。また、アメリカ車(アメ車)では「PSI」という単位が使われています。
| 単位 | 1kPaあたりの換算値 |
|---|---|
| kPa(キロパスカル) | 1kPa |
| kgf/cm2(キログラムフォース毎平方センチメートル) | 0.01kgf/cm2 |
| bar(バール) | 0.01bar |
| PSI(ポンド・スクエア・インチ) | 0.145PSI |
(2) タイヤの空気圧はどこまでなら大丈夫?
タイヤの空気圧は指定空気圧の+10~20kPaまでが目安です。高すぎても低すぎても、タイヤの性能を損なう原因となります。
7. タイヤの空気圧について相談したいときはグーネットピットをご活用ください
タイヤの空気圧は、愛車の指定空気圧に対し+10~20kPaを維持することが望ましいです。この範囲より高いと、乗り心地の悪化やタイヤの偏摩耗といったデメリットが生じます。月に1度は車の空気圧を確認し、適正な空気圧を維持しましょう。
空気圧の調整に不安がある場合は、グーネットピットをご活用ください。グーネットピットは、空気圧を調整できる近くの整備工場を簡単に検索できます。
定期的な空気圧管理を習慣づけ、安全で経済的なカーライフを送りましょう。


