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タイヤ交換
更新日:2024.04.10 / 掲載日:2024.03.19

タイヤ交換は残り溝が何mm未満のとき?スリップサインの目安とタイヤの寿命

タイヤの残り溝は、安全運転には欠かせない要因の1つであり、タイヤ交換の大事な指標でもあります。

この記事では、タイヤ交換を検討すべき残り溝の目安や、残り溝が減ることで考えられるリスクなどを解説します。タイヤの寿命を延ばす運転のコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.タイヤ交換の目安となる残り溝の「2つの基準」

タイヤ交換の検討につながる残り溝の目安は、大きく2つの基準があります。1つが道路運送車両法「道路運送車両の保安基準」第9条に定められている基準で、もう1つがタイヤの性能という観点から見た基準です。それぞれに解説していきます。

(1)保安基準上の残り溝の目安は「1.6mm未満」

「道路運送車両の保安基準」第9条1項では、「自動車の走行装置(空気入ゴムタイヤを除く。)は、堅ろうで、安全な運行を確保できるものとして、強度等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。」と定められています(参照:道路運送車両の保安基準 第9条〈走行装置等〉|国土交通省

さらに、具体的な基準を定めた「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第89条」では、タイヤの残り溝の基準を「1.6mm以上」と定めています(参照:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第89条(走行装置)p.1|国土交通省)。1.6mm未満の場合、道路交通法違反となってしまい、車検にも通らないため注意してください。

なお、これは乗用車の基準であり、他の車両や一般道路・高速道路によって基準は異なります。

一般道路高速道路
二輪車0.8mm以上0.8mm以上
乗用車1.6mm以上1.6mm以上
小型トラック1.6mm以上2.4mm以上
大型トラック&バス1.6mm以上3.2mm以上

(2)スリップサインは残り溝が1.6mmになった証拠

タイヤの側面にある三角マーク(△印)は、スリップサインといいます。タイヤが摩耗し、溝の深さが1.6mmになると、スリップサインはタイヤの表面と同じ高さになります。スリップサインが表面に現れることは、「そのままのタイヤで走行し続けると、スリップしやすい状態になっていますよ!」という警告を意味しているのです。

スリップサインが現れた状態のタイヤは、保安基準に不適合になるだけでなく、グリップ性能が落ちてスリップしやすくなるなど大変危険です。このサインが見えたら、すぐにタイヤを交換しましょう。

スリップサインは残り溝が1.6mmになった証拠

(3)運転性能上の目安は「4mm未満」

一般的な新品タイヤの溝の深さは約8mmです。その半分である4mm未満まで溝が減ると、タイヤの摩耗が進行し、性能が低下してしまうとされています。具体的には、ブレーキ時の制動距離が伸びてしまったり、カーブ走行時の安定性が低下したりします。ステアリング操作に対する反応やトラクション(駆動力)が落ちるため、思わぬ事故につながる可能性があります。

2.タイヤの残り溝を測定する方法

タイヤの残り溝を測定するには、いくつかの方法があります。

(1)タイヤ溝ゲージで測る

タイヤの残り溝は、「タイヤ溝ゲージ」という専用のツールで測るという方法です。タイヤ溝ゲージをタイヤの溝にあてることで、残り溝の深さを簡単に測定できます。測定はタイヤの中央部分で測ってください。

なお、溝の深さは3カ所ほど計測して、摩耗度合いに差がないかも確認しておきます。同様に、タイヤの内側と外側で溝の深さに差がないか(一方的に減っていないか)も点検しておきましょう。

タイヤ溝ゲージを使うと残り溝の深さを簡単に測定できる

(2)1円玉硬貨を押し当てて測る

1円玉の大きさは直径20mmです。タイヤ溝に硬貨を押し当てて、「1」の数字が完全に見える場合は、溝の深さが4mm未満の可能性が高いため、タイヤの交換を検討しましょう。

(3)走行距離から摩耗度合いを推測する

タイヤの摩耗度合いを判断する方法として、「走行距離から推測する」というものがあります。一般的に、タイヤは5,000kmにつき1mm摩耗すると言われています。仮に新品タイヤの溝が8mmである場合、20,000km走ると残り溝は4mmになると計算できます。32,000km走ると、残り溝は1.6mmになります。

とはいえ、これはあくまで推測にすぎません。路面の状況や運転の仕方、空気圧の管理でタイヤの摩耗度合いは大きく変化します。走行距離だけで判断せず、定期的にタイヤの溝をチェックするようにしましょう。

3.タイヤの使用年数に応じて交換を検討

タイヤの使用年数次第では、タイヤの残り溝に限らず交換を検討しましょう。具体的には、タイヤを使用し始めて3年・5年というタイミングで、タイヤの交換・点検を実施してください。

①使用年数3年

タイヤにひび割れなど劣化が現れ始め、徐々に硬化していきます。溝が残っていてもゴムが硬化してしまうと、運転していてロードノイズ(タイヤの転がる走行音)が大きくなります。

制動距離が長くなったりハンドルが取られたりなどの症状が出るようなら、整備工場などで点検してもらいましょう。

②使用年数5年

劣化が進み、ひび割れも増えていきます。使用年数が5年を超えると、ほとんどのタイヤは性能が低下するため、早めの交換を検討してください。

4.タイヤの残り溝が浅い状態で走行する危険性

タイヤの溝が浅くなると、大きく3つの危険性が増します。

・制動力・駆動力が落ちる
・ハイドロプレーニング現象のリスクが上がる
・バーストで重大な事故につながる

(1)制動力・駆動力が落ちる

タイヤの溝は、路面との摩擦を生み出す役割を持ちます。タイヤ溝が浅くなると摩擦力が下がり、結果として車の制動力・駆動力が落ちてしまいます。つまり、ブレーキを踏んでも思うように減速できない、アクセルを踏んでも思うように加速できないという状況を引き起こしやすくなるのです。

(2)ハイドロプレーニング現象のリスクが上がる

ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に水の層が発生し、車体が水の上に浮いた状態になってしまう現象です。ハイドロプレーニング現象が起こると、ハンドル、ブレーキが効かなくなってしまうため、事故のリスクが高まり大変危険です。

タイヤの溝は水を排水する役割があり、この溝が浅くなると排水機能が低下し、ハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。

(3)バーストで重大な事故につながる

バーストとは、タイヤが突然破裂する現象を指します。これが起こると、車は一気に制御が効かなくなり、重大な事故につながることがあります。タイヤがバーストする原因は、タイヤの劣化や空気圧の過不足、外部からの衝撃などが考えられます。

5. タイヤの摩耗を最小限にする4つの方法

タイヤの摩耗を抑えて長持ちさせるには、大きく4つの方法が挙げられます。

・丁寧・安全な運転を心がける
・タイヤの適正空気圧をキープする
・タイヤローテーションでタイヤが均一に摩耗するように管理する。
・夏タイヤ・スタッドレスタイヤを適切に保管する

(1)丁寧・安全な運転を心がける

丁寧で安全な運転を心がけることは、タイヤの寿命を延ばす上で重要なポイントです。タイヤの摩耗を抑えるために、以下のポイントを意識してください。

1.急ブレーキや急発進は避ける
2.高速道路では制限速度を守る
3.荒い路面を低速で走行する

(2)タイヤの適正空気圧をキープする

タイヤの空気圧が低いと、路面との摩擦が増えてタイヤの摩耗が早まります。逆に空気圧が高すぎると、タイヤがパンクしやすくなる危険性があります。

適切な空気圧は車種やタイヤの種類により異なりますので、メーカー推奨の空気圧を確認しましょう。通常、その情報は運転席のドア周辺やガソリンキャップ付近に記載されています。

タイヤの空気圧は1ヶ月に1回程度チェックし、必要に応じて調整することをおすすめします。

タイヤの空気圧を点検している様子

(3)タイヤローテーションでタイヤが均一に摩耗するように管理する。

タイヤローテーションとは、車のタイヤを定期的に位置を交換することです。フロントタイヤは、駆動だけでなくステアリング操作によってリヤタイヤに比べて摩耗が多いとされています。タイヤローテーションで、フロントタイヤとリアタイヤを入れ替えることによって、各タイヤの摩耗度を均一に保つことができます。

具体的なローテーションは、5,000〜10,000kmごとに行うのが推奨されています(走行距離や車種、道路状況などにより異なります)。

(4)夏タイヤ・スタッドレスタイヤを適切に保管する

シーズンオフのときに夏タイヤ・スタッドレスタイヤは、高温多湿・直射日光を避けて、風通しの良い場所で保管しましょう。温度変化や湿度が、タイヤのゴムを劣化させるためです。また直射日光は、紫外線によりゴムを硬化させます。

それ以外に、タイヤの保管方法としては、次のポイントを押さえておきましょう。

・タイヤを保管するときは、指定空気圧の半分まで空気を抜きます。空気圧を抜くことで、タイヤの負荷を軽減できます。空気を抜きすぎると、タイヤの変形や性能低下を招くため、注意してください。
・ホイール付きのタイヤは、タイヤを横にして平積みで保管します。タイヤを立てて保管すると、ホイールの重さで変形を起こしやすくなります。
・ホイールなしのタイヤは、縦置きで保管します。平積みにすると、下のタイヤが重みによって変形してしまいます。また、縦置きの場合はタイヤラックを使用すると、収納スペースを確保しやすくなるためおすすめです。

6.タイヤの点検・交換はグーネットピットへご相談ください

タイヤの残り溝は、「保安基準の目安は1.6mm」「運転性能の目安は4mm」という2つの目安をもとに、交換を検討してください。

現在のタイヤの状態を点検してほしい、タイヤを交換したいという場合は、グーネットピットへご相談ください。タイヤの点検・交換を丁寧にサポートいたします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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