故障・修理
更新日:2015.08.07 / 掲載日:2015.08.07
車のエンジンのオーバーホールで得られる効果とは
goo-net編集チームエンジンのオーバーホールというのは言葉としてはよく耳にしますが、
一体どんな目的で行われる物なのでしょうか。
そしてその効果はどのようなものなのでしょうか。
エンジンのオーバーホールはいつ行うものなのか
エンジンのオーバーホールは滅多に行う物ではありません。
それは、エンジン自体の寿命が30万~50万キロに設計されているためです。
エンジンの寿命というのは、次のような症状で判断が可能です。
・エンジンからオイルがしみ出している。
・エンジンオイルの減りが早くなる。
・急坂の登坂や急加速の時に加速が鈍い。
・マフラーから白い煙が出る。
このような症状が出た場合に一般的にオーバーホールを行う必要があります。
オーバーホールで一体何をするの?
オーバーホールでの一般的な作業は、
エンジンを分解してガスケットを交換することです。
ガスケットとは、エンジンの部品と部品の間に取り付けられている物で、
部品同士の隙間を埋めて、空気やオイルが浸入したり漏れたりするのを防ぐ部品です。
エンジンの全ての部品を分解して、
ガスケットを新品にすることがオーバーホールの主目的です。
また、分解した際に、
エンジンオイルに含まれる金属片が固まったスラッジを洗浄してやります。
必要に応じてピストンやバルブなどの交換を行う場合もあります。
オーバーホールで性能はアップするのか
オーバーホール自体には性能を向上させる効果はありません。
しかし、エンジンの寿命が近くて性能が低下しているエンジンにオーバーホールを行うと、
エンジンの当初の性能を回復するため、
エンジンの性能が上がったように感じられることもあります。
積極的なエンジンの性能アップを狙って、オーバーホールのタイミングで、
オーバーサイズのピストンやナトリウム封入のバルブなどに交換することもありますが、
その分費用はかかります。
場合によってはオーバーホールで性能低下することも…
オーバーホールはエンジンに良いように思われがちですが、逆の場合も存在します。
エンジンは金属同士の摩擦とそのバランスによって成り立っていますので、
エンジンが寿命で性能低下する前にオーバーホールしてしまうと、
逆にエンジンのバランスが崩れて性能が低下することも十分考えられます。
エンジンのオーバーホールというと、エンジンに良いものという印象がありますが、
場合によっては性能が低下するリスクもありますし、費用もかかる物なので、
実施のタイミングをよく考えて行いたいものです。