カー!といえばグーネットピット

無料整備工場検索&予約アプリ

グーネットピットアプリ

故障・修理
更新日:2022.05.13 / 掲載日:2022.05.13

パンク修理剤の使い方とは?メリット・デメリットや注意点も解説

パンク修理剤の使い方とは?メリット・デメリットや注意点も解説

車を運転しているときに起こるトラブルといえば、タイヤのパンクが代表的です。目的地への移動が遅れるだけではなく、重大な事故を引き起こす原因にもなるので、早急な対処が必要となります。

現在、簡単に使えるパンク修理剤が主流となっていますが、どのように使えばいいのか、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、パンク修理剤の概要を踏まえつつ、基本的な使い方やメリット・デメリット、使用上の注意点などを解説します。

パンク修理剤とは?

パンク修理剤とは?

パンク修理剤とは、タイヤ内に特殊な薬剤を注入することで、パンク穴を物理的に塞ぐというものです。一時的に空気の漏れを抑えることができるので、パンクしたときの応急処置として使えます。

一般的にパンク修理剤はエアーコンプレッサーとセットで用意されているため、パンクを修理しながら空気も一緒に注入することが可能です。もし空気が抜けていても、その場で少しだけ走行可能な状態まで復旧できるので、いざというときに役立つでしょう。

最近はスペアタイヤの代わりに、パンク修理剤を含むキット一式を標準搭載している車が多く、主流になりつつあります。便利なアイテムであることは確かですが、デメリットも少なくないため、使用するときは注意が必要です。

パンク修理剤の使い方

パンク修理剤の使い方

パンク修理剤を使う機会はそうそう訪れないため、実際のところ「どう使えばいいのかわからない」「どこに搭載されているのか知らない」といった方が多いかもしれません。

そこで、パンク修理剤の基本的な使い方をまとめました。メーカーや車種によってパンク修理キットの内容は異なるため、あくまで一例となりますが、ぜひ参考にしてみてください。

1.パンク修理キットを準備する

パンク修理を行なうときは、まずパンク修理キットを準備しましょう。一般的にトランクやラゲッジルームに車載工具とセットで搭載されていますが、それ以外の場所に搭載されているケースもあります。

パンク修理キットを取り出したら、パンク修理剤・コンプレッサー・注入ホース・バルブコア回しなど、内容物がそろっているか確認しましょう。説明書がついているケースも多いので、そちらもよく読んでおいてください。

2.タイヤ内の空気を抜く

パンク修理剤を使う場合、あらかじめタイヤ内に残っている空気を完全に抜かなければなりません。バルブコア回しの後ろ部分を使って、バルブコア中心にある突起を押すと、空気を抜くことができます。
このとき、バルブキャップを紛失しないよう、安全な場所に置いておきましょう。

3.バルブコアを外す

タイヤ内の空気を抜いたら、バルブコア回しを使ってタイヤからバルブコアを外します。ねじ回しの要領で反時計回りに動かせば、簡単に外すことが可能です。

なお、タイヤ内に空気が残っていた場合、バルブコアを外した瞬間、勢い良く飛び出す可能性もあるので、念のため反対の手で押さえながら作業してください。

バルブコアもバルブキャップ同様、保管場所に注意しましょう。

4.パンク修理剤を注入する

先にパンク修理剤をよく振ってから、注入用ホースを取り付けてタイヤバルブに差し込みます。このときパンク修理剤を逆さまに持つこと、薬剤をすべて注入して使い切ることがポイントです。

また、タイヤに釘やガラスなど、異物が刺さっている場合には、それを抜かずに注入作業を実施してください。

注入が終わったら、外していたバルブコアを取り付けましょう。

5.空気を注入する

タイヤバルブにホースを差し込み、付属のコンプレッサーの電源がオフになっていることを確認してから、電源プラグを車内のアクセサリーソケットに差し込みます。そして、パーキングブレーキがかかっていることも確認したうえで、車のエンジンを始動しましょう。

次にコンプレッサーの電源をオンにして、空気を注入します。運転席側のBピラーなどに指定空気圧を記載したシールが貼っているので、それに基づいて調整してください。

指定空気圧まで注入したらコンプレッサーを外し、バルブキャップを取り付けましょう。

6.10分もしくは5㎞ほど走行する

付属の速度制限シールを運転席から見える箇所に貼ってから、薬剤がタイヤ内に行きわたるよう、80km/h以下の速度で10分もしくは5kmほどテスト走行します。

7.空気圧を確認する

テスト走行が終わったら、タイヤバルブに再度コンプレッサーのホースを差し込みます。そして、コンプレッサーの電源をオンにして、数秒経ってからオフにしましょう。

このときタイヤの空気圧が減少していなければ、応急処置は完了です。

パンク修理剤のメリット

パンク修理剤のメリット

パンク修理剤はスペアタイヤと比べると、利便性や安全性におけるメリットがあります。パンク修理剤が主流となった背景にもつながるので、ぜひ知っておきましょう。

手間がかからない

パンク修理剤を使う最大のメリットは、とにかく手間がかからないことです。

スペアタイヤへの交換はある程度の知識・技術が求められるうえ、ジャッキアップやタイヤの取り外しなど面倒な作業も行ないます。そのため、普段あまり整備しない方にとっては敷居が高いことは否めません。

一方、パンク修理剤ならタイヤを取り外す必要がなく、バルブまわりの簡単な作業だけで済むため、専門的な知識や技術がなくても手早く修理できます。

「タイヤ交換は面倒くさい」「交換手順をよく知らない」という方でも、パンク修理剤はストレスなく使えるでしょう。

燃費向上につながる

パンク修理キットがあれば、スペアタイヤを搭載する必要がなくなります。

見た目からわかるようにパンク修理キットはスペアタイヤより軽く、車を軽量化できるため、結果として燃費向上につながるのです。燃費向上でガソリン代も節約できるので、経済的な負担も抑えられるでしょう。

また、パンク修理キットはスペアタイヤよりコンパクトなので、トランクやラゲッジルームを広く使えることもメリットです。

環境に優しい

パンク修理剤を使うことで、地球環境にも貢献できます。

スペアタイヤは1回も使われず廃棄されることも多く、資源の無駄づかいになりがちです。代わりにパンク修理剤を使えば、当然ながら廃棄も減るので、環境への悪影響も抑えることができます。

パンク修理剤のデメリット

パンク修理剤のデメリット

パンク修理剤を搭載する場合、メリットに加えてデメリットも把握しておくことが大切です。デメリットによる負担を踏まえたうえで、パンク修理剤を使用すべきか判断できるようになりましょう。

使用後はタイヤ交換が必須

パンク修理剤を使った場合、薬剤の影響でゴムが溶けるなど、タイヤ内部がダメージを受けてしまいます。結果的にこれ以上パンク修理ができなくなるため、タイヤ交換以外の選択肢がなくなってしまうのです。

また、ホイールにも薬剤が付着してしまうので、それもきれいに取り除かなければなりません。つまり、パンク修理剤自体はスピーディーな修理方法ですが、後処理に手間や費用がかかってしまいます。

スペアタイヤに交換した場合、元のタイヤの損傷が少なければ、パンク修理だけで済ませられるので、後処理の負担は減らすことができます。

対応範囲が限られる

パンク修理剤で対応できる範囲は、釘でトレッドに小さな穴が開くなど、軽度のパンクに限られます。以下のような重度のパンクが発生した場合、ほかの修理方法を検討しなければなりません。

  • ・トレッドに大きな穴が開く
  • ・トレッドに複数の穴が開く
  • ・タイヤに亀裂が入る
  • ・タイヤの側面を損傷する
  • ・タイヤ自体がバーストする
  • ・ホイール部分も損傷する

スペアタイヤも応急処置ということに変わりはありませんが、タイヤそのものを交換するので、パンクの度合いに関係なく対応できます。

期限切れのリスクがある

パンク修理剤には有効期限が定められているので、定期的に交換しなければなりません。有効期限の長さは製品によって異なりますが、およそ2~6年程度です。交換には当然ながら手間と費用がかかるので、その辺りもデメリットとなります。

期限切れのパンク修理剤もまったく使えないわけではありませんが、性能が落ちている可能性もあるため、基本的に使用は避けるべきです。

スペアタイヤは空気圧を定期的にチェックしなければなりませんが、よほどのことがない限り交換しなくても大丈夫なので、パンク修理剤より管理しやすいといえるでしょう。

パンク修理剤を使うときの注意点

パンク修理剤を使うときの注意点

パンク修理剤は手軽で使いやすいアイテムですが、いくつか注意点もあります。パンク修理剤を正しく使用するためにも、ぜひチェックしてみてください。

長時間・長距離の走行は避ける

パンク修理剤はスペアタイヤと同様、あくまで応急処置に過ぎないので、これ一つで修理が完了するわけではありません。窮地を脱したあとは、きちんと本修理してもらう必要があります。

長時間・長距離の走行はできないため、パンク修理剤で応急処置を済ませたら、速やかに最寄りの修理業者へと車を持ち込むことが大切です。無理に走行すると、取り返しのつかない事故を引き起こす可能性もあります。

最終手段として使用する

先述したようにパンク修理剤を使うと、タイヤ交換やホイール掃除を行なう必要が出てきます。中長期的に考えた場合、修理業者やロードサービスを利用して修理したほうが、手間や費用がかからない可能性も高いのです。

そのため、パンク修理剤はなるべく使わないほうがいいという前提のもと、ほかにどうしようもないときの最終手段として使うべきでしょう。

有効期限を定期的にチェックする

パンク修理剤の有効期限が切れていると、いざというときに使えず困ってしまいます。日常点検や洗車のタイミングを活用して、定期的に有効期限をチェックすることが大切です。

もし期限が切れていたら、速やかに交換しましょう。

パンク修理剤と車検の関連性

パンク修理剤と車検の関連性

先に結論から述べると、パンク修理剤に関する車検項目はありません。パンク修理剤を搭載していなくても、あるいは有効期限が切れていても、車検は問題なくクリアできます。

かつてはスペアタイヤの搭載義務が定められていましたが、エコカーの推進や環境への配慮から、今はパンク修理剤と同じく搭載する必要がなくなりました。

車検業者によっては「パンク修理剤が必要です」といわれることもありますが、法律的な義務がない以上、無理に購入しなくても構いません。

まとめ

パンク修理剤を使えば、タイヤを取り外すことなくパンク修理ができます。スペアタイヤへの交換ができないという方でも簡単に使えるため、使い方やメリットを覚えておいて損はありません。

ただし、パンク修理剤を使うことで、タイヤやホイールにダメージを与える、重度のパンクには対応できないといったデメリットもあります。これらを踏まえてパンク修理剤を使用するかどうかを判断することが大切です。

また、パンク修理剤はあくまで応急処置なので、あとから本修理が必要という点も覚えておきましょう。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ