故障・修理
更新日:2023.06.23 / 掲載日:2023.06.23

VWティグアンの錆を防止!北の大地の”融雪剤”対策 その2

ここ数年はクラシックモデルに首ったけだったハリー山崎が、アシグルマとしてVWティグアンをゲット! 10万キロ近くは走っている車両だが、状態は良好。まずは北海道仕様にすべく、防錆処理を徹底的に行うことにした。“最新”と“最善”を用いた施工の数々、ぜひともご覧あれ!

■ 文と写真/ハリー山崎 ■ 取材協力/株式会社KSファクトリー アップル土浦学園東大通り店

道産子にとって「錆のない本州で仕入れた中古車」は超魅力的。免許返納まで乗りますと家人を説得した手前、冬も乗り回すティグアン君を、融雪剤から守る必要がある。最新のプロ仕様「ホットメルト・アンダーコート」で防錆にトライすることにした。

今回の取材でお世話になったのが「株式会社KSファクトリー」さん。プロの技術に大感謝!

今回取材に協力していただいたKSファクトリーは、ランドクルーザーを中心とした4WD車と、ハイエース、平成初頭のスポーツカーを多く取り扱うプロショップ。新車カスタム(150プラドのインチアップ、ハイエースの特殊架装、ハイラックスのインチアップ)も人気。全国どこへでもノックスドールを施工した後に納車可能とのこと。

●株式会社KSファクトリー アップル土浦学園東大通り店
☎029-842-0080
http://www.k-s-factory.net/

元々浸透性に定評のある300のホットメルトタイプが301。自動車生産ラインでは、溶剤系を使用できないので欧州を中心に採用される最先端の防錆剤だ。
自社で認証工場と鈑金工場を持ち、今回は鈑金工場でノックスドールを施工させてもらった。スタッフの皆さんは錆の怖さを熟知した頼りになるプロ集団。本当に有難うございました!

慎重なリフトアップは防錆作業の第一歩です

強烈な融雪剤の影響を受けやすいサイドシル。その下側にあるジャッキポイントが変形したりすると、サイドシルの錆リスクが大きく上がってしまう。クルマを大事にするという視点でもジャッキポイントは丁寧に扱いたい。

今回の主役が登場だ!強力な防錆力に期待大

欧州車の生産ラインでも使われる「ノックスドール301」は、ヒーターで90度近くまで加温して塗布を行う。加温するのは、熱で一時的に粘度が下げることで、パネル合わせ目の隙間からも浸透させることが狙い。ワックス系なので汚れが多い中古車にも安心して使えますよ。

マスキングでリスクを低減!事前の準備、本当に大事です

防錆剤が付着するとアンバランス振動の原因にもなり得るのでマスキングをしっかりと行う。錆によるスプリング破断(水素脆化)を防止するためしっかりと塗布する。スプリングのカラーコードは見えるようにした。

念には念を入れて防錆施工を追加

欧州車は製造時にフレーム内部にキャビティワックスが塗布されていることが多いが、念のためノックスドール700を追加塗布。無溶剤タイプなので、既存のワックス系防錆剤との相性は問題ない。

ティグアンのサイドシルは万全の防錆設計のようだ

ティグアンのサイドシルには水抜き穴らしき穴は見当たらない。生産ラインで液状の高温ワックスを注入する「wax flooding」で完全防錆を行うことで、シルは密閉に近い構造のようだ。念のため軽めに追加防錆しておいた。

グロメットまわりは入念に処理を行っていく

ノズルを入れている部分の手前に見える2か所のグロメットは、車体製造時に車体を支えるジグが装着される場所。ジャッキポイント同様に強度が要求されるところなので、内部に追加の防錆処理を行った。

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