パーツ取付・交換
更新日:2021.01.01 / 掲載日:2021.01.01
四駆(4WD)のタイヤサイズは前後で違いがあると問題なのか

4WDは2WDと比べると、走行性能が高く、路面状況や天候などの環境に左右されにくい点からも、従来のオフロード専用だけでなく、一般車両にも広く採用され高い人気を誇っています。その走破性の高さからタイヤの選択には、より注意を払う必要があります。そこで今回は、4WDのタイヤサイズは前後で違いがあると問題なのかという点について解説します。
四駆(4WD)のタイヤサイズは前後同じでないといけないの?

基本的に4WDでは、タイヤサイズは同じにしておく必要があります。その理由は、4WDの仕組みを把握すると理解することができます。四輪すべてが駆動する4WDでは、FFやFRなどの2WDと比べると駆動システムが非常に複雑な構造になっています。例えば、車がカーブを曲がるときなどに、内側と外側の車輪に生じる回転数の差を調整するディファレンシャルギアは、2WDでは駆動輪に1つだけついているだけですが、4WDでは少なくとも2つ(前後に1つずつ)、センターデフを装備したフルタイム4WDであれば全部で3カ所に備わり、タイヤの回転数を細かに制御しています。そのため、前後左右のタイヤサイズが異なっていると、このディファレンシャルギアに過度の負担をかけることになってしまい、それを避ける必要から、タイヤサイズは同じにしておく必要があります。
四駆(4WD)のタイヤで前後のサイズが違うこと、どのような問題がある?
四駆(4WD)のタイヤで、前後でタイヤのサイズが違うと、普通に直進していても、前後のタイヤの回転数がいつも異なってしまうことになります。そうなると精密にできている四駆のディファレンシャルギアは、非常に忙しく反応してその差を解消しようとフル稼働するわけです。前後でタイヤのサイズが違うがために、過度の負荷をかけ続けられたディファレンシャルギアは、最悪の場合、破損したり、過熱します。タイヤはサイズがカタログなどの数値上同じでも、メーカーや銘柄、グレードなどによって、実寸サイズやグリップ力など異なる場合があります。ディファレンシャルギアなどの故障を避けるためには、同一時期に製造された同一銘柄の同じサイズのタイヤを利用することをおすすめします。メーカーから指定されたタイヤのサイズは、ドアを開けた箇所にシールが貼ってあり、車に付属する説明書にも明記されています。自分の車のタイヤサイズはぜひ一度、確認してみてはいかがでしょうか。