四駆（4WD）タイヤの寿命はどれくらいか

走行性能・走破性能の高さから四輪駆動車（4WD）は安定して高い人気を集めています。従来はオフロード・雪道走行用途としての特殊な車として位置づけられていたのが、最近では安全で走行性能の高さから乗用車タイプの4WDも増えています。では、二輪駆動と比較して四輪駆動車用の4WDタイヤの寿命はどのくらいなのでしょうか？4WD車の購入を検討する人にとっては、かなり気になる問題だと思います。そこで今回は、4WDタイヤとその寿命について解説します。

4WDタイヤは、四輪駆動車（4WD）専用のタイヤとして開発されたタイヤのことを言います。もともとはオンロード、オフロード、軽い積雪路面のすべてを走行できるオールテレーンタイヤとして開発されていました。近年、SUVやミニバンタイプの4WDが人気を集めていることから、4WDタイヤの種類も急速に増えています。最近では具体的に、以下のような種類の4WDタイヤが主流となっています。

• オンロードのスポーツ走行に適したタイヤ（4WDスポーツ、SUVなど）
• オンロードで静粛性や乗り心地を重視したタイヤ（スポーツSUVなど）
• オールテレーンタイヤ（SUVなど）
• オフロード用のタイヤ（クロスカントリー、ピックアップトラックなど）

4WDタイヤの寿命は、基本的には乗用車用のタイヤと大きくは変わりません。オンロード、オフロード、軽い積雪面をカバーするオールテレーンタイヤも、特徴としては自家用車のオールシーズンタイヤとほぼ同じです。寿命は一般的に5年、5万キロ前後と言われています。もちろん乗り方によって寿命は大きく変わるため、スリップサインやタイヤの状態を確認して判断することが大切です。ただし、タイヤのトレッドパターンがブロック状になっているオフロード用のタイヤは、悪路の走破性を高めたタイプなので、接地圧の関係で使い方によっては若干減りが早い傾向はあります。同様にオンロードのスポーツ走行に適したタイヤは、グリップ性能を高めたタイプなので、タイヤトレッドのコンパウンドにより、若干減りが早い傾向はあります。これは、4WDの特性を活かし、より大きなパワーを4輪で同時に受け止めるための用途なので、特に走行パターンに大きく依存します。

4WDタイヤの寿命を長持ちさせる方法も、普通のタイヤの場合と同じです。空気圧の管理をきちんと行い、タイヤをローテーションするなど基本的なことが重要です。タイヤのローテーション方法は駆動タイプやタイヤの特性によって異なります。タイプにあったローテーションを実施しましょう。オフロードを走行した場合などは、泥などが付着したままにせず、汚れを洗い流すなどきちんと手入れをしてください。この際、留意すべきは、荒れた路面をオフロード走行はタイヤのトレッドやサイドウォールを傷つける可能性が高いため、傷や擦れがないかチェックするようにしましょう。万一、大きな傷があった場合は速やかに修理もしくは交換が必要となります。また、オフロード走行時に空気圧を若干落として、走破性を確保する場合がありますが、それ以外の一般路面の走行では空気圧を落としたままだと、乗り心地や走行性能の低下だけでなく、タイヤの寿命にも影響があるので、指定された空気圧に戻す必要があります。四輪駆動車を街乗り用の車として利用する場合は、必ずしも4WDタイヤへ交換する必要はありません。しかしながら、4WDタイヤはより4WD の特性（走り・グリップ性能・耐久性など）を高めてくれる優れたタイヤです。4WD オーナーの方は、ぜひ進化した4WDタイヤを一度試してみることをおすすめします。