オイル交換
更新日:2023.12.28 / 掲載日:2023.12.28

プラグホールにオイル漏れが……原因や取り除き方、予防策を紹介

プラグホールを覗いたら、オイルが漏れている……。

スパークプラグの交換などで、もしそのような場合を発見したら、何をしたらいいのでしょうか。

この記事では、プラグホールにオイルが溜まってしまう原因を踏まえて、対処方法を紹介しています。

今後起きにくくするための予防策も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

1.プラグホールにオイルが溜まるのはガスケットが劣化しているため

プラグホールにオイルが溜まる大きな原因は、プラグホールガスケットの劣化です。

プラグホールガスケットは、シリンダーヘッドカバーに取りついておりプラグホールへのオイルの侵入を防ぐパッキンの役割があります。

この部品はゴムのため、走行距離の増加や、年数経過により劣化します。そのため、パッキンとして機能しなくなり、オイル漏れが起こります。

なお、シリンダーヘッドカバーは、シリンダーブロック(エンジンの主要部品)の上部に被さるパーツを指します。このシリンダーヘッドカバーにもガスケットが使われており、エンジンの外部へのオイル漏れを防ぐ役割があります。

2.プラグホールへのオイル漏れによって考えられるリスク

プラグホールにオイルが溜まると、イグニッションコイルにオイルが付着し、スパークプラグの失火(スパークプラグが火花を正常に飛ばせなくなること)の原因となります。場合によってはイグニッションコイル(スパークプラグに高電圧を供給する部品)の破損につながるリスクもあります。

結果として、エンジン不調となったり、最悪の場合エンジンが止まる恐れもあります。

またエンジン内部を潤滑したエンジンオイルは、オイルパン(エンジンオイルが溜まる部分)に戻されますが、プラグホールにオイルが漏れることで、エンジンオイルの消費にもつながります。

そのまま放置しておくと、オイルパンに溜まっているオイルがなくなり潤滑不良を起こし、エンジンが焼きつく原因になります。

3.オイル漏れが発生していたら速やかに部品交換

オイル漏れが発生していたら、放置せず、速やかにガスケットを交換しましょう。ガスケットは基本的にメーカー純正(車のメーカーと同じもの)にすることをおすすめします。

稀なケースではありますが、純正品が生産されてない場合は社外品を使う場合もあります。またプラグホールガスケットは、シリンダーヘッドカバーガスケットと一体になったものや、別々の部品として存在する場合もあるため、注文の際は確認が必要です。

ガスケットを交換するときは、先にプラグホール内に溜まったオイルを、布を巻き付けた棒などを使いながら吸い取ります。その後、スパークプラグを外し、付着したオイルも拭き取りましょう(プラグホールに溜まったオイルの取り除き作業は、プラグホールの中に誤って物を落としてエンジンの分解が必要になってしまった……とならないように、プラグを外さずに行うことをおすすめします)。

ただ、スパークプラグは、オイルに浸かってしまったことで失火しやすい状態になっている可能性があります。

失火すると、エンジン不調や燃費の悪化の原因になります。パーツクリーナーできれいに洗浄するか、できればプラグを交換しましょう。

4.オイル漏れで困ったときはプロの整備業者に相談を

部品交換を自分で行う自信がない場合は、プロの力を借りましょう。自動車整備に精通した業者であれば、車のエンジンやプラグホールの状況を正確に把握し、適切な修理方法を提案してくれます。

また、一部の車種ではプラグホールの位置や構造が複雑で、特別な工具や技術が求められることもあります。これらの状況では、無理に自分で修理を試みると、より深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。そうしたリスクを避けるためにも、業者に相談するのがベターです。

なお、業者に依頼した際の費用相場は、以下の通りです。

1.ガスケットの交換やプラグホールの清掃をする場合:10,000~15,000円
2.1に加え、プラグも一緒に交換する場合:20,000〜25,000円
3.1に加え、プラグとイグニッションコイルも交換する場合:60,000〜65,000円

ただし、あくまで目安であり、エンジンの種類や部品の劣化の状況によって変わります。

そのため、複数社に相談し、比較検討したうえで依頼する業者を決めましょう。なお、料金以外にも、下記のようなポイントを見ることも大切です。

項目内容
対応力相談を親身になって聞いてくれているか、修理内容をわかりやすく説明してくれているか見る
評判口コミや評価をチェックする
サービスアフターサービスや保証内容を確認する

5.ガスケットの劣化を早めないためのポイント

プラグホールへのオイル漏れは、ガスケットの劣化が大きな要因です。

プラグホールガスケットの劣化は、走行距離の増加や年数経過と共に避けられませんが、その寿命を延ばすためにいくつかの対策があります。

(1)エンジンの適切な温度を維持する

エンジンの正常な運転には、適切な温度が必要不可欠です。通常、エンジンは一定の温度範囲内で最適に動作するよう設計されています。しかし、何らかの原因でエンジンが過熱すると、ガスケットを始めとするエンジン内の部品が劣化しやすくなります。

エンジンの適切な温度維持には、定期的な冷却システムのメンテナンスが欠かせません。エンジンを冷却するための冷却水の交換、ラジエーター(内部で冷却水を循環させるパーツ)の清掃などをこまめに行いましょう。

(2)エンジンに過度な負担がかからないような運転をする

エンジンに過度な負担がかかると、ガスケットの劣化につながるため、それを避けることも重要です。例えば、急発進や急停車での走行などは、エンジンに大きな負担をもたらします。なるべく控えると、ガスケットの劣化を遅らせられます。

長時間のアイドリングや、エンジンを高回転させる走行も避けましょう。これらはエンジン温度が適切に保たれず、オイルの流れが悪くなったり、ガスケットに負担がかかったりします。エンジンの健康を保つためにも、適切な運転を心掛けましょう。

(3)エンジンオイルを定期的に交換する

エンジンオイルは機械部品の摩耗を防ぎ、エンジンの冷却や清掃を行う重要な役割があります。しかし、長期間使用することでその性能が低下し、エンジン内部の潤滑が不十分となり、劣化の原因となります。

そのため、定期的にエンジンオイルの交換を行うことが大切です。エンジンの種類や使用状況によりますが、一般的に3,000〜5000kmごと、または6カ月に1回の交換が推奨されます。

また、オイル交換に際してはエンジンオイルの粘度や添加剤などの選択も重要です。適切なオイルを選ぶことで、エンジンの性能を維持し、オイル漏れを未然に防げます。

なお、オイル交換は自分ですることもできますが、専用の道具をそろえる必要があります。

安全面などを考慮しても、業者に依頼するのがよいでしょう。

6.車のエンジン回りのメンテナンスでお悩みでしたらグーネットピットにご相談ください

オイル漏れは、この記事で見てきたように、さまざまなトラブルにつながります。

そもそもこういった状況を防ぐためには、オイル漏れを早期発見することが重要です。

エンジンオイルを定期的に点検し、オイルが減っていないか点検しましょう。

エンジン外部にオイル漏れがなく、減っている場合はプラグホールにオイル漏れが発生している可能性があります。

もし、エンジンオイルを自分で点検する時間がない、知識がなくてちゃんと点検できるか不安がある、といったときは、プロの業者に任せてみましょう。

グーネットピットでも、日々多くの車のメンテナンスを行っています。その経験をもとに、あなたの車に最適なサポートをすることが可能です。ぜひお気軽にご相談くださいませ。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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