車検・点検・メンテナンス
更新日:2026.07.13 / 掲載日:2026.07.13

セレナのCVT・ミッション不具合|変速しない・ジャダー・異音の原因と修理費用を解説

「発進時にギクシャクする」「加速しても速度が上がらない」「坂道が上れなくなった」「走行中に警告灯が点灯してCVTが変速しなくなった」——セレナのCVT(無段変速機)に関するトラブルは、グーネットピットへの入庫の中でも、修理費用が高額になる代表的なカテゴリです。

セレナに搭載されているジヤトコ製CVTの「LO固定で変速しなくなる症状」は、リコール対象となっていたほど、多く報告されている定番のトラブルとして整備士の間で広く知られています。

この記事では、セレナのCVT不具合の症状別の原因と修理の選択肢、グーネットピット加盟店での実際の修理事例を解説します。

監修者
監修者情報
氏名:松尾 佑人
経歴:自動車整備アドバイザー歴 8年
資格:二級自動車整備士
コメント:「セレナのCVT不具合でディーラーから高額見積りを受けて、お困りの方が多く来店されます。内部のバルブボディやセンサーを交換するだけで直るケースもあります。まずセカンドオピニオンとして相談していただければ、修理の選択肢をご提案します。」
  1. この記事はこんな方に向けて書いています
  2. まず確認:症状のパターンで対処が変わる
  3. セレナのCVT:知っておくべき3つのポイント
    1. ① 「LO固定で変速しなくなる」は定番症状
    2. ② ディーラーの「ASSY交換」の前にセカンドオピニオンを
    3. ③ CVTフルード交換はディーラーに断られることがある
  4. セレナのCVT・ミッション不具合に関するグーネットピット 診断・修理実績
    1. 事例1:チェックランプ点灯→CVTバルブボディ交換(ディーラー50万超→整備工場で内部修理)
    2. 事例2:加速でギクシャク→HFC26 CVTプレッシャーセンサー交換(内部修理・26系セレナ)
    3. 事例3:CVTから異音→C25 CVT内部不良→中古品ASSY交換
    4. 事例4:発進時にギクシャク・加速しない→HC26 CVTジャダー→リビルトCVT交換
    5. 事例5:CVTから異音・ディーラーに断られた→HC26 CVTフルード交換(循環交換)で異音改善(実費8万1,195円)
    6. 事例6:CVT LO固定・変速しなくなる→ステップモーター・センサー交換(日産セレナ・定番症状)
  5. セレナのCVT・ミッション不具合に関する費用目安
  6. セレナのCVT・ミッション不良に関するよくある質問
    1. ディーラーでCVT交換50万円と言われました。他の方法はありますか?
    2. CVTフルード交換はいつすればいいですか?
    3. CVTジャダーとは何ですか?
    4. セレナのCVTのリコールやサービスキャンペーンはまだ対象ですか?
  7. まとめ

この記事はこんな方に向けて書いています

CVT不具合の症状が出ている方

・発進時にギクシャクする・振動がある(ジャダー症状)
・加速しても速度が上がらない・変速しない
・チェックランプが点灯してCVTがLO固定になった

修理費用・選択肢を確認したい方

・ディーラーで「CVT交換50万円以上」と言われた
・CVTフルード交換を断られた
・修理か買い替えかを判断する基準を知りたい

中古でセレナを購入した方

・C26セレナのCVTトラブルの傾向を知りたい
・CVTフルード交換の目安時期を知りたい

まず確認:症状のパターンで対処が変わる

セレナのCVT・ミッション不具合の原因は、症状によって異なります。まずは、下記の表で愛車の状態を確認しましょう。

症状主な原因
発進時にギクシャク・振動(ジャダー症状)・CVTフルード劣化
・CVT内部クラッチ摩耗
変速しない・LO固定になる・ステップモーター故障
・バルブボディ不良
加速しない・坂道上れない・CVTコントロールモーター不良
・センサー異常
走行中にガラガラ・異音がするCVT内部不良(ASSY交換が必要なケースが多い)
チェックランプ点灯・走りがギクシャク・CVTバルブボディ不良
・センサー系異常
CVTフルードに鉄粉が多量に混入CVT内部の摩耗進行

セレナのCVT:知っておくべき3つのポイント

セレナのCVTについて、不具合の際の対応を知っておくことで、適切な判断ができます。下記の3つのポイントを理解しておくことが重要です。

① 「LO固定で変速しなくなる」は定番症状

セレナに搭載されているジヤトコ製のCVTは、ステップモーターやバルブボディの不良によってCVTがLO固定状態になり、変速できなくなる症状が整備士の間で「定番のやつ」として広く認識されています。

この症状は以前、C25系、C26系ともにリコールやサービスキャンペーンが過去に発表されています。リコールやサービスキャンペーンの対象かどうかは車台番号によって異なります。ディーラーに車台番号を伝えて確認することをおすすめします。

② ディーラーの「ASSY交換」の前にセカンドオピニオンを

ディーラーではCVTが故障した際に、CVT本体ごとのASSY交換を提案するケースが多く、費用が50万円以上になることもあります。しかし整備工場では、CVTを丸ごと外さなくても内部のバルブボディやステップモーター・センサーのみを交換することで対応できるケースがあります。

③ CVTフルード交換はディーラーに断られることがある

セレナのCVTフルード交換はディーラーで「CVTフルードは交換できない」と断られることがあります。これは「無交換推奨」とされていた時期があったためですが、走行距離が増えるとフルードが劣化してCVT内部の摩耗が進みます。鉄粉が多く含まれるようになる前に、CVTフルード交換に対応しているグーネットピット加盟店に相談することをおすすめします。

監修者コメント
CVTフルード交換をディーラーで断られたというお客様が相談に来られることがあります。走行距離が10万kmを超えているのにフルード交換をしたことがない車両は、内部の摩耗が進行している可能性があります。まずコンタミチェック(摩耗度診断)から始めることをおすすめします。

セレナのCVT・ミッション不具合に関するグーネットピット 診断・修理実績

グーネットピット加盟店が実際に対応したセレナのCVT・ミッション不具合の修理事例をご紹介します。

事例1:チェックランプ点灯→CVTバルブボディ交換(ディーラー50万超→整備工場で内部修理)

入庫時の状態:チェックランプが点灯するとのことで入庫。診断機で故障コードP1740(CVT切替ソレノイドバルブ異常)を確認。ディーラーではミッションASSY交換で50万円以上の見積り。

施工内容:サービスマニュアルを参照し、CVT内部のバルブボディ単体の交換を提案。CVTを降ろさずにオイルパンを外してバルブボディを摘出・交換。CVTフルードのフィルターも同時交換。交換後は診断機を接続してNアイドル制御・Gセンサーキャリブレーション・CVTフルード劣化モニター数値・オイルポンプエア抜きの初期化を実施。試運転・フルード量確認で作業完了。

整備士より(株式会社アスカオート)
「ディーラーさんではバルブボディ単体の交換作業は不可とのことでした。当店ではサービスマニュアルを参照して部品販売店と相談し、CVTコントロールバルブボディ単体の交換を提案しました。CVT本体を外さずに済むので、作業工賃はそこまでかかりません。」

事例2:加速でギクシャク→HFC26 CVTプレッシャーセンサー交換(内部修理・26系セレナ)

入庫時の状態:HFC26セレナ。加速でギクシャクするとのこと。診断機で故障コードを確認すると、ジヤトコ製CVTの定番であるセンサー系の異常を検出。

施工内容:ディーラーでは、CVT本体の交換を促される事例だが、CVT内部のプレッシャーセンサーの問題と判断。小型CVTで単品供給される同等部品を確認し流用して交換。オイルパンを外してバルブボディを摘出し、センサーを交換して組み直し。CVTフルードを全量交換して作業完了。

整備士より(有)はまや ルート22SS)
「ディーラーでは、CVT本体をまるっと交換することを促されるこの車両も、突き詰めれば悪さをしているのはこのプレッシャーセンサーです。交換して組み上げ、CVTフルードを全量交換(合計16L)で施工しました。CVT本体は外さずに済むので作業工賃はそこまでかかりません。」

事例3:CVTから異音→C25 CVT内部不良→中古品ASSY交換

入庫時の状態:セレナC25のお客様よりCVTの異音の相談で来店。診断の結果CVT内部不良でASSY交換が必要と判断。

施工内容:お客様とリビルト品か中古品かを打ち合わせた結果、中古品(走行4万km)で対応。CVTを取り外し、サスペンション・エンジンメンバーを組み付け、CVTオイルを交換して作業完了。試運転で異音の解消を確認。

整備士より(グッドスピード車検守山店)
「診断した結果CVT内部不良でASSY交換が必要となりました。お客様とのお打ち合わせで中古品で対応することに。走行4万kmの中古品が入手できましたので交換しました。」

事例4:発進時にギクシャク・加速しない→HC26 CVTジャダー→リビルトCVT交換

入庫時の状態:HC26セレナ。走行時にギクシャクしてなかなか加速しないとのこと。診断機でCVTジャダーのフォルトを確認。CVT交換が必要と判断。

施工内容:リビルト品のCVTに交換。補器類を移し替えてCVTを乗せ換え、冷却水・CVTオイルを充填して量の調整。リビルトCVTに付属のCDROMをディーラーに持ち込んでデータ書き換えを実施。ハンドルセンター・サイドスリップ・冷却水量等確認後に試走・診断機での確認で作業完了。

整備士より(株式会社クリエーション)
「CVTジャダーのフォルトが出ており、CVT交換です。リビルト品への交換のためコア返却分のオイルをしっかり抜いておきます。リビルトCVTはデータ書き換えが必要なため、付属のCDROMをディーラーさんに持ち込みました。」

事例5:CVTから異音・ディーラーに断られた→HC26 CVTフルード交換(循環交換)で異音改善(実費8万1,195円)

入庫時の状態:HC26セレナ(走行13万0,703km)。CVTからカタカタ異音。ディーラーからCVTフルードの交換はできないと断られ、諦めていた。

施工内容:コンタミチェック(内部摩耗診断)を実施し、摩耗度レベル「1.5」(異常摩耗なし)を確認してフルード交換を実施。循環交換方式でCVTオイルパンを脱着・清掃。ストレーナー・フィルター交換。SOD-1Plus添加。規定温度での油量調整後に試乗確認。カタカタ音が改善された。

費用明細(税込):AT/CVT交換基本工賃2万円・ゲージレス車5,000円・オイルパン脱着工賃2万円・コンタミチェック2,000円・CVTフルード1万3,024円・SOD-1Plus1万920円・部品類計(ストレーナー・フィルター・ガスケット等)約4,600円・その他・合計81,195円。

整備士より(D1ガレージ)
「走行中にミッションから異音があり、ディーラーからはCVTフルードの交換はできないと断られ、正直もうダメかと諦めていました、というお客様でした。コンタミチェックで状態を確認してから交換しました。カタカタ音も改善されました。」

事例6:CVT LO固定・変速しなくなる→ステップモーター・センサー交換(日産セレナ・定番症状)

入庫時の状態:CVTがLO固定になって変速しなくなる定番症状で入庫。

施工内容:CVT ASSY交換に間違えられそうな故障だが、ステップモーターとプライマリ・セカンダリセンサーの交換で対応可能。オイルパンを外してステップモーターを交換。オイルを入れてダイアグ消去で作業完了。

整備士より(日章自動車)
「CVTがLO固定になって変速しなくなる事例は定番です。CVT ASSY交換に間違えられそうな故障ですが、センサー交換で対応できます。センサー自体もそこそこ値段が張りますので悩ましいところですね。」
グーネットピット 施工実績
セレナの整備、これだけの実例があります
この車種の作業実績 0
※2026年07月10日時点のデータです
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セレナのCVT・ミッション不具合に関する費用目安

セレナの修理に関する費用目安をまとめています。ただし、車両の状態・使用部品・店舗によって変動します。

修理・作業内容費用目安
CVTフルード交換(循環交換・フィルター・ストレーナー込み)約8万1,195円
CVT ASSY交換(リビルト品・工賃込み)約30万〜50万円
CVT ASSY交換(中古品・工賃込み)約15万〜30万円
CVTバルブボディ交換約10万〜20万円
CVTステップモーター・センサー交換約5万〜10万円
CVTコンタミチェック(内部摩耗診断)約2,000〜5,000円

セレナのCVT・ミッション不良に関するよくある質問

ディーラーでCVT交換50万円と言われました。他の方法はありますか?

CVTを丸ごと交換しなくても、バルブボディ・センサー・ステップモーターなどの内部部品交換で対応できるケースがあります。まず診断を受けて選択肢を確認してください。

CVTフルード交換はいつすればいいですか?

一般的に新車だと、2万~3万kmごとの交換を推奨します。中古車の場合はコンタミチェック後、交換の有無を判断します。セレナの場合は走行状況によって劣化速度が異なります。コンタミチェック(内部摩耗診断)で状態を確認してから判断してください。

CVTジャダーとは何ですか?

発進時や低速走行時に「ガクガク・ギクシャク」とした振動が出る症状です。CVT内部のクラッチ(スタートクラッチ)の摩耗やフルードの劣化が原因であることが多いです。HC26セレナで多く報告されています。

セレナのCVTのリコールやサービスキャンペーンはまだ対象ですか?

リコールやサービスキャンペーンの対象かどうかは車台番号によって異なります。ディーラーに車台番号を伝えて確認することをおすすめします。

まとめ

セレナのCVT不具合は「LO固定で変速しなくなる」「発進時のジャダー」「異音」など症状が多様ですが、原因を正確に診断すれば修理の選択肢が広がります。ディーラーでは、CVTのASSY交換費用が高額になるケースがあります。しかし整備工場では、バルブボディ・ステップモーター・センサー交換などの内部修理で費用を抑えられるケースがあります。グーネットピット加盟店では実際の修理事例が豊富にあり、車両の状態に合わせた最適な提案が可能です。まずは愛車の状態を診断してもらい、修理か買い替えかを判断しましょう。

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グーネットピット編集部

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自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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