車検・点検・メンテナンス
更新日:2026.06.01 / 掲載日:2026.06.01
ワイパーの車検基準は?車検に通らない具体例や交換費用を解説

ワイパーの拭き取りが悪い、異音がするといった症状に気付いて「このままで車検に通るのか」と不安を感じていませんか?ワイパーは道路運送車両の保安基準に沿った点検が義務付けられているため、車検の点検対象です。この記事では、ワイパーの車検基準や業者に交換を依頼する際の費用を解説します。
1.ワイパーと車検の関係性
ワイパーは道路運送車両の保安基準に規定されている重要な部品です。
(1)なぜワイパーは車検の点検項目なのか
ワイパーは、雨天時やフロントガラスが汚れたときに、視界を確保するための重要な安全装置です。道路運送車両の保安基準では、ワイパーは「窓ふき器等」と定められており、車検の必須点検項目に含まれています。
道路運送車両の保安基準 第45条では、以下のように定められています。
| 自動車には、運転者が運転者席において、降雨等により前面ガラスが曇ったとき、当該前面ガラスの曇りを除去するために必要な性能を有する窓ふき器等を備えなければならない引用: 道路運送車両の保安基準【2015.1.22】 第45条(窓ふき器等) |国土交通省 |
また、第147条では以下のように規定されています。
| 窓ふき器のブレードであって、老化等により著しく機能が低下しているものは、この基準に適合しないものとする引用:道路運送車両の保安基準【2015.1.22】第147条|国土交通省 |
つまり、フロントガラスにはワイパーが必要で、かつ正常に機能しなければならない部品です。
(2)車検で点検するワイパーの部品や項目
車検では、ワイパーの以下の項目が点検されます。
【主な点検項目】
| 点検部品・項目 | 確認箇所 |
|---|---|
| ワイパーゴム | ひび割れ、硬化、欠け、切れがないか |
| ワイパーブレード | 変形、破損、サビがないか |
| ワイパーアーム | 正常に作動するか、折れや変形がないか |
| ウォッシャー液 | ・正常に噴射されるか ・ウォッシャーノズルのつまりや噴霧状態が適切か |
| 拭き取り性能 | ビビり音、拭きムラ、拭き残しがないか |
これらの項目で基準を満たさない場合、車検に通らない可能性があります。特に重要なのは「正常に作動すること」と「視界を確保できること」の2点です。
ワイパーゴムに多少の劣化があっても、拭き取り性能に問題がなければ車検に通るケースもあります。
(3)リアワイパーは車検の対象?

リアワイパーは、装着されている場合のみ車検の点検対象となります。つまり、元々リアワイパーがない車は点検対象外です。
点検基準はフロントワイパーと同様です。
【リアワイパーの点検項目】
・ワイパーゴムの劣化状態
・ワイパーブレードの変形や破損
・ワイパーが正常に作動するか
・リアウォッシャー液の噴射状態
リアガラスは運転者の主要な視界ではないため、フロントワイパーほど厳しく判断されないケースもあります。
ただし、リアワイパーが完全に動かない、ゴムが切れているといった明らかな不具合がある場合は、車検に通らない可能性があるでしょう。
2.ワイパーの構造や種類

車検に受かるために重要なワイパーは、ワイパーゴムやワイパーブレード、ワイパーアームの3つの部品で構成されています。
| 部品名 | 種類 | 役割 | 寿命 |
|---|---|---|---|
| ワイパーゴム | ・ノーマルタイプ ・グラファイトタイプ ・撥水タイプ | ガラス面を直接拭き取るゴム部分 | 約半年~1年 |
| ワイパーブレード | ・トーナメントワイパー ・フラットワイパー ・エアロワイパー | ゴムを支える金属フレーム | 約1年~2年 |
| ワイパーアーム | – | ブレードをガラス面に押し付ける可動部 | 約10年 |
それぞれの部品には明確な役割があり、これらが連動することで雨天時の視界を確保しています。
ワイパーゴムは、ガラス面に直接触れて水滴や汚れを拭き取るゴム製の部品です。

ワイパーの中で最も消耗しやすく、定期的な交換が必要な部品です。ノーマル、グラファイト、撥水など、さまざまなタイプがあります。
ワイパーゴムの寿命は約半年~1年で、劣化すると拭きムラや異音の原因となります。
ワイパーブレードは、ワイパーゴムを支える金属製またはプラスチック製のフレームです。

ゴムをガラス面に均等に押し付ける役割を担っています。トーナメント型、フラット型、エアロ型などの種類があり、それぞれガラス面への密着方式が異なります。
ワイパーブレードの寿命は約1年~2年で、ブレードが変形や破損すると、ゴムが正常に機能しなくなります。
ワイパーアームは、ワイパーブレードをガラス面に押し付ける可動部分です。モーターからの動力を受けて左右に動き、スプリングの力でブレードをガラス面に密着させています。
ワイパーアームの寿命は約10年です。アームの付け根部分は経年劣化すると、折れやすくなります。またアームに異常があると、ワイパー全体が正常に作動しなくなります。
これら3つの部品が正常に機能することで、雨天時でも安全な視界が確保できます。
3.ワイパーが原因で車検に通らない場合の具体例
車検では、ワイパーの作動状態と視界確保の状態をチェックされます。以下のような状態では車検に通らない可能性が高いでしょう。
(1)ワイパーが全く動かない
ワイパースイッチを操作しても全く動かない場合は、雨天時の視界確保が不可能なため車検に通りません。主な原因は、ワイパーモーターの故障やヒューズ切れ、配線の断線、接触不良などが考えられます。
(2)ワイパーゴムが破損している
ワイパーゴムが欠けていたり、ひび割れがあったりすると、ガラス面を正常に拭き取れません。またこの状態では、雨天時に拭きムラや拭き残しが発生し、視界確保が難しくなります。特にゴムが切れていると、そこから水が入り込んで拭き取り性能が大幅に低下します。
(3)ワイパーアームが折れている
ワイパーアームに折れや著しい変形がある場合、ワイパーが正常に作動しないのはもちろん、ガラス面への密着不良や拭き取り範囲が不十分になります。
ワイパーアームは、ワイパーブレードをガラス面に押し付ける重要な部品のため、通常の機能を果たせない場合は、車検に通りません。
(4)ウォッシャー液が出ない
ウォッシャー液が正常に噴射されない場合も車検に通りません。ワイパーはウォッシャー液と組み合わせて使用することが前提となっているためです。
特にウォッシャー液の不足やノズルの詰まりは、ウォッシャー液が出ない原因となります。
4.ワイパーの交換費用
ワイパーの交換費用は、自分で交換する場合と業者へ依頼する場合では、費用が異なります。それぞれの費用目安をみていきましょう。
(1)自分で交換する際の費用
自分でワイパーを交換すれば、工賃を節約できます。特にワイパーゴムだけの交換なら、初心者でも10分程度で完了します。
自分で交換する場合の費用
| 交換部品 | 費用 |
|---|---|
| ワイパーゴム | 1本約500円~ |
| ワイパーブレード | 1本約1,000円~ |
交換に必要な工具は基本的にありません。素手で取り外せる製品がほとんどです。ただし、車種に適合しない製品を選ぶと、取り付けできないリスクがあります。購入前に必ず適合表を確認しましょう。
(2)業者に依頼する際の費用
自分でワイパーを取り付けるのが難しい場合は、カー用品店や整備工場などの業者へ依頼するのがおすすめです。業者によって費用は変動しますが、一般的な費用は以下の通りです。
| 交換部品 | 費用(工賃込み) |
|---|---|
| ワイパーゴム | 1本約1,500~2,500円 |
| ワイパーブレード | 1本約2,500~4,500円 |
業者へ依頼する際は別途工賃がかかるため、自分で交換するより割高になる可能性があります。
5.ワイパーの車検に関するよくある質問
(1)車検に通らないワイパーはどのような状態ですか?
車検に通らないワイパーは、主に以下の4つのケースが該当します。
・ワイパーが全く動かない
・ワイパーゴムが切れている
・ワイパーアームが折れている
・ウォッシャー液が出ない
これらの状態では、雨天時の視界確保ができないと判断され、車検に合格できません。
(2)ワイパーなしでも車検に通りますか?
原則として、ワイパーがない車は車検に通りません。道路運送車両の保安基準第45条により、フロントガラスには必ずワイパーを装備することが義務付けられているためです。ただし、リアワイパーに関しては、標準装備されていない場合、車検の対象外です。
(3)車検でワイパーゴムの交換は必要ですか?
ワイパーゴムの交換は車検で必須ではありません。ただし以下の場合は交換が必要です。
・ゴムが切れている
・拭きムラや異音がある
・ゴムにひび割れがある
自分での判断に悩む場合は、整備工場などで点検してもらいましょう。
6.ワイパーの車検に関する疑問はグーネットピットをご活用ください
ワイパーは道路運送車両の保安基準で義務付けられた装置であり、車検で必ず点検されます。車検前には必ずワイパーの作動確認を行い、異音や拭きムラがあれば早めに交換しましょう。
グーネットピットでは、ワイパーの交換を依頼できる整備工場を地域や作業実績から簡単に検索できます。
車検を機にワイパーの状態をチェックし、計画的なメンテナンスを行いましょう。
