車検・点検・メンテナンス
更新日:2025.12.09 / 掲載日:2018.08.29
車検は何日前から受けられる?2025年4月の改正や満了日の確認方法を解説

車検は、安全に走行し続けるため、そして法律を守るために欠かせない大切な手続きです。とはいえ、「車検は何日前から受けられるの?」「車検の満了日はどうやって確認するの?」と疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
この記事では、車検を受けられる時期のルールや満了日の確認方法をわかりやすく解説します。とくに2025年4月の制度改正で「2カ月前から車検を受けても有効期間が短くならない」ようになった点は要チェックです。
初めて車検を受ける人や、スケジュールを計画的に立てたい人はぜひ最後までご覧ください。
1. 車検は何日前から受けられる?
車検は、安全走行と法令遵守のために欠かせない手続きです。法律上は車検満了日の1年前や半年前でも受けられますが、その場合は満了日が前倒しになり、本来の有効期間より短くなってしまいます。では、実際にはいつ受けるのが適切なのでしょうか。
(1) 2025年4月以降は2カ月前から受けられる
2025年4月1日以降、制度改正により車検は従来の「満了日1カ月前から」ではなく「2カ月前から」受けても満了日が変わらない仕組みに変わりました。この改正には年度末に集中しがちな車検の混雑を緩和し、整備士の労働環境を改善するといった目的があります。利用者にとっても、より余裕を持って予約できる制度に変わりました。
(2) 検査期間延長の背景と目的
これまでは、満了日の1カ月前以内(指定工場の場合は45日前)に車検を受ければ満了日は変わりませんでした。しかし、1カ月以上前に受けると、次の満了日が前倒しされてしまい、その分だけ有効期間が短くなります。
そのため、車検が集中する年度末などは「車検の予約が取れない」「整備士の休日出勤や残業が増える」といった問題が発生していました。
しかし、2025年4月の改正で「2カ月前から車検を受けても有効期間が変わらない」ルールに変わりました。これにより、ユーザーは希望した日時に予約しやすくなり、車検需要も分散されます。その結果、整備士の業務負担も軽減され、労働環境の改善にもつながることが期待されています。
(3) 改正内容の詳細と注意点
たとえば、満了日が6月30日の車なら、4月30日以降に受けても次回の満了日は2年後の6月30日です。つまり、2カ月前に車検を受けても次の満了日は変わりません。
ただし、2カ月より前に受けた場合は従来どおり満了日が前倒しとなり、結果として有効期間が短縮されます。この点は変わらないため、早く受けすぎると損になることに注意が必要です。
2. 車検の有効期限の確認方法

車検を受けるには、まずご自身の車の車検満了日を確認しましょう。満了日は、以下の2つの方法で確認できます。
① 車検証で確認する
車検証の「有効期間の満了する日」という欄に、車検の満了日が記載されています。車検証は通常、助手席のグローブボックスに保管されています。
なお、A6サイズの電子車検証の場合は、専用の閲覧アプリでQRコードを読み取るか、A4サイズの「自動車検査証記録事項」の用紙で確認できます。
電子車検証について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
② 検査標章(車検シール)で確認する
フロントガラスに貼られている検査標章(車検シール)でも確認できます。
・貼付位置:運転席側の上部(2023年7月3日以前はフロントガラス中央)
・表面:満了年月が記載されている
・裏面:満了年月日が記載されている
正確な満了日は裏面(車内側)に記載されているため、確認するときは必ず裏面をチェックしましょう。
検査標章のくわしい見方についてはこちらで解説しています。
3. 車検の予約はいつからはじめるべき?
車検は満了日の2カ月前から受ければ有効期間は短くなることはありません。ただし、ギリギリになってから予約すると希望日に依頼できないことがあります。一方で早めに予約を入れておけば希望した日時に車検を受けやすくなり、費用面でもメリットを得られる場合があります。
ここでは、理想的な予約タイミングと事前に確認すべきポイントを解説します。
(1) 予約の理想的なタイミング
車検の予約は、満了日の2〜3カ月前を目安に始めるのが安心です。早めに動けば希望日時を取りやすく、とくに混み合いやすい土日や祝日でも予定できます。また、年度末や大型連休前は予約が集中するため、余裕を持って計画しましょう。
(2) 予約時に必要な準備と確認事項
予約時には、車検証や自賠責保険の有効期限を確認しておきましょう。また、見積もりを依頼する際は、早期予約割引やキャンペーンの有無もチェックしておくと安心です。
なお、見積もりは複数の整備工場から取り寄せるのがおすすめです。複数業者と比較することで費用の差だけでなく、整備内容や保証、代車の有無といったサービス面まで比較できます。そのうえで希望条件に合った工場を選べば、納得感のある車検につながります。
4. 車検はどこで頼む?あなたにぴったりな業者選び

依頼する業者によって、車検にかかる費用やサービス内容、作業スピードは大きく異なります。自分に合った業者を選ぶためには、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。ここでは主な5つの業者を紹介します。
1. ディーラー
2. 車検専門店
3. カー用品店
4. ガソリンスタンド
5. 民間整備工場
(1) ディーラー:安心・高品質だけど費用は高め
ディーラーは新車購入後から継続してメンテナンスを依頼している人や、とにかく安心で高品質な整備を求める人におすすめです。
メーカー専門の知識と技術を持つ整備士が、純正部品を使って整備してくれるので安心感は抜群です。リコール情報や最新情報をいちはやく把握しているので、必要な対応をスムーズに受けられます。これにより、余計なトラブルを避けやすく、結果的に愛車を良い状態で維持しやすくなります。ただし、車検にかかる費用がほかの業者より高めになってしまう点に注意が必要です。必要以上の整備を提案されることもあるので、整備内容はよく確認し、疑問点は質問するようにしましょう。
(2) 車検専門店:費用重視&スピーディー
車検専門店は、費用をできるだけおさえたい人や、スピーディーに車検を済ませたい人におすすめです。
車検に特化しているため点検の流れが効率的で、待ち時間も短くなります。効率化されている分、ディーラーより費用を安く抑えやすいのも魅力です。
ただし、車種ごとの専門知識や設備はディーラーに劣ります。愛車に対応できるかどうか、取扱実績を事前に確認しておきましょう。
(3) カー用品店:幅広いサービスを提供
カー用品店は土日祝日に車検を受けたい人や、部品購入とメンテナンスをまとめて済ませたい人におすすめです。
費用はほかの業者と比べて安めで、土日祝日も営業している店舗が多いため、忙しい人にとっても利用しやすいのが特徴です。
ただし、メーカー特有の知識や整備技術はディーラーに劣るため、難しい整備には対応できない可能性もあります。社外部品を使うケースもあるため、品質面は事前に確認してから依頼すると安心です。
(4) ガソリンスタンド:給油ついでに手軽に済ませたいなら
ガソリンスタンドは、給油のついでに車検の相談・予約を済ませたい人や、車検費用をおさえたい人におすすめです。
手軽に車検を依頼できるうえに費用も比較的安く、サービスによっては割引特典を受けられる場合もあります。
ただし、専門知識や技術力はスタンドによって差があります。複雑な修理には対応できない場合もあるため、依頼前にサービス範囲を確認しておくと安心です。
(5) 民間整備工場:親身で柔軟な対応
民間整備工場は、整備内容を相談しながら進めたい人や、地域密着の親身な対応を求める人におすすめです。費用をおさえられるうえ、オーナーや整備士と直接やり取りできるため安心感があります。
ただし、工場によって設備や技術に差があるのも事実です。依頼する際は愛車のメーカーへの対応実績や口コミを確認し、自分に合った工場を選ぶようにしましょう。
5. 車検切れを知らずに運転したらどうなる?
車検が切れた車を公道で運転すると、「道路交通法」「道路運送車両法」「自動車損害賠償保障法」などに違反します。
これは、故意に車検切れの車を運転した場合だけでなく、車検切れに気づかずに運転した場合でも違反となり、罰則が科せられます。以下の表で違反内容と罰則をまとめました。
| 違反内容 | 罰則 |
|---|---|
| 車検が切れている場合 | ・違反点数6点の加点 違反点数6点は30日間の免許停止処分の対象 ・6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰金 |
| 自賠責保険が切れている場合 | ・違反点数6点の加点 30日間の免許停止処分 ・1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
| 車検と自賠責保険が切れている場合 | ・6点の違反点を加算(両方違反しても6点のまま) 90日間の免許停止処分 ・1年6カ月以下の懲役、または80万円以下の罰金 |
車検切れの状態で運転することは、自分だけでなく周りの人の安全も脅かす危険な行為です。そのため、法律でも厳しく罰せられます。
もし車検が切れてしまった場合の対処法や、仮ナンバーの取得方法については下記の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
6. 車検に関することはグーネットピットにお任せください
車検は、安全に走行するため、そして法律を守るために欠かせない手続きです。改正前は「満了日1カ月前」に車検を受けるのが一般的でしたが、2025年4月以降は2カ月前から受けても満了日が変わらない仕組みになり、より柔軟に計画できるようになりました。
また、予約は2〜3カ月前から始めると希望日を確保しやすく、早期予約割引や特典を受けられる場合もあります。ただし、依頼先によって費用やサービス内容は大きく異なるため、複数の工場を比較して自分に合った業者を選びましょう。
もし、どこに依頼するか迷ったときはグーネットピットを活用してみてはいかがでしょうか。
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