車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
車にロールケージ(ロールバー)が取付けられていても車検に通るのか
本格的なスポーツ走行を楽しむユーザーにとって、ボディ剛性を高め、見た目にもドライバーを鼓舞させるアイテムとして、ロールゲージは人気の高いアイテムです。しかしながら、一部の愛好家の中では知られていても、周りに取付けている車が少ないため、そのままで公道を走行できるのか、ロールゲージを取付けても車検に通るかなど、疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。ここでは、ロールゲージ(ロールバー)と車検について、詳しく説明します。
ロールケージ(ロールバー)とは?

普段あまり目にしないことからも、そもそもロールゲージ(ロールバー)とは何?と思う人もいるでしょう。ロールゲージとは、乗員を取り囲むように設置するボディを補強するためのパーツです。多くは競技車両に装着されるパーツで、走行会や参加するレースのカテゴリーによっては装着が義務付けられている乗員保護のための装備でもあります。もちろん公道を走る一般車両にも取付が可能です。一般的に、クローズドボディで乗員を取り囲むように設置されるのが、カゴを意味する「cage:ケージ」から付けられた「ロールゲージ」と呼ばれるタイプ。
オープンカーの乗員の後部に設置される、頭部を保護する形状のものを「ロールバー」と分類されています。スチールやアルミニウム等の素材で作られています。
車にロールケージ(ロールバー)が取付けられている場合でも車検は通る?
ロールゲージは、レース等で使用される車両には、パイプの形状や取付方法、材質などが細かく定義されています。では、公道を走る一般車両に取付けた場合は、車検に通ることができるのでしょうか。道路運送車両の保安基準 第十八条に自動車の車枠および車体の基準が示されており、ロールゲージを取付けてもいなくても、その基準を満たすことができていなければ車検を通ることはできません。逆にその基準を満たすことができていれば、ロールゲージを取付けた場合でも車検を通すことは可能なのです。つまり金属がむき出しになったロールゲージやロールバーでは乗員に2次的な傷害を与える可能性があるため、ロールバーパッドを装着するなどして、乗員を保護する必要があります。
車検を通すためのロールケージ(ロールバー)を取付ける際の注意点・ポイントとは?
ロールゲージを取付けていた場合でも、車検を通すためには前述したロールバーパッドなど緩衝材の装着の有無が、保安基準を満たすかどうかのポイントになります。ワンオフで製作しているメーカーや汎用品を販売しているメーカーなど、ロールゲージやロールバーを制作するメーカーは多数存在するので、車検対応であるか、また車検を通すにはどうすれば良いのかを確認した上で装着することをおすすめします。また、構造上定員が変更になるタイプの場合、そのままでは車検は通りません。構造変更手続きが必要となります。ラリーやジムカーナなどの競技会においては、ロールゲージやロールバーの装着が義務付けられており、参戦する競技で定められた基準を満たした装着方法が求められます。公道を走る一般車両においても、きちんと乗員の保護を考慮したタイプのロールゲージやロールバーを選び、的確に装着すれば問題なく車検は通ると言えるでしょう。万一の際に乗員の安全性を高める性能が発揮できるように、専門知識を持った業者に取付を依頼することをおすすめします。