車のメンテナンス
更新日:2025.09.08 / 掲載日:2025.09.08
日産新型キックス、日本導入迫る。北米向けと同じ新世代にバトンタッチへ!

日産のコンパクトSUV「キックス」が大幅刷新され、日本市場に導入される動きが水面下で進んでいる。2016年の初代登場以来、北米や南米を中心に販売を伸ばしてきたモデルだが、日本向けは2020年にe-POWER専用車として導入され、すでにデビューから4年が経過している。次期型はフルモデルチェンジとなり、スタイルもパワートレーンも一新される見込みだ。
エクステリアは、日産の最新デザイン言語を全面的に採用。存在感のあるVモーショングリルを中心に、シャープなLEDヘッドライトと抑揚のあるボディラインが組み合わされ、従来よりも力強い印象を放つ。ボディサイズは全長4.3m前後に拡大する方向で、ラゲッジ容量や後席居住性も強化される。国内市場でライバルとなるトヨタ・ヤリスクロスやホンダ・ヴェゼルに真っ向から挑む仕上がりだ。なお、新型はすでに北米で販売が始まっているモデルと基本的に共通であり、ワールドワイドに展開するグローバル戦略車としての位置づけも鮮明になっている。
パワートレーンの目玉は「第三世代e-POWER」。次期エルグランドにも搭載される最新ユニットで、1.5L 3気筒ターボエンジンを発電専用に組み合わせる。従来の1.2L自然吸気から大きく進化し、高速域での余裕や発電効率の向上に直結する。燃費性能も一段と磨きがかかり、日常走行から長距離ドライブまで幅広い領域で力強さと静粛性を両立させることが期待される。さらに、現行型ではモデル途中で追加された4WD仕様が、新型ではデビュー当初から設定される点も注目だ。方式は後輪モーターを用いた電気式4WDで、雪道や悪路での安定感が飛躍的に高まる。

インテリアは質感と先進性を重視。水平基調のインパネに大型ディスプレイを組み込み、コネクティッド機能や最新の運転支援「プロパイロット」が標準で用意される。ワイヤレス給電や最新世代のインフォテインメントも導入される可能性が高い。従来の「実用一辺倒」なイメージから一歩踏み出し、上質さを備えたコンパクトSUVへと進化する。
生産については現行型がタイ工場で組み立てられているが、次期型では日本国内生産へ切り替えられる可能性が高い。安定供給や品質管理、さらに電動化技術を軸に据える戦略から見ても、日本国内での生産体制構築は必然ともいえるだろう。
日本での発売は2026年中盤が有力とされる。その一方で、2025年秋に開催されるジャパンモビリティショーで展示される可能性が高く、正式なベールを脱ぐのはそこになるかもしれない。また、装備の充実やパワートレーンの進化に伴い、現行型に比べて価格が上昇する可能性が高い点も注目される。SUV人気の拡大とともに、国内市場でのポジションがやや曖昧になっていたキックス。次期型では走り・使い勝手・先進装備を揃え、日産ラインアップの中核を担うモデルへと押し上げる。