車のメンテナンス
更新日:2025.09.08 / 掲載日:2025.09.07
劣化したヘッドライトを、リペア済み良品に交換!? 【潔癖クルマ生活 #5】

文と写真●ユニット・コンパス
「愛車は綺麗なほうがいい!」をキーワードに、30年以上神経質なまでに洗車し続けてきたクルマ潔癖男の編集部Kが、独自のノウハウ(とウンチク)を披露する本企画。
今回は、長年使用していると劣化して曇りや黄ばみが発生してくるヘッドライトの対処法。よくあるのが、磨きや塗装を中心とした元々のヘッドライトを復活させる方法なのだが、数々の失敗を繰り返してきた潔癖男がたどり着いたのは「リペア済み良品への交換」という反則ワザ!? ともあれ、成功体験に裏付けれられたレポートなので、ぜひ読んでみてください。
リペアがうまくいかず疲れたひとへ

今回のテーマは、劣化したヘッドライトへの対処。樹脂素材でできている現代のヘッドライトは、青空駐車などの保管状況だと徐々に劣化し、曇りが発生したり黄色く変色したりしてくる。それゆえ、専用のケミカルもたくさん売られていて、潔癖男もいろいろ試してきた。しかし、元来の不器用さもあって、過去所有のクルマでは失敗が多かった(お金と時間をかけても、たいしてよくならないというオチ)。
そんなわけで、次の作戦としてプロへ依頼するわけだが、ここでも苦戦した。安いショップはそれなりの仕上がりだし、きっちりリペアできるところは、それなりに高くなるではないか。かかる費用を含めたベストアンサーを探し求め、昨年はDIYの最終手段としてウレタン塗装(劣化部分をペーパーで綺麗に整えて塗装する方法)にもチャンレンジ。まあまあの仕上がりかも!と自画自賛したのも束の間、1年経たずしてクリア剥がれが発生して、今回紹介するヘッドライト交換という方法に流れ着いたわけだ。
この「リペア済みヘッドライトへの交換」は、現時点で潔癖男がたどり着いたベストアンサーなのだが、いくつかの条件があり、その意味では王道の潔癖化ではないことを、最初にお伝えしておきたい。なぜ王道ではないかと言うと……
【販売台数の多い国産車が中心となる】
オークションサイトでは多数出品されているが、基本的に売れているクルマのものが多くレアなクルマは少ない。また、輸入車でのリペア済みヘッドライトはかなり少ない。
【仕上がりのレベルが商品により異なる】
リペア専門店が仕上げたものと、一般ユーザーが仕上げたものがあり、その見極めが必要となる。
【車種により交換後チェックランプが点灯する場合がある】
高年式のモデルでは、ヘッドライト交換後にチェックランプが点く可能性があり、点いた場合はディーラーなどでの消去作業が必要となる。
この条件がクリアできれば、比較的低コストで満足いく潔癖化が可能だ。
できればバンパー脱着は二人で行いたい
用意したもの
・一般的な工具、傷つき防止フィルム、下敷き用の段ボール
作業・順序
・スロープを使って車体フロントを少し上げる。
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・バンパー脱着時に傷をつけないように、ヘッドライトまわりに傷つき防止テープを貼っていく。
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プレマシーのバンパーは一体型で大きいので、二人いると安心して脱着できる。
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ヘッドライトを外すときに注意したいのは、コネクター関係。無理にコジると破損する可能性もあるので、焦らずじっくり作業したい。
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脱着の逆の順番で装着していく。
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交換後は陸運局側の工場で、光軸を調整してもらった。

作業は約2時間半で終了。やっぱり綺麗なヘッドライトはいい! クルマが新しくなった。今回バルブ関係は従来のものを再使用したが、それでも明らかに光量が増え、夜もさらに走りやすくなった。

リビルドヘッドライトはオークションサイトで入手。出品していたのがリペアパーツ専門店で、写真を見る限り程度のよさは間違いないと判断した。また、同じショップでプレマシーのヘッドライトが複数出品されていたが(年式、ハロゲン、HIDの違いなど)、それゆえ仕様と程度で価格にも幅があるので、消費者目線ではわかりやすかったのもポイント。購入するときは配線関係やバルブがあるのかなどをしっかりチェック。付属しない場合は、従来品のものを流用することになる。今回は即決落札で1万5400円(税込)だった。



売れている日本車なら、この作戦は成立する

良質なリビルド品を見つけられるかという点、そして交換に場所と労力が必要。しかし、大変さで言うと自身でリペアするのと大差がないというのが、潔癖男の感想。また、先ほども記したが、輸入車に関してはリペア済みの商品が極端に少ないことに加えて商品そのものが高いため、この作戦は実行しにくい。そう、必然的にリペアという流れになりそうだ。
一般誌、自動車専門誌での編集者歴30年。もとは「仕事としてクルマで食べていくに際し、汚れていてはいけない」という願掛けで始めた洗車だったが、いつの日か洗車に取り憑かれてしまい、いまや『クルマ潔癖男』と呼ばれるまでになってしまった。現在、16年落ちのBMWと17年落ちのシトロエンの維持(というか洗車)に奮闘する毎日を送る。

16年落ち14万キロオーバーのBMW 525i。よく出先で「綺麗に乗ってるね~、車庫保管?」と聞かれるが、屋外保管(たまにボディカバー)です。この美観を保つために、これまでに300回以上は間違いなく洗車している(苦笑)
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