新型車情報
更新日:2020.01.29 / 掲載日:2020.01.29
MAZDA 独創技術の魅力鑑定1

●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之(スカイアクティブX)/澤田和久(オフロード)
スカイアクティブXやオフロード・トラクション・アシスト付きAWDなど、独自の哲学から生まれたマツダの技術がもたらす魅力とは。内燃機ならではのフィールはそのままにこれまでにないコントロール性を楽しめる
鑑定1. スカイアクティブX公道試乗
SKYACTIV-X
混合気への着火はスパークプラグの電気火花で行い、その着火点からの燃え広がり方が燃焼効率を左右する。スカイアクティブXはそんな常識を覆す。プラグ着火による圧力上昇で混合気の自然着火をコントロール。ツインプラグどころではない多数の着火点により、新感覚のパワーフィールをもたらすとともに、これまで着火が困難だった極薄混合気や大量のEGR(排気再循環)にも対応する。
圧縮着火「SPCCI」で極薄混合気もキチンと燃やす
※オプションの16インチタイヤ装着車は17.0~18.2km/L
■スカイアクティブX 主要諸元
■次世代エンジンの特徴
スカイアクティブX+マイルドハイブリッドを採用。SPCCIの作動はモニターの表示で確認できる。
★スカイアクティブXの目標達成度チェック
スカイアクティブXの提供価値として掲げられた3つのポイントを評価してみると……。
1. 走りの良さ (◎期待以上)
ドライバーの頭脳と直結して反応するエンジンとでも言うか、人車一体と表現すべきドライバビリティだ。しかも低速から高速までムラがなく、どの様な状況下でも同じように扱える。ドライバーに自然なコントロール性を追求するマツダならではエンジンである。
2. 燃費の良さ (▲もうひと声)
状況別の燃費傾向を調べられる状況ではなかったが、車載計の数値を見る限りは走行状況による変動は少なそうである。ただし、試乗グレードのWLTC総合モード燃費は17.2km/Lであり、省燃費エンジンと称するほどの数値ではない。ハイオク指定なのもウイークポイントである。
3. 走りと燃費の両立 (▲もうひと声)
数値としての省燃費性はそこそこ、最大トルクはNA2Lを多少上回るくらい。動力性能と燃費の両立点はそれほど高くない。素晴らしいコントロール性を走行性能面でどう評価するかが悩みどころだが、マニアックなこだわりがないと対価に相応とも言い難い。
試乗 モデル マツダ3 スカイアクティブX搭載車
●ファストバック
アクセラから改名したグローバルコンパクト。パワートレーンは1.5L直4ガソリン(FF/4WD)、2L直4ガソリン(FF)、1.8L直4ディーゼル(FF/4WD)、そして2L直4マイルドハイブリッドのスカイアクティブX。ファストバックは6速MTも選べる。
●セダン

※グラフのデータは開発段階(17年8月)時点
■マツダ3 スカイアクティブX搭載車