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更新日:2018.11.21 / 掲載日:2018.05.26

SUBARU インプレッサ&MAZDA CX-5実力再検証

●解説:川島 茂夫

スバルマツダのクルマが、なぜ注目されるのか?その答えは、“スバルの定番”、“マツダの定番”と認識されている、インプレッサとCX-5をチェックすれば分かるはずだ。

icon SUBARUインプレッサスポーツ

価格帯:194万4000円~261万3600円

●主要諸元(2.0i-LEyeSight2WD)
●全長×全幅×全高(mm):4460×1775×1480●車両重量(kg):1320●エンジン:2L水4DOHC(154PS/20.0kg・m)●JC08モード燃費:17.0km/L●燃料タンク容量(L):50[レギュラー]●最小回転半径(m):5.3

ここがポイント

SGPを中核とする新世代技術の実力は乗ればすぐに実感できるレベル
 2016年にデビューした現行インプレッサは、SGPの採用によりシャシー性能が飛躍的に向上。先代までのSI系シャシーに比べて剛性感や足回り調整の自由度が高まったことで走りは別物と言えるほどの進化を遂げている。またスバル車共通の泣き所だった内装の質感も、大幅に改善されている。

インプレッサは、スバルが進めるDYNAMIC×SOLIDのデザインテーマを最初に取り入れたモデル。しなやかな美しいボディラインは、先代以上の躍動感を強く訴える。

  • 次世代スバル車を先取りしたインパネデザイン。チープさが泣き所だった従来モデルの弱点を完全に払拭した。この良質感はスバルXVや新型フォレスターにも継承されている。

  • 最新SGPシャシーとサスセッティングから生み出される走りは、洗練という言葉がしっくりくる。派手な演出は控えめだが、万人が楽しめる上質なドライブフィールを楽しめる。

  • 1.6Lと2.0Lを選ぶことができるが、主力は直噴化などの改良が施された2.0Lエンジン。熱効率の向上などにより燃費性能も向上。FF車のJC08モード燃費は16.0~17.0km/Lを示す。

icon MAZDA CX-5

価格帯:249万4800円~352万6200円

●主要諸元(XDLパッケージ2WD)
●全長×全幅×全高(mm):4545×1840×1690●車両重量(kg):1610●エンジン:2.5L直4DOHCディーゼルターボ(190PS/45.9kg・m)●JC08モード燃費:19.0km/L●燃料タンク容量(L):56[軽油]●最小回転半径(m):5.5

ここがポイント

走りも安全も居住空間も最新“マツダ”仕様にアップデート済み
 CX-5はマツダのラインナップの中で最も売れているモデル。近年マツダが大きくアピールする走りの質感のみならず、安全&運転支援装備や上質感溢れるキャビン空間など、購入時に気になる部分も抜かり無く最新仕様に仕上げる、ツボを押さえたクルマ造りが強みだ。

ロングノーズ/ショートデッキを強調するパッケージは、一般的なSUVとは異なる印象を感じさせる。最新の魂動デザインが注がれたスタイリングも、高い評価を受けている。

  • 内装まわりの質感向上は、新世代モデルに共通する美点。CX‐5のキャビンはボディサイズほどのゆとりはないが、仕立ての良さが際立つ。本革シートの出来も秀逸だ。

  • マツダのSUVはいずれも走り自慢が揃うが、中でもCX-5はパッケージ面の余裕もあって1ランク上の印象。ロングドライブ適性も高く、幅広いユーザーにお薦めできる仕上がりだ。

  • 常に最新最良を訴えるマツダらしく、先日実施された一部改良時に、ディーゼルターボもガソリンも最新仕様にアップデートされ、出力特性や省燃費性能が向上している。

「いい走り」を目指すスバル「楽な運転」を目指すマツダ
 スバルとマツダと言えば、クルマ好きのユーザーが多いことで知られるメーカーだが、ファントゥドライブに傾倒したクルマが得意と考えるのは間違いである。
 現在の両社のクルマ造りの考え方を端的に表すのが、インプレッサとCX‐5だ。両車とも走りをセールスポイントにしていることは同じだが、必ずしもスポーツ性能の向上を第一の目的とはしていない。
 インプレッサは、扱いやすい運転感覚や快適性など、一般的なユーザーにメリットの多い方向を重視して走りを作り上げている。新世代水平対向4気筒の採用や、揺れ返しや過剰な挙動変化を抑えたフットワークが特徴だ。熱心なファンがいるWRXやレヴォーグこそ、操る醍醐味も重視した味付けが強くなるが、同時に癖のある走行特性を持つともいえる。しかし、そんな特徴的な走行性能の多くは、一般ユーザーには役立たない。趣味嗜好と切り離した「いい走り」に向けたモデルこそ、今のスバルを理解するには最適だ。
 一方、CX‐5はディーゼルターボ車にマツダの真髄が詰まる。このユニットは低中回転域の大トルクと素直なコントロール性が特徴であり、反応遅れの減少と滑らかな回頭性を実現するGVCとの相性も良い。言い方を換えるならば、「楽に綺麗な運転」ができるモデルである。さらにマツダ車は頻繁にハードウェアや制御を更新し、常に最新仕様を意識したクルマ造りを実践しているが、先日改良を受けたCX‐5は、ハードや制御面でも最新のマツダを体感できるモデルでもある。
 さらに両社を比較する際に見逃せないポイントは、安全&運転支援装備の拡充への積極的な姿勢だ。
 アイサイトで先進安全技術のパイオニアとなったスバルは、その後も発展拡張を続け、車格に囚われずに最新モデルに最新のアイサイトを展開し、標準装備化も積極的だ。
 一方、マツダもiアクティブセンスとしてACCやLKAなどの安全&運転支援システムを展開。デミオとCX‐3にこそ半自動操舵型LKAが採用されないが、アイサイトと同様に、全車種への水平展開を積極的に進めている。スポーツモデルは見栄えが良いこともあり、スペック競争に陥りやすい傾向がある。以前のスバルとマツダもそこにこだわり、多くのリソースを注いだ時期があった。だが、今は両社とも、その熱意やこだわりを一般的なユーザーに対して向けている。その象徴がインプレッサとCX‐5。この2台は、最新のスバルとマツダを理解するための格好の教材になってくれる。




提供元:月刊自家用車



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グーネットマガジン編集部

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