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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30
眼力アップ! 乗り味アップ!マークX
MCでここまで変わったマークX

新型:キープコンセプトが多い昨今のフルモデルチェンジだが、マイチェンでもこれくらい変わってくれると雑誌もありがたい
【本記事は2012年10月にベストカーに掲載された記事となります。】MCでここまで変わったマークXトヨタ社内でもあのマークXがあんなに変わったのか? と驚かれているという新型のエクステリアだが、中身のほうはもっと大きな進化をしていた’09年10月のデビュー以来「日本のいいクルマ10選」に入れてきたマークXがマイナーチェンジを行なった。ボディの補強を行うなど、キッチリ手を入れてきたということなので、心して試乗してみた次第。まず振動をコントロールする新しい構造のショックアブソーバーを採用している350プレミアムから。
タイヤのマッチングに問題

フロント=ダブルウィッシュボーン
Dレンジをセレクトして走り出すと、相変わらず好感の持てる走りの味でございます。全体的にしっとりしており、ストロール感があり、質感も高い。大いに期待された路面からの微振動の印象だが、どうやらタイヤのマッチングに問題を抱えてしまっているのかもしれません。「プレミアム」というグレードなら、スポーティ感より上質感を追求するべきかと。なのに235/45R18という重くて大きいタイヤを選んでしまっている。絶大な効果を発揮しているかもしれない新型ショックアブソーバーも、タイヤのサイズアップと相殺され、むしろ悪くなってしまっている感じ。
タイヤサイズの大型化は考え直すべき

リア=マルチリンク
路面の継ぎ目を通過したような場合、明確に「ドシャン」というボディまで伝わるショックを感じてしまう。続いて試乗した215/60R16を履いている標準グレードのほうが、乗り心地の質感は高かったです。新しいショックアブソーバーと215/60R16タイヤを組み合わせたら、きっと良好な乗り心地になるのだろう。いずれにしろ、タイヤサイズの大型化は考え直すべきだと考えます。評価するならマイナー前を「100」として変わらぬ「100」です。
スタンダードの250Gがおすすめだ

パワフルなのは3.5Lだが2.5Lでのほうがきめ細かく回りに気持ちのいい走りができる
スタンダードの250Gがおすすめだ2番目に乗った『250G』は印象よかった。そもそもエンジン自体、3.5Lより2.5Lの方がきめ細かく回ってくれる。1気筒あたりの排気量は小さいほど燃焼時の振動少ない。マークXだけじゃなく、レクサスISとかGS、クラウンも同じ。絶対的な出力だってまったく不満なし! なんたって車重1510kgに対し、203馬力ありますから。オーリスの『RS』よりパワーウエイトレシオが圧倒的によい。ただボディ剛性を上げたためか、ショックアブソーバーの初期の動きの渋さを感じるようになってしまった。ボディを硬めれば硬めるほどよいショックアブソーバーを使わなければダメです。具体的に書くと、細かい振動を拾うようになった感じ。このボディに良質の足回りを組み合わせれば、きっとベンツに肉薄できる乗り心地になることだろう。減衰特性をまったく持っていないブッシュじゃゴマかしきれません。よい素性のクルマだけに惜しい!
結論

スタンダードの250Gがもっともバランスがとれていると国沢氏は語る
ということでマークXのおすすめは215/60R16タイヤを履いた『250G』。魅力的なのが『Fパッケージ』なるベースモデルで、何とバイキセノン(ハイビームもロービームもHID)やサイドエアバッグまで標準装備ながら244万円。20年前のマークIIの2.5グランデって180馬力。VSCは存在せず。エアバッグもABSもオプション。で、消費税別257万円だった。こちらは装備向上分で「105」としておく。