新車試乗レポート
更新日:2026.04.20 / 掲載日:2026.04.20
【レヴォーグ】愛車がもっと好きになる「アップグレードサービス」を体験【九島辰也】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス
スバルには「スバルアップグレードサービス」というプログラムがある。買ってからのスバル車を、文字通りアップグレードさせるサービスだ。これまでBRZと先代レヴォーグでe-Tune(イーチューン)なるものを提供してきた。レヴォーグで言えば、電制御ダンパーの領域を広くするものだ。よって対象はSTIということになる。STIの販売比率は全体の約6割。でもってその1割のユーザーがこのサービスを施工したというから驚く。ユーザーからは“スバルらしい”と高評価を受けているそうだ。
で、今回我々メディア向けに試乗の機会が設けられたのはその最新版。今年4月より発売開始になるサービスである。
コンテンツは具体的に3種類用意された。ウルトラスエードパッケージと、ダイナミックモーションパッケージ、それとコンフォートクワイエットパッケージだ。
使用感のあるステアリングが生まれ変わる「ウルトラスエードパッケージ」

ウルトラスエードパッケージは先代レヴォーグユーザーを対象とする。ステアリングホイールとシフトノブをスエード地にすることで雰囲気を変えることができる。カラーはバーガンディとダークネイビー。インテリアカラーに合わせて好みで選べばいい。スエードによってワンランク上へ、まさにアップグレードされる。しかも、新車から乗っている人だけでなく、中古車で先代を買った人にも装着可能。手に触れるところだけに、これはありがたい。あらかじめオプションが装備された中古車でも自分好みに仕立てられる。先代は2014年のデビューだからそれなりにニーズはありそうだ。
快適さはそのまま走りを磨き上げる「ダイナミックモーションパッケージ」
ではダイナミックモーションパッケージとはどんなものなのか。これは現行型レヴォーグの電子制御ダンパーを装備しないモデルを対象としたもので走りに直結する。サスペンション周りに手を加え、従来の快適さを担保しつつハンドリングを良くする。


具体的にはボルトの増し締めやロアアームの形状変更、ブッシュ類の見直しである。生産ラインでは締め付けトルクが一定基準だったものをさらに締め、最適化を図った。ブッシュにゴム付きピロボールの採用もまた、そういった取り付け強度を高めるもの。ゴムブッシュだけではたわみによる遊びが生じるが、それをピロボールで結合の強度を高めるというアイテムだ。
今回の試乗では、これらがかなりの効果を発揮しているのがわかった。ステアリング精度が明らかに高まり、操作に対するダイレクト感が強まっている。ステアリングを切るのが楽しい感覚だ。さらに言えば、路面からの入力が抑えられることで、細かい振動が消えた。明らかにワナワナしたたゆみが抑えられている。これを一言で表現するなら、「スッキリしたハンドリング」といったところ。個人的にもかなり好みの走りになった。

それを感じたのは、そもそも電子制御ダンパーのSTIを高く評価していたのと関係する。STIのコンフォートモードは路面の悪いところをまるでドイツ車の高級グレードのような乗り心地で走るからだ。で、その反面電子制御機能を持たないコンベンショナルサスペンションモデルは、とても中途半端に感じていた。どうせならもっとスポーティなセッティングに振ればいいのに、広いターゲットを狙った結果、少しダルな味付けに終わっていた。言うなればスバルらしくないフィーリングである。
が、このダイナミックモーションパッケージによって印象はガラリと変わる。開発陣が本来こうしたかったようなセッティングになっているのだ。これならSTIでなくても納得のハンドリングが楽しめる。

静粛性を高め快適な車内にする「コンフォートクワイエットパッケージ」
では最後のコンフォートクワイエットパッケージはどんなものかだが、これはボディ各部に吸音材と制振剤を補強するサービスだ。前後ドアパネル、リアフロアパン、ルーフパネルなどにそれを装着することで、キャビンの静粛性を高める。具体的にはロードノイズ、風切り音、雨天時のルーフに当たる雨音を低減する。


結果、前後シートでの会話が楽になるらしいが、今回は終始一人乗車だったので、それを試すことはできなかった。ただ、ロードノイズ、風切り音に関しては周波数の長い領域で効果がある気がした。
「ダイナミックモーションパッケージ」を高く評価する
というのが今回体験した「スバルアップグレードサービス」の概要である。個人的にはダイナミックモーションパッケージを高く評価したいと思う。この辺の仕上がりはさすがスバル。このサービスは、もっと世に知られれば、より広く愛用されるに違いない。