災害対策・防災グッズ
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.18
車上荒らしを防止する対策とは

グーネット編集チーム
車を所有されている方は、車上荒らしや車本体の盗難被害に遭う危険性を持ち合わせています。
少しの間なら大丈夫だろう、犯罪の少ない地域だから安心だろうと油断していると、思わぬときに被害に遭ってしまいます。大切な車を盗難被害から守るため、車上荒らしに遭わないためにも、然るべき対策をとらなくてはいけません。
車上荒らし対策に有効な策や防止する方法について詳しく紹介していきます。
車上荒らしの手口を紹介
車上荒らしの代表的な手口と、近年で増加傾向にある新しい手口を紹介します。
窓ガラスを割って車内に侵入する車上荒らし
最もオーソドックスな車上荒らしの手口とは、窓ガラスを割ってから車内に侵入する方法です。
斜め前の三角ガラスを割る手口が主流で、割れても目立たず、大きな音が出ないのです。そこからドアの鍵を開けて、車内のオーディオやカーナビを盗むのが一般的な車上荒らしの犯行です。
しかし、鍵がなくてもエンジンをかける手口を知っている場合、人気のない場所に移動して犯行に及ぶケースもあります。
近年増加のスマートキーを悪用したリレーアタック
近年の車種にほとんど搭載されているスマートキーは、離れた場所やポケットの中でも鍵が開けられる、エンジンスタートができる便利な機能です。
しかし、スマートキーの電波を受信・発信する、特殊な機械を使った車上荒らしが増えています。微弱な電波を常に発しているスマートキーを利用する手口を「リレーアタック」と言い、以下の手順で犯行を行います。
・グループの1人が、ターゲットの車のスマートキーを持った運転手に近付く
・別の人物が特別な装置で電波を受信し、電波を増幅させてほかの仲間に送信
・増幅した電波をリレーしながら、ターゲットの車に近付く
・鍵を解除した後、エンジンをかけて車ごと盗難
スマートキーはイモビライザー(セキュリティシステム)と連動するものが多いのですが、リレーアタックによって両方とも無効化されてしまうのです。そのため、車のパーツなどの部分的な盗難ではなく、車両を解体して販売したり、海外に輸出されたりする被害が発生しています。
リレーアタックの対策法は、微弱な電波を遮断するのが一番の方法です。リレーアタックを防止するグッズや、スマートキーを金属の容器で保管するなど、できる限りの対策をとることをおすすめします。
車上荒らしに遭いやすい車の特徴

グーネット編集チーム
車上荒らしの被害は、実はどの車種でも起こるわけではありません。そこで、車上荒らしの被害に遭いやすい車の車種と条件を紹介します。
車上荒らしに遭いやすい車種とは?
車上荒らしに遭いやすい車種は、高級車や人気のある車種、電気自動車に多い傾向があります。日本損害保険協会が調査している「自動車盗難事故実態調査結果(2018年度)」をもとに、車上荒らしの件数が多い車種を紹介します。
1位:レクサス(66件)
2位:プリウス(41件)
3位:ランドクルーザー(35件)
4位:ハイエース(17件)
5位:アクア(14件)
これ以降では、アルファード(8件)、カローラ・ハリアー(7件)、ヴェゼル・フォワード・レンジャー(5件)と続きます。ワースト3位までの件数がずば抜けて多く、車上荒らしのターゲットになっていることがうかがえます。これらの車種に乗っている方は、セキュリティ対策を増強する必要があるでしょう。
セキュリティ装備が搭載されていないグレードの低い車
グレードの低い車や年式の古い車は、セキュリティ装備が搭載されていないことも珍しくありません。そのため、車に触れたりガラスを割ったりしても、アラートが鳴ることがなく、犯行に及びやすいのです。
一方、高級車などのグレードの高い車種は、異常を検知するとアラートを発する防犯システムが搭載されています。車上荒らしのリスクを軽減できるので、セキュリティシステムがあるかを確認することをおすすめします。
席に荷物が置いてある車
車の席に荷物を置いたままにしていると、財布などの貴重品を狙った車上荒らしに遭いやすくなります。
車種やセキュリティシステムの有無を問わず起こり得るので、荷物は極力置かないようにしましょう。
車上荒らしを対策する4つのポイント
基本中の基本、ロックは必ずかける
車上荒らし対策の基本は、必ず車にロックをかけておくこと、車に鍵を残しておかないことです。
自宅の敷地内に車を置いてある、ガレージの中に車を保管してあるお宅だと、つい油断してしまって鍵をかけないままにしてしまうことや、車に鍵をつけっぱなしで置いてしまっている場合があります。これでは車上荒らしや車の盗難をたくらんでいる犯人に、車の中の物や車自体を持って行って下さいと言っているようなものです。
また、バッグなどの貴重品が入っていると思われるようなものを車の外から見て分かるような目立つ場所には、絶対に置かないことも大切です。
車上荒らしの起きやすい場所を意識する
平成26年中の車上荒らしの発生場所として、道路上と駐車場が多いと報告されています。この結果から、路上駐車をしている車が狙われやすいのはもちろん、きちんと駐車場に停めている車でも被害が発生していることが分かります。
自宅に駐車場がなく、離れた場所で駐車場を借りている場合は、細目に確認するのが難しい場合もありますので、より対策に気を遣う必要があります。
イモビライザー搭載の車を選ぶ
現在では車のセキュリティ対策も強化されており、車に予め盗難防止や車上荒らし対策に有効な機能が取り付けられています。イモビライザーもその一つです。
イモビライザーとは電子キーの照合を意味し、不正なキーによって車に侵入した場合は、エンジンの始動ができないようになっているシステムです。これは車本体の盗難防止にも有効なのですが、不正に作られた鍵によって車が開けられた場合、アラーム音が鳴る仕組みになっていますので、車上荒らし対策としても大変有効なのです。
イモビライザーは後付けすることも可能なので、搭載されていない車は取り付けてみるのがおすすめです。
駐車場に防犯カメラを取り付ける
車上荒らし対策として、防犯カメラを駐車場に設置するのも良い方法です。車を停めてある場所が、人通りが少なく死角になりやすい場所だと、車上荒らしや盗難に遭う危険性が高くなります。
万が一被害にあったとき防犯カメラを付けておけば、素早い犯人逮捕につながるかもしれません。
防犯対策グッズを利用する
・セキュリティアラーム
衝撃センサーや温度センサーにより、車の異常を感知して音や光での威嚇や、持ち主へトラブルを知らせることができます。
・センサーライト
セキュリティアラームと同様、人の動きを感知してライトが自動で点灯します。自宅の駐車場に設置することで、暗闇を好む犯罪者を遠ざける効果があります。
・防犯フィルム
車の窓ガラスに防犯フィルムを貼ることでガラスの耐久力が増します。割るのに時間がかかるため、短時間で盗難を済ませようとしている犯罪者を遠ざける効果があります。
もしも車上荒らしに遭ってしまった時は
もしも車上荒らしの被害に遭った場合、どのように対応すればいいのか分からない方もいるでしょう。そこで、被害に気付いた後の対処法を、順を追って紹介します。
まずは警察に通報・被害届の提出
被害に気付いたら、すみやかに警察に通報しましょう。できる限り早く通報することで、犯人が捕まる可能性が高くなります。
また、車上荒らしの被害に保険が使える場合、被害届の提出が必要なこともあります。
ETCカードが盗まれている場合はクレジットカード会社に連絡
車内のETC車載器のカードが盗まれた場合、クレジットカード会社に連絡し、利用停止状態にすることが重要です。特に注意が必要なのは「クレジットカード機能付き」のタイプで、犯人に不正利用されるリスクがあります。
また、盗難を連絡しておくと、不正利用されたときに犯人の現在地を突き止めることも可能なので、警察の次に必ず連絡しましょう。
保険会社に連絡・相談
任意保険で車両保険に加入している場合、ガラスが割られたりパーツが壊されたりといった車上荒らしの被害の補償が受けられます。被害の状況を確認すると同時に、保険会社にすみやかに連絡しましょう。
ただし、一般的な車両保険は車への損害を補償するもので、貴重品やゴルフバッグといった私物は対象外のケースがあるので注意が必要です。身の回り品特約に加入していても、補償されるものとされないものがあるので、保険会社に連絡して確認しましょう。
まとめ
車上荒らしの手口は、以前からあるガラスを割るものと、スマートキーの電波を利用した新たな手口も登場しています。後者の手口はカーナビやカーオーディオなどの部品を盗むのではなく、車ごと盗まれるので特に注意が必要です。
また、車のロックを必ずかける、セキュリティシステム非搭載の車種は防犯対策グッズを取り入れる、といった工夫を取り入れましょう。もしも車上荒らしの被害に遭った場合は、警察、カード会社、保険会社にすみやかに連絡することが基本です。
警察の通報が早いほど解決につながるので、泣き寝入りせず、正しい対応をとりましょう。