新車試乗レポート
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2015.09.18
トヨタ シエンタ 試乗レポート
トヨタ シエンタ 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2015年7月9日
トヨタ自動車お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部
■12年ぶりの全面一新で心機一転 待望のハイブリッドもラインアップ
じつに12年ぶりの一新だけに、新型シエンタの進化幅は特大と言っていい。まず目を引くのはスタイリッシュな外観、次に興味をくすぐるのはJC08モードで27.2km/Lの好燃費を実現したハイブリッド車の新設定だろうが、乗ってみればうれしい発見がまだまだある、というわけだ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
まずは期待度大のハイブリッドから。車重は1.4トンに迫るが、ギヤ比を低めに設定しているため発進から十分に力強く、ストレスのない走りを楽しませてくれる。追い越し加速や登坂など、負荷が高まるシーンではさすがにエンジン音が高まるが、それも許容の範囲。クルージング時には、ハイブリッドならではのスムーズかつ静粛な走りを提供するから、トータルの満足度は高い。
次は1.5Lモデル。ハイブリッドのシステム出力が100馬力なのに対して、こちらの性能は109馬力。しかも60kgほど車重が軽いため、走りは想像以上に活発と表現できる。低めに抑えられた価格も考慮に入れれば、バリュー度はかなり高い。
シャシー性能については、自然なフィールの電動パワステや、素直にストロークするサスペンションが大きな進化を感じさせるところ。結果として、リニアな動きとしっかり感が光るハンドリング、ゴツつきや揺すられ感を抑えた快適な乗り心地を実現している。ライバルのフリードと比べれば、横風に強いのも見逃せないところで、ミニバンに求められる「快適」と「安心」を高いレベルでバランスさせたモデルに仕上がっている。なら、ベストバイは?市街地中心の走行での好燃費や落ち着きのある走り味を望むなら、お薦めはハイブリッド。元気な加速感や軽快なフットワークがお好みなら、ノーマルの1.5L車が向いている。
■インテリア/エクステリア写真[1]
上方配置のメーターパネルの下に小径ステアリングを置く手法は、近年のプジョー車のよう。デザイン優先のように見えるが、機能性も伴う。てかりを抑えた樹脂類など、質感も合格点だ。
先代と比べて、3列目のシート幅や足元空間を拡大。前席や2列目の快適度も高めて、乗員みんなの満足度を向上させた。全長を115mm、ホイールベースを50mm拡大した効果は大きい。
■インテリア/エクステリア写真[2]
待望のハイブリッドを新設定。アクアやカローラで評判のいい1.5LベースのTHS IIを搭載する。バッテリーは前席床下に置いている。
3列目の格納や2列目のタンブル収納は容易。コンパクトクラスとは思えない大容量の荷室が自慢だ。荷室フロアの低さにも要注目。
フランス車的なおしゃれさを漂わせるエクステリア。バンパーガーニッシュなどの「差し色」が変わると、印象が変化するのもおもしろい。
トヨタ シエンタ ハイブリッドG(CVT)
全長×全幅×全高 | 4235×1695×1675mm |
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ホイールベース | 2750mm |
トレッド前/後 | 1480/1480mm |
車両重量 | 1380kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 1496cc |
エンジン最高出力 | 74ps/4800rpm |
エンジン最大トルク | 11.3kg m/3600-4400rpm |
モーター最高出力 | 61ps |
モーター最大トルク | 17.2kg m |
JC08モード燃費 | 27.2km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 185/60R15 |
価格
トヨタ シエンタ | 168万9709円~232万9855円(全グレード) |
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