新車試乗レポート
更新日:2025.04.17 / 掲載日:2025.04.16

新しいXC90はフラッグシップらしい上品で快適なボルボだ【九島辰也】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 輸入車の中で唯我独尊に進化するボルボ。おおかた派手なイメージの強いインポートブランドだが、ボルボだけは少し違う。存在感はしっかりあるのだがアンダーステイトメントな雰囲気を醸し出している。言うなれば上品で大人なブランドだ。

フラッグシップのXC90がマイナーチェンジ

ボルボ XC90 ウルトラ T8 AWD プラグインハイブリッド

 ラインアップはここ数年で固まってきて、V90クロスカントリーやセダンのS90あたりが姿を消し、C40のようなBEVのクロスオーバーやBEVでコンパクトなEX30をラインアップに加えている。マーケットニーズの太いところに応える戦略だ。

 また、XC40のBEVをEX40と名付けたようにネーミングの整理が行われた。各社電動化の過渡期なのでモデル名に混乱が起きているが、ボルボはそれを小変更で収めている。側から見ているだけでもドイツ勢は悪戦苦闘中だ。

 さて、そんなボルボの中にあって今回スポットを当てるのがXC90。今年2月フェイスリフトが行われたモデルだ。この大型7シーターSUVは、そもそも人気が高いだけに進化の度合いは気になるところ。フラッグシップとしてのステイタスを感じさせる一台である。

 変更点は、まずはフロントグリルが目につく。縦方向の格子はなくなり、アイアンマークの斜めのラインに沿って斜め模様とそれに対し直角の線がグリルに描かれている。これは最新のBEVモデルとの共通性をアピールためにつくられたものらしい。黒地に黒に塗られた造形なので遠くからでは斜め模様はわかりにくいが、これもあえて主張しない部分なのかもしれない。ボルボらしいと言えばそうなる。

インターフェイスが進化し使いやすく、質感の高さも魅力

ボルボ XC90 ウルトラ T8 AWD プラグインハイブリッド

 インテリアは刷新。ドアトリム、シート、インナーハンドルなどディーテールにこだわる仕上がりとなった。これまで以上にラグジュアリーさを表現するものだが、当然派手さはない。センスよくまとまったスカンジナビアデザインテイストでまとめ上げられる。ユーザー目線で嬉しいのはインターフェイスの進化。EX90とEX30で取り入れた次世代型を採用した。高解像度になったセンターディスプレイは見やすくなり、定期的な無線ソフトウェアアップデート機能も搭載される。

ボルボ XC90 ウルトラ T8 AWD プラグインハイブリッド

 環境問題に対する答えとしては、100%リサイクル素材で作ったダッシュボードのテキスタイル素材や、リサイクル素材やバイオ素材、100%リサイクルポリエステル素材を用いたシートがある。この辺に高い技術を使っているのもボルボらしいポイントである。

終始感じられるのが乗り心地のよさ

ボルボ XC90 ウルトラ T8 AWD プラグインハイブリッド

 パワーソースはB5 AWDのマイルドハイブリッドとT8 AWDのプラグインハイブリッドという設定。どちらも基軸になるのは2リッター直4ターボで、そこに電気モーターが取り付けられる。組み合わされるギアボックスは8速ATのギアトロニックだ。

 ではロードインプレッションだが、試乗車はプラグインハイブリッドの方で価格は1294万円。トップグレードらしいラグジュアリーなデザインと装備が目立っていた。

 走り出してすぐに感じたのは乗り心地の良さで、終始それが強調された。タイヤは275/35R22の超ロープロファイルを履き、ホイールも前後22インチの大径とは思えない快適さだ。それは明らかにエアサスペンションの恩恵だと思う。道路の段差など大きな入力に対する反応がよく、それをスッと抑え込んでいたからだ。エアヤスの効能効果がうまく発揮されている。

 それと同時に、クルマの挙動と路面を1秒間に500回モニタリングするアクティブシャシーが組み合わされているのは注目ポイント。クルマの姿勢を乱さず、フラットライドをキープする面でもこれらの働きは大きい。ちなみに、ボルボのハンドリングの正確性が高いのと身のこなしがいいのは、大型動物を避けるためのもの。木の影から飛び出してくる鹿にぶつかってはダメだ。極寒の地でクルマが動かなくなってしまっては人命に関わるからね。スウェーデンならではのお国事情がボルボのクルマつくりにポジティブに働いている。

 加速や速度域の高さに関しても申し分なく、プラグインハイブリッドならではのパワーで大きなボディを軽々しく前へ押し出してくれる。この時のモーターのアシストは頼もしくて、グングン加速していく印象だ。走行中もそうだし、静止状態からの動きだしもモーターのメリットを活用している。

今後の戦略上からも重要性がうかがえるプラグインハイブリッド

自動車ジャーナリストの九島辰也氏

 ボルボは2030年までに完全なBEVメーカーになるという目標を以下のように変更した。2025年までに50~60%をBEVとPHEVに、2030年までに90~100%をBEVとPHEVに、と。その意味からもプラグインハイブリッドの完成度の高さは想像できるだろう。XC90はそんな背景を持ってつくられている。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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