新車試乗レポート
更新日:2024.09.18 / 掲載日:2024.08.23

これぞメルセデス流スーパースポーツだ【メルセデスAMG GTクーペ】【九島辰也】

文●九島辰也 写真・取材協力●メルセデス・ベンツ

 メルセデス・ベンツのスーパースポーツ、AMG GTクーペがモデルチェンジした。グレード名はメルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ。ワングレードのみの登場だ。また、今回は2ドアの変更で4、4ドアはしばらく従来型が並行して販売される。が、それも時間の問題だろう。フロント周りをより現代的なAMG顔に衣装変更したモデルが追加されるはずだ。

ゴルフバッグ2個が搭載できるようになったパッケージング

メルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ

 新型の特徴だが、まずはスタイリングが微妙に変わる。もちろんロングノーズ&ショートデッキの基本プロポーションは継続されるが、全体的には柔らかな面構成になった。リアフェンダーあたりがそんな感じだ。また、フロントマスクは印象を変える。バンパーレスのグリルはこれまで以上に大きく、AMGを強調する縦ラインが際立つ。これは新型SLに通じる。新たにAMGラインナップに加わったことで、SLとのデザインの関連性は強まったようだ。

 全体的なスタイリングが変わったのはパッケージングが変更されたのに起因する。というのも、新型には2シーターの他に2+2が加わったからだ。あくまでも子供用といったスペースだが、オプションのリアシート付きが選べる。で、これがカーゴスペースに大きな影響を及ぼす。バルクヘッドのない2+2は可倒式リアシートを畳むことで、広いカーゴスペースを確保できるのだ。具体的にはここにキャディバッグを2本縦に突っ込んで2シーターでゴルフ場へ行ける。最愛の人とツーサムでのラウンドが可能になった。ユーザー目線で言えば、これは大きな進化だろう。スリーサイズは全長4730×全幅1985×全高1355mm。可倒式リアシートを選んでもサイズは変わらない。

アップデートされた「ロクサン」エンジン

メルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ

 エンジンは4リッターV8直噴式ツインターボを搭載する。“63(ロクサン)”としては定番だが、もちろん手が入っている。特徴は2つのタービンをVバンク内にレイアウトしていることだろう。しかもこの2つはツインスクロール式。つまり、低回転時と高回転時を使い分けている。よって低速から高速まで途切れなく、パワーを増幅させられる。最高出力は585ps、最大トルクは800Nmとなる。

 そして今回4 MATIC+というネーミングからもわかるように、AWDシステムが採用された。走行状況やドライバーの操作に応じて前後トルク配分を50:50~0:100まで連続可変させるメルセデス得意の方式だ。しかもRWDのドライブフィーリングを消さない絶妙なセッティングが施される。これは実際に走らせるとわかるので、ご安心を。いわゆる“ヨンク”的なフィーリングはない。

 また、リアアクスルステアリングも特筆ポイント。時速100キロ以下で前後のアクスルが逆位相、それ以上で同位相の動きをする。で、これが動きを機敏にする。最小回転半径が小さくなることで駐車がしやすくなるのはもちろん、高速道路での車線変更で安定した動きを見せる。小さいステアリング操作で思い通りの動きが手に入るのだからグッド。挙動の乱れを防ぎ、安全性を高められる。

センターに大型液晶ディスプレイが鎮座するコックピット

メルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ

 新型はインテリアも大きく変わっている。目立つのはやはりインターフェイスで、他のラインナップ同様大型のモニターがセンターにドンと構えるようになった。そしてそれと同時に出っぱったスイッチ類が減っている。ただ、個人的には従来型の迫力あるセンターコンソールの造形も悪くないと思う。クルマのキャラクターに合っていた。その意味デジタル化すると画一的になってしまう傾向がある。そこのブレイクスルーが今後の課題かもしれない。

迫力と同時に感じる洗練にメルセデスらしさが光る

メルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ

 それでは実際に走らせた印象だが、クルマのキャラクターに変更はなく、迫力のスーパースポーツを表現する。ドライブモードを「スポーツ+」にすれば本来のキャラが表に出て、低音のエキゾーストノートを響かせながら途轍もない加速をする。ドライバーはシートに押し付けられる感じだ。この感覚はまさにスーパーカー。イタリアのそれとは異なるベクトルだが、パワフルさは尋常じゃない。

 という走りをしながら終始乗り心地はよく、クルマを安定させているのはさすがメルセデス。乗り心地はよく、「スポーツ+」でも足が硬くなるのはわかるのが、路面から突き上げるような入力はない。油圧式のアクティブライドコントロールサスペンションが、減衰力を細かく制御するからだろう。ロール制御もそう。コーナリングは自然な感覚でキャビンをフラットに保つ。

 思うに、こうした挙動にはダイナミックエンジンマウントが関係している気がする。これは磁性流体と円環状コイルが作る磁界強度を変化させるもので、マウントの硬さを無段階で調整する。要するにエンジンの振動を和らげてシャシーに伝えるのだ。この辺の工夫がメルセデスぽい。

憧れの存在となりうる大人のためのスーパースポーツだ

メルセデスAMG GT 63 4MATICクーペ

 といったAMG GTクーペだが、少し過小評価されている気がしなくもない。この素性と仕上がりから鑑みると、もっと羨望の的になるべきではないかと。オーセンティックなこのフォルムは素晴らしいし、走りに曇りはない。その観点からも大人のスーパースポーツとして今後も注目していきたい一台である。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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