新車試乗レポート
更新日:2023.11.30 / 掲載日:2023.08.15

【アルファ ロメオ トナーレ プラグインハイブリッド】電動化しても色濃いアルファらしさ

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 1.5リッター直4+マイルドハイブリッドに続き、トナーレにプラグインハイブリッドが追加された。スケジュール的に昨年アナウンスされた通りで、これでアルファロメオの電動化の流れは加速することとなる。来年発売予定のBEVも含め電動カーメーカーに変貌するのは明確。BEVのフルラインナップを構築し、ステランティスグループの中でもそこに特化したブランドになるそうだ。

プラグインハイブリッドはすべてAWDとなる

トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

 そんなプラグインハイブリッドに乗った。正式な名称はそこに“Q4”が付く。言わずもがな四輪駆動ということだ。日本仕様は3つのグレードが用意されるが、すべてヨンクとなる。

 パワーソースは1.3リッター直4マルチエアSOHCターボと15.5kWhのバッテリーを組み合わせたもの。エンジンがフロントを、モーターがリアを駆動させる。よってプロペラシャフトは存在せず、精緻な制御ユニットによりトラクションを配分する。プロペラシャフトを省いた分の軽量化もメリットというわけだ。

トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

 それでは外観の特徴だが、先にリリースされたマイルドハイブリッドとの違いはほとんどない。エキゾーストパイプのフィニッシュが異なることと、リアドアガラスに“エレクトロ・ビショーネ”が描かれているくらい。“エレクトロ・ビショーネ”はアルファロメオ伝統の蛇(ビショーネ)をコンセントをイメージさせるイラストにリデザインしたもの。ユーモアに満ちた新たなアイコンとなる。

トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

 インテリアも違いはない。メータークラスターはフルデジタルで、センターモニターはiPadタイプが備わる。個性的なのはステアリングに設けられたスタータースイッチ。これがスポーティさを演出する。それとギアセレクターがシフトレバータイプなのもそうだろう。今やダイヤル式やボタン式などがあるがそこはあえてのシフトレバーを採用する。スポーツカーブランドであることのこだわりといったところだ。この他でプラグインハイブリッドであることを感じさせるのはモニターに映し出されるエネルギーフローの図。プラグインハイブリッド専用のページで、ここから充電関係の予約や設定ができるようになっている。

力強くアルファらしい走行フィーリング

トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

 では乗った感想だが、総合的に俊敏さがあり、力強くクルマを走らせるといった印象だった。ボンネットの下に1.3リッターの小排気量エンジンがあるとは到底感じさせない動きだ。特にドライブモードを“ダイナミック”にした時がそうで、2リッターターボクラスのパフォーマンスを見せる。アクセルに対するレスポンスがよく、高回転までギアを引っ張るので、アルファロメオらしい走りを楽しめるのだ。

 そしてその時のフットワークもいい感じ。リアの粘りなどがそうだが、ある程度スピードが上がった方が、「アルファロメオらしさ」がドライバーに伝わる。ワインディングではうまい具合にロールを抑え込みながらコーナリングスピードを保ったまま抜けることができる。ロールセンターを低くした結果だろうが、外側のサスペンションの踏ん張りに違和感がないのがいい。自然なロールアングルのセッティングはさすがだ。

 ちなみに、ドライブモードはご存知のように“D N A”の頭文字からなる。前述した“ダイナミック(D)”のほか、“ナチュラル(N)”、“アドバンスド・エフィシェンシィ(A)”からなる。デフォルトは“ナチュラル”で、モーターでの走行とエンジンの発電を効率的に行なってくれる。街中や高速道路に適したポジションだ。“アドバンスド・エフィシェンシィ”はEV走行と考えていい。航続距離は72キロで、時速135キロまでそれを持続する。ただし、それ以上スピードを出したりアクセルを強く踏み込むことで電気の残量が少なくなると、モードは自然と“ナチュラル”に切り替わる。またシフトレバー付け根にある“e-Save”を押したときも同じ。これはバッテリーを節約するため積極的にエンジンをかけて充電を優先するためのもの。よって“アドバンスド・エフィシェンシィ”に入れていても勝手に“ナチュラル”に切り替わる仕組みだ。

トナーレ プラグインハイブリッド Q4 ヴェローチェ

 乗り心地は前後235/40R20の大径タイヤ&ホイールを履いていたが、ピッチングなどの振動は気にならなかった。この辺はセッティングに一日の長があるのかもしれないが、ピレリのスコーピオンを履いていたのが影響している気がする。スタビリティばかりに目がいくが、乗り心地もかなり優れているタイヤだからだ。なので、購入後タイヤが減ったからってクオリティの低いタイヤにリプレイスすると、この乗り心地は再現できないかもしれない。

まとめ

自動車ジャーナリストの九島辰也氏

 というのがファーストインプレッション。なかなか通好みな部分もあるが、扱いやすさの面でマーケットは広そうだ。事実トナーレの販売は順調で、アルファロメオからの乗り替えが一番多いとか。中でも目立つのはジュリエッタらしいが、確かにそこから乗り替えられるクルマがなかったのは確か。その意味でプラグインハイブリッドは時代的にいい受け皿になることだろう。人気はアルファレッドだろうか。個人的にはモントリオールグリーンが最高にかっこいいと思った。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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