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更新日:2021.05.13 / 掲載日:2021.05.13
ETC技術の新たな活用の一手! キャッシュレス決済駐車場ETCパーキングの新コンセプト発表
ETCによるDrive Node駐車場(イメージ)
ETC技術の活用を通して新しい交通サービスの実現に取り組むETCマネジメントサービス(本社:東京都中央区)は5月13日、ETC技術とFinTech等のネットワーク技術を活用したETCキャッシュレス決済駐車場「ETCパーキング」の新しいコンセプト「Drive Node」を発表した。「Drive Node」の機能は、2022年より同社が提供開始予定のETCパーキングに組み込まれ、駐車場相互を連携させた新しいサービスを展開予定。
パーキングや商業施設など多様な施設を連携可能に
Drive Nodeの仕組み(イメージ)
Drive Nodeにおいては、各駐車場の出入口や車室にETCアンテナを設置。車両に搭載されたETC車載器と無線通信することで、駐車場に入庫したり出庫したりする車両を確認・認証する。
また、連携する商業施設や公共交通機関、宿泊施設等にQRコード等を読み取る装置を設置し、ドライバーのスマホのQRコード等を読み取ることにより、Drive Nodeに入庫した車両のドライバーと関連付けを行う。
これによって駐車場をDX(デジタルトランスフォーメーション)化し、車両やドライバー、さらにはドライバーが訪問する各施設等を、同社のDrive Nodeサーバーを通じて相互に連携させることで、駐車場の利用者に新しい価値やサービスを提供することができるようになるという。
キャッシュレスサービスからパークアンドライド促進まで、幅広い展開も実現可能に
Drive Nodeの導入後は、高速道路でETCを利用するイメージと同じように、駐車料金のキャッシュレス支払いや自動支払いサービスが可能に。キャッシュレスの利点を生かし、1分刻みや1円単位での駐車料金を設定することも可能となる。また、ETC認証機能を活用することにより、障がい者用の駐車スペースに入った車両を識別し、障がい者車両のみを判別して駐車を許可する仕組みを構築することもできるという。
Drive Nodeを相互に連携させることで、単体の駐車場にとどまらないサービスを展開させることも可能に。例えば大規模な観光地周辺にある複数の駐車場を連携させて周遊サービスを提供したり、小規模なコインパーキングを近隣の商業施設の来客駐車場として利活用することもできる。さらには公共交通機関の乗り継ぎ拠点としてコインパーキングなどを利用し、「パークアンドライド」の施策を促進させることも可能になるとしている。
過去に多数の都市計画に携わった経験を持つ日本大学理工学部土木工学科 大沢昌玄教授は「計画的に整備された都市において、土地利用全体の概ね2割は駐車場であると言われている。駐車場は単に自動車を停めるという機能だけでなく、駐車場を通じて都市、そして人々にどのような貢献ができるのかを考える時代が来ている。“Drive Node”は、まちづくりや地域課題解決に貢献できるツールとして期待できる」とコメントしている。