新車試乗レポート
更新日:2020.05.22 / 掲載日:2020.05.22
VOLVO XC90 D5 試乗インプレッション
ボルボのフラッグシップSUVとなるXC90がマイナーチェンジを行い、特別仕様車のD5 AWD R-Designを追加設定。昨年3月に追加されたディーゼルエンジンとスポーティなR-Designのマッチングが見どころだ。●文:岡島裕二 ●写真:澤田和久
VOLVO XC90 D5 AWD R-Design

ボルボ XC90 D5 AWD Rデザイン[マイナーチェンジ・特別仕様車]●発表日:2019年8月22日●価格:813万7963~1359万円●輸入元:ボルボ・カー・ジャパン●問い合わせ先:0120-922-662主要諸元(XC90 D5 AWD Rデザイン)※オプションを含まず●全長×全幅×全高(mm):4950×1960×1760●ホイールベース(mm):2985●最低地上高(mm):225●車両重量(kg):2110●駆動方式:4WD●パワートレーン:1968cc直列4気筒DOHCディーゼルターボ(235PS/48.9kg・m)●WLTCモード燃費(km/L):13.6●トランスミッション:8AT●最小回転半径(m):6.0●タイヤサイズ:275/35R22
デザインと安全性能を進化させたボルボのフラッグシップSUV
スポーティなRデザインとディーゼルの相性は絶妙
XC90は3列シートを装備したボルボ最大のSUV。全車が2Lエンジンを搭載しているが、ターボのT5、ターボとスーパーチャージャを組み合わせたT6、T6のツインチャージャーにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのT8、ディーゼルターボのD5といった具合に4種類もパワートレーンがあるのが特徴だ。昨年8月にマイナーチェンジを行い、フロントマスクやリヤバンパー、マフラーカッターのデザイン変更を行った。同時に歩行者や自転車にも作動する後退時の自動ブレーキを採用するなど安全装備もアップグレードされた。今回試乗したのはディーゼルエンジンに、スポーティな専用エクステリアを組み合わせたRデザイン。2Lということもあり、低回転域では少しもたつく印象があるが、2千回転以上回っていれば重さを感じることなく、スムーズな加速をもたらしてくれる。ディーゼル特有のノイズや振動が感じられないのも美点。XC90の足回りはラージサイズのSUVの中では比較的引き締まった設定で、山道でもロールが少なく、安定感が高い。22インチタイヤを履いているため、荒れた路面では多少の突き上げ感はあるが、Rデザインでも足回り自体は他のグレードと共通なので乗り心地は快適。スポーティなRデザインと力強いディーゼルの組み合わせは相性が良い。運転してみるとボディの大きさを感じさせることはなく、取り回しも意外に悪くはないので、7人乗りの輸入SUVが欲しい人にはおすすめの1台だ。

マイナーチェンジで排気口が角型に変更された。Rデザインはブラックトリムの専用バンパーが付く。

インテリアは大きな変更点はない。Rデザインは専用のカーボンパネルやパドルシフト、スポーツペダルが特別装備される。
3列目シートまで大人でも座れる居住性が確保されている。Rデザインはスポーツシートとなり、試乗車は肌触りの良いオプションのナッパレザー表皮を採用。

8速ATのシフト後方にエンジンスタートスイッチとドライブモードセレクトのダイヤルがある。

Rデザインはボディ同色のフェンダーエクステンションが付き、専用の22インチアルミを履く。

XC60よりも高出力で高回転型となる2Lディーゼルターボを搭載。音や振動が少ないのが美点。

3列目を格納すればフラットで広い荷室を作ることができる。エアサス車は荷室開口部を50mm下げられる。