モーターショー
更新日:2019.10.24 / 掲載日:2019.10.23
【マツダ/東京モーターショー2019】

文●内田俊一 写真●川崎泰輝
マツダのシックなブースの中、欧州で先行予約が開始されたMX-30が発表された。同社代表取締役社長兼CEOの丸本明氏は、今回のテーマを、「あなたと共に作る」とし、「来年マツダは創立100周年という大きな節目を迎えます。これからもマツダが存続し続けるために大切にしなければならないことは、人を第一に考えた、人とともに作るマツダの独自性だと考えています。次の100年に向け皆様にマツダとのつながりに誇りや愛着を感じてもらえる会社になることを目指していきます」と意気込みを語る。
自動車産業はCASEなどに代表される先進技術の発展により、100年に一度の変革期を迎えている。「マツダもこれらの先進技術やインフラを活用しながら独自の価値を提供できる商品やサービスを投入していきます」と丸本氏。
まず、電動化技術では、「ライフサイクルアセスメントを考慮したCO2削減に向け、2030年時点で生産する全ての車両に電動化技術、e-SKYACTIVを搭載。各国地域におけるエネルギー事情や発電構成、お客様の使用の多様性などを踏まえたマルチソリューションを推進していきます。本日お披露目する電気自動車(MX-30)はマルチソリューションの選択肢のひとつとして紹介する、マツダ初の量産電気自動車です」と電動化技術により注力することをコメント。
そして、MX-30は、「お客様に創造的な時間と空間を提供します。電気自動車であってもマツダの人間中心の設計思想は変わりません。内燃機関の商品と同様に、なめらかで自然な運転感覚のある人馬一体感を実現しています。本日より欧州において先行予約の受け付けを開始し、来年欧州のお客様からMX-30をお届けしていきます」と明かす。
最後に、「マツダはいつの時代においてもクルマを通じて、お客様の人生の輝きを感じていただきたいと考えています。お客さまに愛着を持って、いつまでも保有したいと思っていただける独創的な商品・技術、顧客体験の創造に挑戦し続けてまいります」と今後の取り組みについて語った。
【MX-30】欧州先行予約開始、自然体でいられるMX-30

ワールドプレミアを果たしたマツダMX-30。そのプレゼンテーションで、「この商品が提案する価値は自然体です」と紹介するのは、マツダMX-30主査の竹内都美子氏だ。「自分の生活に合ったものやことを選び、いつも通りの自分で過ごす生活を実現するクルマとして、MX-30を選んでもらいたいと考えています。我々はMX-30を通してお客様に自然体でいられる、創造的な時間と空間を届けます」という。
そして、「我々はお客様の身近な存在として発売から30年経ってもなお愛され続けるロードスターのように、MX-30と共に過ごす時間を、より人間らしく心豊かで楽しい時間にしたい。その実現のためにお客様がMX-30に触れ、振り返ると心が整えられる空間を作りたいと考えました」と述べる。
そのために3つの要素が語られた。まずひとつ目はデザインだ。「魂動デザインによる人の手が生み出す美しさを基礎としながら、どこか人間らしく頼りになる、一緒にいることで心が整えられる、ヒューマンモダンをコンセプトとしたデザインです。クルマに乗り込むと空間に浮かんだような形状のコンソール。シンプルで機能的なインテリアがお客様を迎えます」と紹介。インテリアには、「自然由来のコルクや環境に配慮した素材を使用し優しい手触りだけでなく、クルマの中にいながら、思わず深呼吸したくなる開放感ある空間を準備しました」と話す。
ふたつ目はフリースタイルドアだ。2003年、マツダはRX-8でフリースタイルドアを採用した。このフリースタイルドアの特徴を生かして、「デザインと居住性を両立させています。フリースタイルドアによって生み出される空間は、お客様の自由な発想で多彩な楽しみ方を想像してもらえる空間となるでしょう」と竹内氏。
このドアを開けて外を眺めると、「風や鳥の声がBGMとなり、心が整えられ自分らしさを取り戻せる。フリースタイルドアによる開放的な姿に自然と仲間や周囲の人たちが集う空間となるでしょう」とその特徴を説明。
最後は「走る喜びです。心が整えられた状態だからこそ運転すると走る喜びをより深く感じてもらうことができます。日常生活の中で心と体が元気になる、純粋な走りを体験してほしい」とした。
そして、「我々はMX-30を通じて、お客様の自然体な生き方と共に歩む。お客様の心からの笑顔が世界中に広がっていくよう願いを込めて届けます。それがMazdaMX-30なのです」とまとめた。

ロードスター
代表取締役社長兼CEO 丸本明氏(右)、マツダMX-30主査の竹内都美子氏(左)
CX-30
マツダ3