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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02

3年連続販売台数ナンバー1 日本一売れてるミニバンがモデルチェンジした! NEWセレナの実力!!

20G:フロントデザインは3タイプ。標準車と呼ばれる20G、20X、20Sが同じデザイン。写真下のラダーはオーテックバージョンで専用のフロントグリルバンパーなどを装備する。新型セレナではフロントにメッキを多用したハイウェイスターとライダーとのデザインの差が小さくなった印象だ

20G:フロントデザインは3タイプ。標準車と呼ばれる20G、20X、20Sが同じデザイン。写真下のラダーはオーテックバージョンで専用のフロントグリルバンパーなどを装備する。新型セレナではフロントにメッキを多用したハイウェイスターとライダーとのデザインの差が小さくなった印象だ

【本記事は2010年12月にベストカーに掲載された記事となります。】2L級のハイルーフ型ミニバンが好調だ。ファミリーユースの使いやすさ、価格帯などを考えれば売れて当然なのだろうが、クルマ市場の冷え込み、さらにミニバン全体の低迷のなか、このクラスは販売ボリュームを維持している。そうなると、メーカーも力を入れるから、役者も揃う。’09年まで3年連続ミニバンの販売トップを誇るセレナ。ヴォクシー&ノアは両車合わせて月に1万台以上を販売する人気車だ。そして、今年に入って販売実績を伸ばしているステップワゴン。三つ巴による熱い競争がさらに相乗効果を生んで市場を押し上げているのだろう。その3強のうち、日産セレナがフルモデルチェンジした。ニューモデルの概要は……。上の写真をご覧のとおりデザインは大きく変わっていない。とはいえ、新型はアイドリングストップの採用、エンジンパワーのアップなどかなり充実したフルモデルチェンジとなった。おおいに期待できそうだ。連続1位記録の更新なるか? 以下、詳しく紹介しよう。

スタイルはキープコンセプト

ハイウェイスター:リアのデザインになると、ハイウェイスターがおとなしくライダーとの差がつく。ライダーには、専用のリアバンパーやマフラーが装備され、またクリアタイプのLEDハイマウントストップランプもライダー専用となる

ハイウェイスター:リアのデザインになると、ハイウェイスターがおとなしくライダーとの差がつく。ライダーには、専用のリアバンパーやマフラーが装備され、またクリアタイプのLEDハイマウントストップランプもライダー専用となる

まずはボディサイズ。全長が先代より5mmだけ長い4685mmで、全幅は±0の1695mm、全高は+25mmの1865mmだ。基本は5ナンバー枠いっぱいのサイズに収まっている。データでは、全高がわずかに高くなったものの、ほとんど同じといっていいだろう。ホイールベースも±0の2860mmだから、基本設計は先代を継承している。また、右上の写真はグレード別シェアが50%を超える「ハイウェイスター」の新旧比較である。ハイウェイスターは、ボディをひと回り大きくして3ナンバー化したグレードで、全長が先代より+30mmの4770mm、全幅+10mmの1735mm、全高は+25mmの1865mmとなった。大きさに制限のないハイウェイスターは、少し大きいボディとなった。それでも、見た目にはほとんど変わらない。新型の外観で目につくのは、ハイウェイスターのフロントグリル。センターに向かって広がり、多用したメッキの効果も手伝って精悍な印象に変わっている。また、バンパーに埋め込まれたフォグランプ回りにもメッキが使われた。ただ、新旧で違いがはっきりわかるのはグリルぐらい。ヘッドライトの形状も、よく見ると変わっているのに、パッと見では変化に気づきにくい。さらにサイドに回ると、見分けがつかなくなった。先代セレナで評価されていたのが視界のよさ、取り回しのよさである。特にフロント両サイドのウィンドウが1段下がった階段状のシュプールラインは、セレナの象徴でもある。これが新型でも踏襲されている。ホイールのデザインも似ているから、オーナーでも横から見たら区別がつかないんじゃないだろうか、と余計な心配までしてしまった。

パワー&トルクアップ

MR20DDMAX POWER 147ps/5600rpm(2WD)144ps/5600rpm(4WD)MAX TORQUE21.4kgm/4400rpm(2WD)21.1kgm/4400rpm(4WD)10・15モード燃費15.4km/L(2WDアイドリングストップ車) 新開発の直噴エンジンは低速~中速域のトルクを高めるセッティングで加速性能をアップしている

MR20DDMAX POWER 147ps/5600rpm(2WD)144ps/5600rpm(4WD)MAX TORQUE21.4kgm/4400rpm(2WD)21.1kgm/4400rpm(4WD)10・15モード燃費15.4km/L(2WDアイドリングストップ車) 新開発の直噴エンジンは低速~中速域のトルクを高めるセッティングで加速性能をアップしている

先代セレナのウィークポイントとして指摘されていたのが、パワー不足でレスポンスにやや難のあるエンジン。先代はトルク重視型で、最高出力は137psと抑えており、ライバルたちが軒並み150psオーバーしているのに比べ、印象的にも非力さが際立っていた。新型では、旧来の2Lエンジンを直噴化して効率を高めた新開発のMR20DDが投入されている。最高出力で先代より10psアップの147ps、最大トルク1.0kgmアップの21.4kgmへと向上した。特にトルクは、先代からライバルをリードしていたが、その差をまたまた広げることになった。さらに、VTCを排気側にも採用したツインタイプ化するとともに、カムシャフトやチェーンの改善などフリクションを低下させる細かい工夫を積み重ね、パワーアップと同時に乗り心地や静粛性も高められている。CVTにも新しい機能が加わった。700を超える仮想の変速パターンがインプットされ、車速やコーナリング(横G)、坂道の勾配などの走行環境、アクセル、ブレーキ操作といった運転状況からドライバーの意図を判断して変速させる「アダプティブシフトコントロール」。はたしてどの程度賢いのか、試乗レポートでお伝えしよう。

アイドリングストップ

さて、ニューセレナの最大のセールスポイントは、アイドリングストップだろう。車体が重いからと燃費を諦めていたミニバンユーザーには嬉しい機能になるに違いない。廉価バージョンの20Sを除く全グレードに4WDを含めて装備される。二重に嬉しいニュースだ。オルタネーター機能を兼ねたエコモーターを備え、そのモーターがベルトを介して直接プーリーを回転させてエンジンを再始動する。再始動までの時間は0.3秒、再始動時の騒音が29dBというスピーディで静かな再始動が可能という。エンジンやCVTの改良にアイドリングストップで、10・15モード燃費は2WD車が15.4km/L、4WDでも14.4km/Lという好燃費を実現した。ともにアイドリングストップなしより1.0km/Lアップだ。ということは、アイドリングストップなしだってかなりの燃費ということになる。ちなみに、停止時には3秒でエンジンがストップする。ストップ中もエアコンは通常通り作動する。また、シフト位置はRポジションを除くすべてで機能するから、例えば人待ちで停車している時にもアイドリングストップが働くのだ。

頑張ったインテリア

見やすい、使いやすい! アッパーマウントメーター 先代モデルはここからメーターを見ていた ステアリングの上からメーターを見ると、走行中の視線の移動が少なくなり安全性が向上

見やすい、使いやすい! アッパーマウントメーター 先代モデルはここからメーターを見ていた ステアリングの上からメーターを見ると、走行中の視線の移動が少なくなり安全性が向上

インテリアでは、メーターがポイント。一般的に乗用車は、ステアリングの間からメーターを確認する。これに対し新型セレナは、ステアリングの上からメーターを見るように変わった。そのため、各種の情報をコンパクトにまとめた新しいデザインのメーターが採用されたのだ。ステアリングに沿うようなアーチ状のデザインで、スペースを有効に活用するため液晶タイプ。スピードメーターはデジタルになった。メーターが高い位置に付くわけだから、前方視界への不安感を抱きたくなるが、新型ではフロントウィンドウを傾斜させて面積を広げ、前方の視界を確保するとともに開放感を高めている。また、サードシートのたたみ方を工夫して斜め後方も見やすくなった。セレナ伝統の視界のよさは健在だった。室内スペースも大幅に広がっている。前述のようにボディ外寸はほとんど変わらないのに、室内長が先代より300mm以上広がっている。これはすごいこと。幅も+10mm、高さ+25mmと上まわっている。特に、2列目、3列目シートの乗員の膝元スペースが拡大され、大人がどのシートでも楽々座れる。

おススメグレードは

先代セレナは、ハイウェイスターが全体の50%強を占めた。新型も同様にフロントデザインが他グレードと差別化されたハイウェイスターに人気が集まりそうだ。ただ、最近は廉価グレードも注目されており、装備は落ちるが、アイドリングストップが付いて233万1000円の20Xはお買い得感が高い。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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