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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06

FF TURBO 激ハッチ対決!! マツダスピードアクセラvs.三菱コルトバージョンR

マツダスピードアクセラVSコルトバージョンR 対決試乗

洗練のマツダスピードアクセラ、迫力のコルトバージョンR。実はこのスタイルの印象と走りの印象は大きく異なっていた!

洗練のマツダスピードアクセラ、迫力のコルトバージョンR。実はこのスタイルの印象と走りの印象は大きく異なっていた!

【本記事は2006年8月にベストカーに掲載された記事となります。】かつて、FFスポーツターボといえば日本車のお家芸だったが、近年は著しく減少。しかし、5月30日にコルトバージョンRが、そして、6月6日にはマツダスピードアクセラが登場し、一気に復活してきた感がある。コルトバージョンRは1.5Lターボ、154psで197万4000万円(5MT&CVT)、マツダスピードアクセラは2.3L直噴ターボで264ps、241万円(6MT)。クラスは違うが、手頃な価格でターボスポーツを楽しめるという点では同じ。対決試乗といこう! 鈴木直也氏のレポートでお送りする。

マツダスピードアクセラのエンジンの印象は?

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのエンジン。アクセラは10.15モード燃費11.2km/Lで排ガスレベルは4つ★、コルトは15.4km/L(5MT)、15.6km/L(CVT)で3つ★となる

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのエンジン。アクセラは10.15モード燃費11.2km/Lで排ガスレベルは4つ★、コルトは15.4km/L(5MT)、15.6km/L(CVT)で3つ★となる

●マツダスピードアクセラのエンジンの印象は?ピークパワーではなく実用性を重視したターボなのだが、フラットトルクではなく中回転域で最大38.7kgmの大きなトルクの山がきているため、意外と実用領域で使いにくい面がある。高速クルージング時に3速や4速で加速する時には気持ちのいいフィールを楽しめるが、ワインディングでは扱いにくさを感じた。スーパースポーツを目指すなら、もっと高回転まで伸びてほしいし、実用的なスポーツを目指すなら、もっとフラットなトルク特性が望ましいし、ジレンマを感じさせる。ただし、ターボらしさはかなりのもので、絶対的なパフォーマンスは高い。変わったかたちの“中速トルクのじゃじゃ馬”という感じのエンジンだ。

コルトバージョンRのエンジンの印象は?

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのエンジン。アクセラは10.15モード燃費11.2km/Lで排ガスレベルは4つ★、コルトは15.4km/L(5MT)、15.6km/L(CVT)で3つ★となる

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのエンジン。アクセラは10.15モード燃費11.2km/Lで排ガスレベルは4つ★、コルトは15.4km/L(5MT)、15.6km/L(CVT)で3つ★となる

●コルトバージョンRのエンジンの印象は?アクセラとは対照的に全域フラットトルクを実現している。回して気持ちのいいエンジン音とは言えないが、スムーズに不快感なく、どこからでも大きなトルクが出てくれるのでCVTとのマッチングもいい。スポーツ性は薄めのエンジンだが、これはこれで扱いやすくていい。

マツダスピードアクセラ・コルトバージョンRのトータルの印象は?

スタイリングの印象と実際の乗り味が見事に逆転している両車。マツダスピードアクセラは熱血系のFFターボで、コルトバージョンRはバランス重視のFFターボだった。もちろん、そこにはメーカー開発陣の考え方が反映されており、この個性の違いがユーザーに選ぶ楽しみを与えてくれるのだ!

スタイリングの印象と実際の乗り味が見事に逆転している両車。マツダスピードアクセラは熱血系のFFターボで、コルトバージョンRはバランス重視のFFターボだった。もちろん、そこにはメーカー開発陣の考え方が反映されており、この個性の違いがユーザーに選ぶ楽しみを与えてくれるのだ!

●マツダスピードアクセラのトータルの印象は?ヨーロピアンGTI的なスタイリングとはイメージが異なる熱血系ターボスポーツ。さすがに264ps/38.7kgmのエンジンは強力で、動力性能は相当のレベルにある。241万円でこれだけのパフォーマンスを考えればコストバリューは高いが、トルク特性もアシの作り方も古典的で、ある意味、このクラスのベンチマークであるゴルフGTIと同じようなクルマは作りたくないというマツダの信念を感じる。とはいえ、現実問題としてこの手のスポーツモデルを買うユーザー層は年配の人が多いわけだし、もう少し洗練された乗り味のほうが嬉しいのではないだろうか。●コルトバージョンRのトータルの印象は?排気量やサイズなどゴルフGTIの縮小版のようなクルマ。この価格、サイズのなかのできる範囲で、いま風のトレンドでまとめられている。つまり、ターボといってもシャカリキに走るタイプではなく、どこからアクセルを踏んでも力強い加速をするフラットトルクで、アシも乗り心地を犠牲にすることなくスポーツ性を盛り込むという方向。前後にブラック塗装のオーバーフェンダーが装着されたスタイルからは、かなり硬派な走りをイメージさせるが、実際は大人の乗り味を提供しているクルマだ。

両車の居住スペースは?

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのインテリア。エクステリア同様、インテリアもマツダスピードアクセラは洗練方向で、コルトバージョンRは硬派な仕上がりとなっている。なお、マツダスピードアクセラは専用バケットシートが標準、コルトバージョンRは16万8000円のオプションでレカロシートを設定。リアシートの居住性についてはボディサイズの関係もあり、マツダスピードアクセラのほうが優位だが、コルトバージョンRも充分に余裕があり、不満を感じることはない。両車ともに月販計画台数は200台と、さすがに今のご時世を反映して控えめだが、久々に元気なクルマの登場とあり予想外の人気もあるか?

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのインテリア。エクステリア同様、インテリアもマツダスピードアクセラは洗練方向で、コルトバージョンRは硬派な仕上がりとなっている。なお、マツダスピードアクセラは専用バケットシートが標準、コルトバージョンRは16万8000円のオプションでレカロシートを設定。リアシートの居住性についてはボディサイズの関係もあり、マツダスピードアクセラのほうが優位だが、コルトバージョンRも充分に余裕があり、不満を感じることはない。両車ともに月販計画台数は200台と、さすがに今のご時世を反映して控えめだが、久々に元気なクルマの登場とあり予想外の人気もあるか?

●両車の居住スペースは?ボディサイズの違いにより、マツダスピードアクセラのほうが室内が広いことは確か。後席も余裕で座れる。ヨーロッパでいうBセグメントとCセグメントの中間くらいの車格だが、全長4435×全幅1765mmはコルトバージョンRの3925×1695mmを大きく上回るのだから当然といえる。

コルトバージョンR

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのインテリア。エクステリア同様、インテリアもマツダスピードアクセラは洗練方向で、コルトバージョンRは硬派な仕上がりとなっている。なお、マツダスピードアクセラは専用バケットシートが標準、コルトバージョンRは16万8000円のオプションでレカロシートを設定。リアシートの居住性についてはボディサイズの関係もあり、マツダスピードアクセラのほうが優位だが、コルトバージョンRも充分に余裕があり、不満を感じることはない。両車ともに月販計画台数は200台と、さすがに今のご時世を反映して控えめだが、久々に元気なクルマの登場とあり予想外の人気もあるか?

右がマツダスピードアクセラ、上がコルトバージョンRのインテリア。エクステリア同様、インテリアもマツダスピードアクセラは洗練方向で、コルトバージョンRは硬派な仕上がりとなっている。なお、マツダスピードアクセラは専用バケットシートが標準、コルトバージョンRは16万8000円のオプションでレカロシートを設定。リアシートの居住性についてはボディサイズの関係もあり、マツダスピードアクセラのほうが優位だが、コルトバージョンRも充分に余裕があり、不満を感じることはない。両車ともに月販計画台数は200台と、さすがに今のご時世を反映して控えめだが、久々に元気なクルマの登場とあり予想外の人気もあるか?

ただし、コルトバージョンRも全高をマツダスピードアクセラの1465mmに対し1535mmと高く取っていることもあり狭い印象はなく、後席の足もとスペースも不満なし。どちらも大人4人乗車は問題なくこなせる。ボディサイズの差が顕著に出るのはトランクスペースで、これはマツダスピードアクセラが勝る。

どっちがよかったか?

同じ1.5L車を持つアクセラとコルトだが、トップグレードは264psと154psで大きく異なる。アクセラのほうがシャシーに余裕があるのは確かだ

同じ1.5L車を持つアクセラとコルトだが、トップグレードは264psと154psで大きく異なる。アクセラのほうがシャシーに余裕があるのは確かだ

●どっちがよかったか?同じFFターボでありながら、乗り味は非常に対照的な2台だった。刺激性ではマツダスピードアクセラだし、日常性ではコルトバージョンRが優れている。マツダスピードアクセラは、エンジンもシャシーもマツダの開発陣が「市場の動向よりも自分たちがいいと思うもの」として作ったクルマという印象が強い。スポーツモデルを作る際にその姿勢は歓迎すべきではあるが、AT全盛のこの時代に6MTしか設定がないなど、販売的政策上の配慮不足を感じてしまう。狭い視野でのスポーツ性にこだわりすぎているのだ。ただし、これは私の個人的意見。鈴木直也は違うと思うが、マツダの信念は揺るがない。それをよしとするユーザーがいることも確かだろう。いっぽうのコルトバージョンRは、何度も言うように日常性とスポーツ性のバランスがよく、5MTとCVTの設定もあり、より多くのユーザーにアピールできるものと思う。刺激が欲しい人にはマツダスピードアクセラ、日常の道具として使う人にはコルトバージョンR。そんな関係の2台といえるだろう。

5ATを新搭載! NAのアクセラもMCで大幅進化

5AT新設定、フェイスリフトなど、NAのアクセラも大規模なマイナーチェンジが施されている

5AT新設定、フェイスリフトなど、NAのアクセラも大規模なマイナーチェンジが施されている

5ATを新搭載! NAのアクセラもMCで大幅進化マイチェンしたNAモデルに乗って、アクセラはターボのマツダスピードバージョンでなくても、23Sで充分にスポーティな走りが楽しめることを確認した。171ps/21.8kgmのスペックはコルトバージョンR以上であり、速さでも決して負けていない。価格は215万円とリーズナブルだし、アクセラにスポーツ性を求めるなら23Sがベストチョイスかも? と思ったほどだ。また、さすがにシャシー性能に余裕が出ることもあって、1.5L、2Lも仕上がりは良好。おもにタイヤサイズの違いによるが、排気量が低いほど乗り心地がよくなる。特に1.5Lとしては贅沢なシャシーであり、こんなクルマが151万750円から用意されているというのは相当に魅力的であることを再認識した。なお、5ATの新設定は2Lと2.3Lのみで、1.5Lは4ATを継続採用している。(鈴木直也)

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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