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更新日:2021.07.02 / 掲載日:2021.07.02

8月発表予定! 新型フォレスター詳報

〈大幅改良モデル〉 正式発表 2021年8月予定/6月14日から日本国内のSUBARU販売店で先行予約受付中。

デビュー3年目を迎える今年の夏、スバルの主力モデル「フォレスター」がマイナーチェンジする。8月に正式発表が予定されているが、先立って6月14日にその日本仕様が初公開された。フェイスリフトに加えて、アイサイトの性能が大幅向上されることもあって、大きな注目を集めるのは確実だ。

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3年目の熟成進化で魅力の底上げが図られた

 いまやスバルを代表するモデルに成長を遂げたフォレスター。水平対向エンジンを筆頭としたスバル独自のハードウェアを採用していることも人気を集める理由だが、それにプラスしてミドルSUVの基本コンセプトや適応用途をしっかりと捉えたモデルに仕上がっていることも、見逃せない強みだ。

 今回実施されるマイナーチェンジは、”スバル”と”SUV”の2つの強みをより進化させる工夫が盛り込まれている。

 まずSUVらしさのポイントはフロントマスクの変化だ。スバルデザインの象徴であるヘキサゴングリルを大型化。ヘッドランプまわりもターンランプをLED化すると共にヘッドランプを小型化。相対的にラジエターグリルサイズを大きく見せるデザインを採用している。ヘッドランプとグリル間の距離が拡大されたため、従来型以上に骨太な印象が強くなっている。なお、OP設定のアダプティブヘッドランプの配光調節方式は従来のロータリーシェード式から、レヴォーグにも採用されたアレイ方式に変更されている。

 また、フロントバンパーの前端を15mm伸ばすとともに面を広く取った造形とした。これにより全長も15mm伸びているが、悪路踏破性に影響するアプローチアングルは、下端デザインの変更により逆に従来型からさらに向上している。

 他の寸法諸元は従来型と変わらず、最低地上高はスポーティ志向の「スポーツ」も含めてクラス最大級の220mmが確保されている。

 内装に関しては基本レイアウトはそのままに、各グレードのキャラクターに応じて様々の素材を組み合わせて質感の向上を図っている。メーターパネルやセンターディスプレイなどのコックピット周りの設えは従来型と共通だが、新型はグレードの上下関係よりも、趣味嗜好や使い方に応じた個性を優先した設定といえるだろう。

 内装系の新機能としてはドライバーモニタリングシステムにジェスチャーコントロールによる温度調整機能が加わった。これは指定空間に手を翳し、グーで4段階温度下げ、パーで上げるというもの。新しい操作系として、なかなか面白いシステムである。

 一方、スバルらしさの進化の要点は、新世代アイサイトの採用だ。ここ数年のアイサイトの進化と言えば、レヴォーグに採用された渋滞時ハンズオフ機能を備えたアイサイトXを想像するが、フォレスターではアイサイトXの搭載は見送られた。とはいえ、新世代アイサイトの主要機能はレヴォーグに近づいているので、アイサイトの最新版と理解すればいい。

 まず進化の第一のポイントはステレオカメラだ。レヴォーグ同様に広角化した新型ステレオカメラを採用している。ボディのミリ波レーダーは未採用ながらも、衝突回避速度の向上や右左折時の衝突回避機能が追加される。OPのアイサイト・セーフティプラスは、衝突回避時の操舵支援や車線変更時の衝突を回避の操舵支援機能が採用。ACCやLKAなど、従来から採用されていた機能も性能と精度の向上が図られ、安心快適のドライブを下支えする能力が高まっている。

 シャシーは従来型を踏襲するが、サスペンションのバネ/ダンパーの見直しと摺動抵抗の低減により、乗り心地の改善が図られている。悪路走行制御のX-MODEは、ヒルディセントコントロールの制御の見直しと40km/h以上での解除を一時休止に変更し、使い勝手を向上した。なおパワートレーンは、設定グレードも含めて昨年末の変更(C型)から変わっていない。2Lのパラレル式ハイブリッド「e-BOXER」を標準設定とし、追加されたスポーツには、レヴォーグから展開された新世代型の1.8Lターボを搭載している。

【その1】ステレオカメラの性能を向上、新世代アイサイトにアップデート

ミリ波レーダーは非対応だが、従来システムに比べて画角が約2倍拡大された新型ステレオカメラを搭載したことで、センシング範囲が大きく拡大。さらに画像認識や制御のソフトウェアの性能も向上している。

●アイサイト検知デバイス比較

●は標準装備、○は設定グレードあり、OPはオプションで設定。

【その2】内外装をリファイン、フェイスリフトも実施

エクステリアは、フロントバンパーとグリル、ヘッドライトの形状を変更。SUVらしい力強いデザインにリファインされた。インテリアもグレード別に専用マテリアルを配置することで差別化を明確にしている。

【その3】便利に“使える”実用系装備&機能を強化

サスチューンやX-MODE&ヒルディセントコントロールの改良などの走行関連機能のアップデートに加えて、エアコンの設定温度を手のジェスチャーで調整できる機能も追加。ユーザーが便利に使える実用機能の改善も見所だ。

アドバンス

登場時はe-BOXER車専用グレードだったが、改良時にツーリングとX-BREAKの上級グレードになった。アイサイトの安全&支援機能を拡張するセーフティプラスやドライバーモニタリングシステムを標準装着するほか、ナッパレザーを用いた本革シートの選択も可能。

ダークメタリック塗装やメッキ加飾を採用することで上級志向を強化。アルミホイールは18インチのダークメタリック塗装+切削光輝タイプ。

標準のシートは撥水ファブリックと合成皮革のコンビ仕様だが、OPで高品質なナッパレザーの本革シートも選択可能。ブラックとブラウンが設定されており、シルバーステッチとの組み合わせになる。

  • 荷室はクラス平均を凌駕する十分なスペースを確保。ただ標準仕様車は、汚れ物の積載に重宝する防水フロア仕様ではないことが残念。

  • 標準車には、2L水平対向4気筒エンジンと小型モーターが組み合わされる「e-BOXER」が搭載される。今回の改良ではスペックの変更はない。

  • サイドコンソールには電子パーキングブレーキやX-MODEの操作スイッチを配置。シートカラーに合わせた内装色が組み合わされる。

スポーツ

1.8Lターボ搭載のスポーティグレードだが、内外装加飾や装備面ではアドバンスと並ぶ上級グレード設定になる。なお、装着タイヤはオールシーズンタイプ。オンロードツーリングだけではなく、オン&ラフロードにも強く、他グレードのいいとこ取りのようなキャラも併せ持つ。

フロントグリルやピラーカバー、ホイールなどに専用ブラックカラーを採用。全体的にダークトーンのコーディネートを積極採用することで、他グレードとの違いを明確にしている。

ウルトラスエードと本革を組み合わせたスポーツシートを採用。外装のイメージと同様にブラックを基調に構成されている。

スポーツは、レヴォーグにも搭載されている最新CB18型ターボを搭載する唯一のグレード。177PS/30.6kg・mを発揮する。

X-BREAK

オレンジの加飾や丸型6連の専用フォグライトで差別化。さらにブラック加飾部には幾何学テクスチャーをプラスすることで、キズに強い工夫も盛り込まれている。

オレンジステッチや防水素材を用いていることは従来型と同様だが、シート表皮やパネルまわり加飾の配置は大幅に変更されている。

ツーリング

シリーズのベーシック仕様。高級感やスポーツ感を高める加飾や装備は少ないが、安全&運転支援装備や利便装備のほとんどはOPで装着可能で、上級グレードと同等にもできる。フルOP仕様を選ぶと価格面の有り難みも減ってしまうが、セミオーダーのベース車両としては最適なグレードになる。

外装加飾は最も控えめなシンプルなスタイリングが特徴。撮影車のボディカラー「カスケードグリーン・シリカ」は今回の改良で追加された新カラーになる。

今回の改良でシート表皮を水や汚れを落としやすい撥水ファブリックに変更。意匠もツーリング専用のグレー/ブラックのツートーンになる。

●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久

提供元:月刊自家用車

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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