ブッシュ漏れ　ロワアームボールジョイントの交換　プリウスα　 ｜車検・点検・修理のグーネットピット

販売した車両の点検です。
下回りをリフトに上げて点検していきます。（通常、車検よりも数多い項目を点検しているのですが、一部の内容をブログにします）
画像は前側のタイヤを外した状態です。

タイヤを外した所で、リフトに潜って内側を見てみます。
黒い様々な部品がタイヤが付いていた場所からエンジンの方へ向かって付いているのが見えます。
直ぐ上の写真で、黒い厚みのある金属が一番下に見えているのですが（ロワアーム）、それの一番右端の部分（ブッシュ）に問題が見つかりました。

車両の真下からロワアームを写した所です。
ボールジョイント部分と分割できるタイプのロワアームです。丸で囲んだ部分の部品なのですが、不具合はこの画像では見えません。

ちょうど、画像で示した部分になります。
矢印で示した部品（ボールジョイントのブッシュ）が劣化して中からグリスと呼ばれる油脂が漏れ出ています。

これがボルト3か所をロワアームに固定して取り付ける、新しい部品です。
中央部のゴムで出来ている部分（ブッシュ）がふっくらしています。
弾力は指で押し込んだだけでは押し戻せない、しっかりしたゴムです。

不具合のある部品を取り外す作業を行います。
まず、ボールジョイントの上部にある割ピンを外していきます（矢印）。
拡大画像なので、簡単そうに見えますが、実際の割りピンはヘアピン程の大きさしかないので、かなり細かい作業となっていきます。

割ピンが外れたら、ナット（キャッスルナット）を外していきます。

ナットの形がお城のような形になっていることから、キャッスルナットと呼ばれているそうです。
左側は取外したナット、右側は新品ナット。
右側の新品ナットは今回のプリウスα以外の車種にも適応出来るように溝が深く掘られています。

ナックル（緑の矢印）からボールジョイント（青い丸）を工具（オレンジの矢印）をつかって取外していきます。

取り外したボールジョイントです。
交換する新品部品と見比べても、ブッシュ（ゴム製）の厚みがかなり違っています。
ゴムの伸縮の為、ボルト見える長さにも違いが出ています。

車両から外した部品（右）は、油脂漏れも確認できます。
ゴムの劣化で縮んだ状態から元の状態には戻りません。

交換部品を取り付けます。
所定の位置に取り付け終わったら、ナットを取り付け、穴の開いている部分に割ピンを差し込みます。
ちなみに、この割ピンはナットが振動等で外れるのを防止する役割があり、車検においても重要点検項目となっています。
この割りピンが欠如したらどうなるか、簡単に言うと走行中にタイヤが外れ、大事故に繋がる可能性があります。
抜けないようしっかり取り付けていきます。

ピンを画像のように上下に割、ゴム等へ傷を付けないよう処理しで取付完了です。

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