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ポルシェ 981ボクスター 助手席浸水、警告灯点灯、電装系故障での修理のご依頼で入庫致しました。

メーター画面には数種類もの警告表示・・・

オープンカーの特権である幌も動かなくなっており、緊急事態！




診断機にてフォルトコードを確認すると１００個近いエラーが入力されておりました。

助手席カーペットは「ポチャポチャ」と音が鳴るほど水たまり状態。

助手席シート下にはリア・エレクトロニクスECU（リアBCM)が装着されております・・・
予想はしておりましたが、車内浸水によるボディーECUの故障のようです・・

助手席シートを取り外し、ECUの取り外し。
雨漏れ点検するにも幌の開閉ができないと点検も困難です。

通常はここで新品ECUに交換しますが、ECUは高価な上、プログラミング、コーディング作業も必要です。


ダメ元でリア・エンド・エレクトロニクスECU分解。

濡れてしまった基盤を乾燥させます。





乾燥後、車両に仮装着。

なんと、、、ECU復活！
電動幌が開閉できるようになり、メーター警告灯も消えました！

ここで安心はしていられません。
根本の原因、雨漏れの修理を行わないと意味がありません。



内装を分解し浸水箇所を特定します、

排水ドレーン入口側、エアーブローし汚れを飛ばします。

幌を閉じ、水をかけながら車内に水が侵入しないかの点検。

水が車内にしっかり入ってきました・・・・


排水ドレーン入口から中間地点の受け皿のゴミの詰まりもなく、、



最後はサイドスカートを取り外し、点検を行います。

ダクト横２箇所（赤〇部分）に排水ドレーンの出口があります。

排水ドレーンを取り外すと、、、、、





２つとも大量のゴミとヘドロが！！！

洗浄し車両に組み付けます。

再度水を流し排水チェック！！

無事排水ドレーン出口から勢いよく水が流れ出てきました！

車内にも水の侵入は見られませんでした！


その後、助手席カーペットの乾燥作業。
２日間かけ乾燥させました。





最後にコンピューター診断機を接続し、フォルトコードの消去作業。
ここで全てのエラーが消えてくれなければECU交換が必要となります。

無事全てのエラーが消えました！

非常に難儀しましたが、無事に最小限の修理で済んで一安心です。

一度浸水してしまったECUは必ずしもこれから先ずっと、正常でいてくれるかは保証出来ません。
しかし、１日でも浸水期間が伸びてしまっていたらECUを乾燥させても復帰不能の可能性が非常に高い事例でした。


ポルシェさん。
雨漏れが当たり前のオープンカーのシート下に重要なECUを設置するのはどうかと思いますよ？


これにて作業完了です。



いつも当店をご利用頂き誠に有難う御座います。
今後とも小さい工場ですが、当店をよろしくお願いいたします！！

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