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ベンツ　SL350　メーターに様々な警告灯が点灯し、ステアリングの電動チルト機能も動かないとのことで修理のご依頼を頂きました。
内外装共に綺麗でカッコ良いお車です。

メーターまわりはエレクトリカルパレード状態

まずフォルトコードの確認から行います。

30項目以上のフォルトコードが入っておりました。
警告灯点灯に関係性の深そうなコードを見極め、ECUのライブデータを確認します。




AUTEL診断機でESPのECUと通信しホイールスピードのデータ項目を確認した際に異常を発見！

車が停車しているにもかかわらず左フロントのホイールだけがマッハ５０くらいの速度で回転しているではありませんか！
このデータだとセンサー～ECU間の断線の数値になります。





念のため診断機を純正診断機に切り替え診断を進めます。

純正診断機でも内容は同じでした。

車をリフトアップ。タイヤを外し、センサー～ECU間の断線の有無を確認します。

センサー単体点検では正常値になったり異常値になったりとまちまちでした。。




ピンポイントで故障個所を探ります。
左右のホイールスピードセンサーは共通なので左右間の入替を行い故障の再現を行うことにしました。

入替後、故障発生まで待ち、確認を行うと、左から右へ故障数値が移動したのでホイールスピードセンサー本体の断線故障のみと診断しました！




片側ホイールスピードセンサーの交換を行います。

交換完了後、データ比較。（上：修理前　下：修理後）

４輪全てが正常値に戻り、全ての警告灯が消灯しました！
残っているフォルトコードを消去し作業完了となります。






次はステアリングの電動チルトの修理を行います。

コラムカバーを分解していきます。

チルトモーターシャフト部分に固着と潤滑不足が発生し動かなくなっておりました。
各部清掃、注油を行います。

最後に電動チルトEUCの初期化を行い、動くようになりました。

モーター関係を交換すると高額になってしまうため部品交換無しでの作業で金額を抑えることができ、安心しました。




この度はボロい工場までわざわざ足を運んで頂き有難うございました！
今後とも宜しくお願い致します。

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