パジェロ　警告灯点灯　排気インジェクターホール清掃｜車検・点検・修理のグーネットピット

最近こちらに引越しされてきたお客様より電話があり、お話をお伺いすると
メーターにチェックのランプが点きだしたとのことで早速ご来店いただきました
平成２１年式のディーゼルのパジェロです。
最近の車はスマートな形が多いですが、なんかゴツイ感じがかっこいいです

エンジンの警告灯の点灯はまずコンピューター診断機でのチェックから始まります
車輌に搭載されているコンピューターには自己診断機能というのがあって
各センサーなどからのデータを元に基準値から外れたりすると警告を出す仕組みです

診断の結果は　コードＰ２０Ｄ０　排気インジェクター閉固着

排気（マフラー側）にインジェクター？って少し疑問でしたが
少し調べると納得。

因みに
インジェクターとは燃料を吹き出す電気式の蛇口のような物です
それが閉まったまま固着していると車自身が申しておるわけです。

赤い丸で囲ったのが排気インジェクターです。

ディーゼル車がクリーンディーゼルと名前を出した頃から
マフラーに排気ガスのフィルターが取り付けられるようになりました。
これによってマフラーから黒い煙を出すディーゼル車はトラック等でもなくなりましたね

ただ・・・フィルターってことは汚れていくものなんです
分解したりしているわけではないので定期的な洗浄が必要なのです

たまに白い煙をモクモクだしてゆっくり走っているトラックを見たことは無いでしょうか？
あれぞまさにフィルターの洗浄をしている真っ最中なんです
取り外して洗ったり交換したりするわけでは通常はないんです
どうやっているかというと、
①燃料が燃えないタイミングでエンジンに送って、排気ガスに燃料を混ぜて出す
（軽油でフィルターを洗ってしまおう作戦です）
②燃料より洗浄効果のある液体をフィルター部分に定期的に出す
（洗浄剤の方が綺麗に出来るに決まってるだろ作戦）
③軽油を②のように出す
（洗浄剤は高いから燃料の方がお値打ちでしょ作戦）
吹き出すためには何かしらの装置が必要なので、車の価格に影響します
なので主流は①です。②は最近のディーゼル車に多くなってきました
③は正直初耳でした

長く説明したら書く枠が一杯になってしまったので、２ページ目に突入します.

本題に戻りますが、今回の故障は③の軽油をフィルター部分に吹き付けるべき装置が
閉まったまま。　もしくは固着しているのでは？ということです。
故障発生の原理を調べていくと、排気ガス中の成分をセンサーで測っているのですが
排気インジェクターが作動している時に排気ガス成分に変化がなければ故障と判断するとのことでした。
排気ガスの中に軽油成分が入ってない＝インジェクターが詰まったり固着しているのではないか
というのが判断材料ならば、同時に配管の詰まりなども故障の条件に入ってきます
そして、この排気インジェクターですがメーカーから定期的な脱着清掃が求められておりました

なんとなく答えが出そうな気がしてきました。
とりあえず、一度排気インジェクターを取り外してみましょう

排気インジェクター取り外し。
２枚上の写真は取り付けられてる穴（インジェクターホール）
その下が排気インジェクターです
正直詰まっているとか固着しているとか見た目では判断難しいです。
とりあえず、結構汚れているなぁってトコです。
次、定期清掃の手順を調べるともう少し部品を取り外した所ですので進めていきます

Σ（゜∀゜　）八ッ！！
奥が見えない！

明るくしてアップで撮りました。
奥が見えない！（２回目）
ちなみにここは通路です。インジェクターから出た軽油がフィルターに辿り着くための通り道
煤（すす）で詰まってるやん！です。

確かにメーカーが定期清掃必要というだけあって
清掃を怠るとトラブルになるんでしょうけど、パジェロのディーゼルって入庫されること
少ないから知らない人の方が多いんじゃないでしょうか？

メーカーから販売されている特殊工具！その名もブラシ！
大きさがインジェクターホールにジャストフィットで瞬く間にキレイ！
オマケにブラシの挿入量がわかる目印つき！

もうすっかり気が楽になってきました。

喜びも束の間。
カチカチ過ぎて、ドライバーでグリグリしています。
「煤を内部になるべく落とさないように」と整備所に書いてありますが
そんなの無理やって！
独り言の多い作業になってました

ある程度開通したら、特殊工具、ブラシの登場です。
作業している近辺は煤でいっぱいです。
どのくらいの時間で詰まってしまうのかは分かりませんが
結構長い間掃除されていないと思います。

かなり綺麗になってきた途中です。
パイプ内の壁にはまだ硬くこびりついた煤がありますので
ブラシで引き続き掃除していきました

何枚かアップの写真をとりましたが、ピンボケで奥の方を撮影したのが使えなかったので
少し分かり難いですが、すっかりパイプは綺麗になりました。

あとは取り外した部品を元に戻して終了です

組み付け後、走行テストも行いましたが問題なく、チェックランプの再点灯もコードの再検出もありませんでした。

今回は汚れて通路が詰まってチェックランプ点灯
　　　　　　　　　　　　　　　↓
通路を掃除したら改善。部品の破損などは無し

このあと販売店さんから送られてきたエンジン洗浄剤を施工しましたが
当方で詳細が分からないので割愛させていただきました。

簡単に纏められる事を長々と最後までお付き合い頂きありがとうございました
次回の定期点検から、排気インジェクターの清掃をオススメしていきますね

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