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E93　335iカブリオレの継続車検です！
ですがこちらの車両、爆弾を抱えてまして...レッカーでの入庫です。
症状は走り出して数分でオーバーヒート寸前まで水温が上昇する為、車両が自動的にセーフティーモードに入りエンジンの出力を下げるので、まともに走れない状況です。
早速診断していきます！

診断機を繋いで見てみると、連動して複数の故障コードが入っていますが、水温上昇の原因は「電動ウォーターポンプ」です。
これぐらいの年式からBMWは従来のベルト駆動のウォーターポンプではなく、電動式に変更されていますが、これが壊れやすい事で有名です^_^;
エンジンをかけながらラジエータサブタンクのキャップを開けても冷却水が循環している気配が全くなく、ポンプの作動音もしません。
早速部品を手配しますが、これまた可愛くない金額です^_^;

作業性は決して良くありません。
基本的には下からの作業で、スペースも狭いです。
まずは電動ファンとシュラウドを外してスペースを確保します。

繋がっているホース類や、コネクターを順番に外して知恵の輪のような感じで先にサーモスタットAssyを抜き取ります。

続いてウォーターポンプも知恵の輪の要領で外します。
左がサーモスタットで右がポンプです。

逆の手順で新品を取り付けていきます。
サーモスタットとポンプを繋ぐホースや、ラジエータの上下ホースも新品に替えます！
これで一旦ウォーターポンプ関連の交換作業は終了です。
こちらの車両、水廻りのトラブルだけでなく...

エンジンオイルの漏れもかなり酷い状況です^_^;

原因はオイルフィルターハウジングのパッキンからの漏れです。
こちらもBMWの定番の症状です！

まずは手前部分から外していきます。
1つのハウジングの中でオイルと水の通路があるので、外す際に混ざらないように注意しながら取り外します。

E93のフィルターハウジングを脱着するには赤丸のボルトを外す必要があります。
このボルト1本を外すためだけにインテークマニホールドを外す、もしくは持ち上げる必要があるので少し大変です(^^;

外れました！
漏れたオイルで汚れている部分は、組み付ける前に綺麗に清掃します。

ハウジングも綺麗にしてから新しいパッキンを付けて車両に戻します。

エンジンオイルとオイルフィルターも新品に交換です。
冷却水を補充して、エンジンを始動する前に電動ウォーターポンプのエア抜き作業を行います。イグニッションON→アクセル全開10秒保持→ヒーター全開→ポンプの作動音確認→サブタンクの水の循環確認などポンプ交換時専用の工程があります。
この工程が終わってからサブタンクを満タンにして数十分の試運転を行い、完全にエンジンが冷えてから水量を調整して完了となります(^^)
もちろん交換箇所の漏れが無いかの確認も忘れてはいけません。

ポジション(通称イカリング）が片方切れていたので新しいLEDに交換です。
H8と言うサイズです。
その他、ブレーキオイルなども交換して全ての作業が終了となります！

ローダウンされていますが、最低地上高はしっかり確保されているので問題無しです！
検査ラインにも無事合格したので、洗車と室内清掃をしてから納車となります。
個人的にも好きなデザインのE93カブリオレです。
故障も直って車検も通ったので、まだまだ元気に走ってくれそうです！
またのご来店お待ちしております。
ありがとうございました。

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