ウォーターポンプ交換・オイル漏れ修理【ヴォクシー ZRR70】｜車検・点検・修理のグーネットピット

ボンネットを開けたら飛沫が(;'∀')

ということでご入庫のヴォクシーさん。

走行距離は11万キロ手前。

ウォーターポンプの回転軸より激しくクーラント漏れです(;^_^A
ついでに気になっていたエンジンオイルパンからのオイル漏れも修理という内容で
修理のご入庫をいただきました。

昨今のクルマたちはタイミングベルトの交換をしなければいけない車種が減りましたので、
「タイミングベルト交換時に、ウォーターポンプも一緒に交換しましょうね～」
なんていう言葉を言うことも少なくなりました。

しかししかし。

すごいスピードで回っているエンジン。
その回転を利用して回っている部品はたくさんあります。
エアコンコンプレッサーもそうですし、オルタネータも。
そしてそう。
ウォーターポンプもそんな部品のひとつであります。

こんな状態です。

といってもわかりずらいですね(;'∀')

赤まるで囲んでいる部分がわかりやすい部分です。
本来であれば黒い塗装の部品なのですが、ウォーターポンプより漏れたエンジン冷却水(クーラント)の飛沫で白くなってしまっています。
そうです。この白くなったのがクーラント漏れの動かぬ証拠。

補器ベルトをはずして、M8のボルトで固定されているウォーターポンプを取り外して、新品に交換しました。
時間の制約があったので交換中の写真は割愛させていただきます(;^_^A

お次はエンジンオイルパンのオイル漏れ。

ミドルパンとロアーパンの合わせ目。
黒光りしているぶぶんが漏れたオイルで濡れている部分です。

液体ガスケットで接合している部分よりオイル漏れが確認できます。

ただし、この際注意しなければいけないのが、オイルパンはエンジンの一番低いところに
装着されている部品ですので、どこから漏れていてもここに漏れたオイルはたどり着くのです(;^ω^)

しかし、このヴォクシーの場合はロアーパンの接合部で間違いないという診断で、
液体ガスケットの再塗布で対応という形になりました。

またしても赤で囲ってある部分。

この部分がミドルパンとの接合面。液体ガスケットで接合されている部分です。
この液体ガスケットというものも、時間の経過とともに劣化します。
どうしてもオイル漏れしやすい場所となってます。

運が良ければ漏れません(笑)

今回のこの記事。
決して面白い内容ではないのですが、
お伝えしたいことがあるからなのです。

本題はここから。

冒頭でも記述した通り、最近のクルマたちはタイミングベルトがついていません。

しかし、それに代わる部品はなくてはならないもの。
そうです。
耳にしたこともあるかと思いますが、タイミングチェーンです。

「タイミングチェーンなのでタイミングベルトの交換の必要がありません」

そういうセリフも耳にしたことはありませんか？？

そりゃそうです(笑)
タイミングベルトはついていませんからね(笑)

ですけど、チェーンも金属部品とはいえ、いつしか伸びてゆるくなっていきます。
チェーンテンショナーなる部品でその緩みは補うのでまぁいいのですが、
伸びていくということは。。。？

勘のいい方ならピンと来たのではないですか？

そうです。
金属といえど、伸びていけばいつかは切れます。
それはいつのことかはわかりませんが、
チェーンが切れる前にチェーンテンショナーが破損する場合も。。。

そして、今回のようにウォーターポンプ等の回転部品の軸受け部分のベアリングもいつしか摩耗してガタがでます

そうなると、音が出たり、今回のようになにかが漏れたり。。。

ですから、タイミングチェーンのエンジンとは言えそのあたりのメンテナンスは重要なことなのです。
もちろん全数がそうなわけではありません。
何万キロ走ったらどうなるかというのもわかりません。
無責任なようですが、そういうものなのです。






また、タイミングチェーンのエンジンのクルマでも、ベルトは使っています。

もう、こうなってくると訳がわからなくなるかもしれませんが、
補器ベルトと呼ばれる、エンジンの駆動で発電したり、エアコンを動かしたりするベルトです。
ハイブリッドなカーではついていなかったりしますが、ガソリンエンジン・ディーゼルエンジンのカーにはついているのが補器ベルトです。

そのベルトが切れればエアコンが利かなくなります。
そのベルトが切れれば発電ができなくなります。

エアコンが利かなくなるくらいまでは、まぁよしとしましょう。

でも、発電ができなくなったクルマの電機はバッテリーから供給するのみです。

最近のクルマは軽量化の為か、バッテリー容量も車格の割に小さかったりします。

そうなってくると、
数多く装備される電装品。

まずはオーディオやナビあたりが静かになるでしょう。
そしてそのあとはメーター類が動かなくなります。
メーター内の警告ランプが片っ端から点灯します。

そして最後には。。。

エンジンを制御しているコンピュータに電源の供給ができなくなるためにエンジンが止まります。

現代のクルマは電気がないと走りません。

ガソリンはエンジンを動かしているだけで、その他はすべて電気仕掛けといっても過言ではないでしょう。

果たしてその辺の点検。

格安車検の点検で診てくれるでしょうか？

車検代はできるだけ安くあげたい気持ちは痛いほどわかります。
ですが、そのようなことになったら、安くあげた車検も意味のないものになってしまいます。


お伝えしたいことはこういうことなんです。

クルマはメンテナンスフリーではありません。

それはどれだけクルマが進化しても変わらないでしょう。

切れなくなった包丁を研ぐのと同じです。
風の弱くなったエアコンのフィルターを掃除するのと同じです。


クルマとはつまりそういうものなのです。

機械ですから。