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2017年08月07日 21:07右折時エンストする

" 時々右折時にエンストする " と言われて入庫しました。ロードテスト実施してみると確かに右折時のみエンストし同条件で左折をしてみてもエンストする事は全く無い。エンストする原因として最も考えられるのがISCVの作動不良ですが発生条件の右折のみと言うことに合致しないが もしかしたら と思いスロットルボディーを取り外して点検し清掃をしてみるがやはり改善する事は無く、また診断機を接続しトラブルコードの有無を確認してみるが何も入力されてはいなかった。再度ロードテストを行い他に発生条件がないか試していると右折だけでなく旋回時・カーブ走行時・加速時と現象が発生する事がわかったがどれも右回りで左回りでは発生しない。
エンスト後すぐに再始動が可能な事とチェックランプの点灯が無いこと車が傾いた時に発生することからセンサー系異常ではなくガス欠症状になるのでは?と考え燃料タンクを降ろしてタンク内を点検してみるが異常はなくフューエルポンプ&フィルターにも異常は無かった。念のためフィルターを清掃組付けして元に戻し今度は燃圧計を接続し圧力抜けが無いかを点検してみるがエンスト時でも十分圧力はかかっていた。

修理にいき詰まってしまったためディーラーに相談してみるが症例はないとの事。考えられる原因を話し合ったところ別の点検方法が浮かび実施してみることに。現象発生は車が傾くことによって発生することからやはり電気的トラブルが最も考えられ信号が途切れるのではと思いテスターで信号を波形で見てみることに・・・

右折時エンストする

各センサーの配線にテスター用配線を接続します。
今はカム角センサー・点火指示信号の出力を確認しています。

右折時エンストする

センサーのパルス出力を見ていると現象発生時にカムセンサー出力が何度か検出できないことが分かり保存したデータを繰り返し点検してみても検出されていない(出力されない)ことが判明した。
エンジンの傾きで配線が引っ張られているのでは?と考えた時何度も配線を揺すってみたり引っ張ってみても止まらなかったのに何故だろうと不思議だったが基本に戻って単体テストをしてみようとセンサーを外すため取付ボルトを外したところ固定部分がポロっと取れてきた!

右折時エンストする

固定部分が割れてはいたがボルトのフランジ部で外れないでエンジンに取り付いていた様である。
センサーは正常だったが固定されないため部品を交換しテスト走行してみるとエンストしなくなった。

センサーはエンジン本体に刺さる様に取り付けられており脱落や回転しないようにボルト一本で固定されている。差込もOリングがある為簡単には外れないような感じなのでこれだけの原因でエンストしていたとは思えないが現実には解消されている。考える原因はエンジンの熱によりOリングがゆるくなり確実に固定されていないことにより旋回時等のエンジンの傾きでセンサーが浮く感じになったときカム角を検出できなくなってエンストしたのではないか、またダイアグが記憶されないのはセンサーの故障ではなく一瞬の読取り不良だからではないかと推測される。

その後何度かロードテストを繰り返しエンストしない事を確認し納車となった。

対象車両情報

メーカー・ブランドスズキ車種ワゴンR

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