MR-Ｓシーケンシャルシフト走行不能｜車検・点検・修理のグーネットピット

ＭＲ-Ｓ-Ｓ-ＭＴ車両の入庫です。

車検取得直後、車検工場出庫時に走行不能になり近隣工場等、方々手を尽くした末、当店の履歴から遠方より相談の上、陸送入庫されてきました。

当店の履歴作業車は近隣の方で、ディーラー時代に存じ上げているか方でもあったので長期入院を了承の上での作業でした。今回のお客様は遠方であり、車両は陸送で、お客様の顔もわからず、での依頼であった為、当初はやんわりお断りさせて頂いておりました。
当初の相談ではディーラーやチューニングショップ系でなら作業は可能では、とお伝えしましたがディーラーではターボが組んであるから、他工場からは実績がないから、と断られた。との事で再度連絡が入り、お客様の話具合、そこから読み取れる熱意を感じ、ある程度の前受金を事前入金して頂く事で引き受ける経緯となりました。

伺った症状ではシフト操作作動音、ポンプ音無との事、車検業者から引き上げ時に一時的に正常作動し、自宅まで乗って帰ったが、その後全く動けなくなった。との事でした。

入庫時確認するとドア開時の作動準備にあたる油圧ポンプ作動音無し、自己診断コードＰ1880　ＨＰＵ蓄圧系統　入力有。
ほぼポンプ本体と疑った。
後付ターボが組まれているのもあり、ポンプモーターへの刺激を与えるにも邪魔な物を一部外しての作業。
ドア開け直後にポンプモーターをこずくとモーターが回り出した。が持続時間が短い感じ。やはり、あまり油圧は上がらず作動復帰はせず。
念の為モーターへの電源、リレー、ハーネスチェックすると問題無の為、ポンプ本体要交換と断定しました。

取外したポンプです。モーター部周辺の腐食が進んでいます。この辺の防錆性がヨーロッパ製であまり良くない様です。ディーラー時代保証期間内にポンプ全体腐食からオイルが滲む様な状況でオイル漏れし走行不能なんてのもありました。

ポンプはトヨタ品番変わらず（W010のまま）LuK品番末尾にアルファベットのI付（写真撮り忘れました）の中古と交換実施。
トヨタ品番末尾W012だとリビルトという話だが未だ拝見した事はありません。

ポンプ、アクチュエーター共にリビルト停止現品修理対応も高額順番待ち状態の為、程度の良さげな中古品との交換です。（ポンプのみ交換で作動はしたがポンプ、ECU、アクチュエーターセットで入手の為、同時交換依頼で実施）上記写真は現車から外した物です。（滲み漏れへの汚れ付着か初期塗布グリスの変質物がロッド根本に見受けられます）

中古入手のW011　Luk品番末尾G付の６MT用です（ロッド根本は綺麗。掃除されている可能性もあるが。外した物は新車装着W010　５MT）
ECUは６ＭＴ用なので使用せず（ＥＣＵは５ＭＴ最終品番へ交換済）

アクチュエーター下にオイルクーラーが後付けされていた為、多少やり難さはあったが、無事交換、初期化再学習実施、試運転ＯＫとなりました。

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