ヴィヴィオ　RXR　エンジンOH　番外編｜車検・点検・修理のグーネットピット

ヴィヴィオ　RXR　エンジンOH　番外編です。

今回はエンジンの寿命についてのお話です。

これは、VIVIO　RXRだからこうなるとかの話ではありません。

ある車種を特定して短絡的に、このエンジンだからとか断定的な話ではなく

どの車、どのエンジンでも起こりうる、そして、やがて来るエンジンの寿命のお話です。

整備をしっかりやったら防げるとか、高性能なエンジンオイルを使ったら寿命がこないとかの神話的な防御法はありません。

走行距離や使用頻度・使用状況によって早かれ遅かれ必ず訪れるエンジンの寿命とその判断です。

エンジンブローについても症状は様々。

バルブステムシールからのオイル漏れによるオイル下がり。

ピストンリングのへたり固着によるオイル上がり（圧縮漏れ）。

比較的にエキゾースト側に多いバルブの溶損やピストンの溶損。

オイル切れや水漏れによるオーバーヒートによるエンジン各部の歪みや破断、焼き付き。

他にも掘り下げれば、まだまだ在りますが、概ね、こんな感じです。

上記の症状は日常のメンテやオイルの質である程度防げますが、
今回のエンジンブローはエンジン内部からの打撃音。

これは、防ぎようの無い、エンジンの寿命によるトラブルです。

打撃音と言っても場数を熟してきた、手練れの整備士や競技関係者であれば、その打撃音の音質から発生元はある程度特定できるかと思います。

今回も初見で音の出方からコンロッドもしくはクランクシャフトと判断。
クランクシャフトはエンジンの軸となる部分ですので単体の破損では済まないケースが殆どです。

上が新品で下が寿命を迎えたコンロッドメタル。

２７万キロ走行したコンロッドメタルです。

これは、オイル管理がズサンだとか安いオイルを使ったらこうなるとかの話ではなく、

長年の使用で徐々にクリアランスが広がりクランクピンとコンロッドの噛合部に隙間ができてクランクシャフトが回転するたびに（ピストンが上下するたびに）叩かれ、伸びて薄く広がったコンロッドメタルです。

ここまで広がるのに相当な年月がかかるかと思います。

こうなってしまうとクランクシャフトも無事では済みません。

よく、エンジンからの異音修理でお問い合わせ頂きますが、
この手の打撃音が発生してしまうと、オイル粘土やオイル添加剤で止めようとしたり、また、どこで調べてきたのか、「添加剤やオイル粘土でどうにかならないか？」
と相談を受けますが、ハッキリ言ってどうにもなりません。

エンジン内部からカンカンカンとかコンコンコン打撃音が発生してエンジンの回転を上げる（アクセル踏むと）と音が激しくなる場合はエンジンの寿命と判断できるかとおもいます。

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