イスズ　１１７クーペ　エンジン不調｜車検・点検・修理のグーネットピット

車の写真を撮り忘れてました。すみません。
業者さんからのご依頼です。
長期放置の車両で、エンジンがかからなければあきらめようとされていたそうですが
意外にもエンジンが始動したらしく、乗れるようにして欲しいとのこと。
ただし、当然のように、エンジンは吹けず調子が悪いようです。

実際エンジンをかけてみると、完全に燃料過多のようで、黒煙が出まくりの
吹けあがりもおかしいようです。

ひとまずは、長期放置車両なのでキャブレターの清掃からでしょうか？
今は懐かしいSUツインキャブレターです～。

キャブレターを分解したところ

フロートに亀裂が入り、ガソリンが中に入ってます。
オーバーフロー気味だったようですね。
こんな古い車の部品、乗用車から撤退したイスズに有るかな～？

有りました～！
当時のSUツインキャブは、どのメーカーも同じものを使用していたそうで
日産のブルーバード（だったかな？）のキャブレター用のフロートが
日産にまだ在庫としてあるようですね。物持ち良いな～
樹脂製になって、耐久性がありそうです。

清掃して、組付けていきます。
ガスケット類は、使えるものはそのままで、ダメな物はパッキン紙で
作製していきます。

キャブレターを組み付けて、エンジン始動。
スムーズにエンジンがかかり、黒煙も出なくなりました。
吹け上りも、”まあ、こんなもんかな～？う～～ん？”　な感じです。

これから、調子を整えていきます。

まずは、点火時期を確認したところ、回転数を上げても進角していないようです。
取外して分解していきます。

ポイントですね。まだ使えそうでヨカタ。
隣のバキュームダイヤフラムに、マイティバッグを繋いでみたところ
う、動かない・・・。
分解していきます。

回転プレートのグリスが固まって動かなくなってました。

カムの進角は問題ないようです。

バキュームダイヤフラムは、動作に問題なさそうです。
よく破れてなかったな～？

綺麗に清掃して組付けていきます。

組み上げたところ。
動作も問題なさそうです。

ディスビを組み付けて、点火時期を調整し進角動作も問題なしでした。
キャブレターの調整も問題なく、バランス取りもオッケー。
エンジンの調子もよさそうです。

おまけ

最初エンジンの調子が悪いのは、燃料計が空なこともあり、ガス欠かと
思っていたのですが、補給しても燃料メーターが一向に上がってこない・・・
まあ、古い車だしな～ということで
フューエルセンダゲージ（燃料タンクのフューエルセンサー）を外してみました。

うん、サッビサビ！フロートが動かない・・・

うわ！どうすっかな～？治るかな～？
取り敢えず、磨いてみましょ。

ある程度、綺麗になりました。
テストでも、抵抗値がスムーズに可変し、問題なさそうです。

ここだけで、こんなに錆が取れました。
タンクの中は、もちろん・・・
”ワタシハ、ナニモミテイナイ”

燃料センサーは、復活しました～！

これ以上の修理依頼は、受けていないのでここで終了です。
レストアを始めると止まらなくなりそうですね。

ご入庫、ありがとうございました。

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