トヨタ　ヴォクシー（ZRR70W)　時々エンスト及び始動不能｜車検・点検・修理のグーネットピット

トヨタのヴォクシー（ZRR70W)　時々エンストと始動不能という故障修理です。

時々というのが曲者です。
エンストは、通常走行中に起こることはなく、停止直前や発進時、コーナーを
曲がるときなど加減速したときに多いようで、すぐに再始動は可能だそうです。
始動できないときは、セルは回るけれどもエンジンがかからないようです。
症状が発現すれば、手がかりもつかめそうなのですが・・・

まずは走行テストです。
はい、普通に走ります。
では、症状の出やすい発進加速・急減速など、いろいろ挙動を変えながら
繰り返しテスト走行てみます。
お？止まった？
低速でバックからのギヤチェンジで前進に切り換え、発進時にエンストが発現しました！
何度か繰り返すうちに、やはりバック→前進でエンストが確認できることから
再現性があり修理にかかれそうです。

車の挙動から、エンストが発生というのは配線系の接触不良になります。
バックから前進で、一番動きが大きく可能性が高いのはエンジンハーネスですが
アイドリング状態で、エンジンを”ゆっさゆっさ”と揺らしてみます。
おっ、やはりエンストするな！
エアクリーナーなどの補器類を外して、エンジンハーネスの怪しいところ
ハーネスをゆすって、エンストする場所を特定してゆきます。

※写真のエンジンは、違うヴォクシーなのでサビだらけです

大体の場所を特定し、コルゲートチューブをひん剥いてゆきます。

あ？

お？

うわぁ～！これは酷い。
エンジンハーネスの三叉部分付近で、何本もの配線の皮がむけて互いに接触など
していたようです。
よく走れてたな・・・
剥けてた配線によっては火災になっていてもおかしくない状態。
少し範囲を広げて探索するも、これ以上の被害箇所は発見できず、
修理に取り掛かります。

配線の剥けている部分は、一旦カットし半田などを使って修理、収縮チューブなどで
被覆してテーピングしたうえで、コルゲートチューブで保護してゆきます。
大事なとこなので集中していたら、写真を撮り忘れました。すみません。

すべてをもとに戻し、テスト走行。問題なさそうです。

結果、原因は当該車両に事故歴があり、それもエンジンが奥のほうまで移動する
くらいの事故により、ハーネスに負荷がかかり、配線が裂けていたようです。
事故車を修理した業者は、ここまで気づかなかったのか、はたまたエンストを
修理できずに諦めて、流通ルートに流したのだろうか？

何はともあれ、これで安心してお乗りいただけますね。
ありがとうございました。

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