故障・修理
更新日:2020.08.31 / 掲載日:2020.08.31
走れ SUBARU R-2 vol.41中編 放置した補修跡が錆びだらけに……
せっかく取り付けたパネルだが、隙間にタガネを突っ込んで溶接部分を剥がして取り外した。ガタガタになった接合面を修正しておく。
取り外したパネルをフェンダーに取り付け、ボディ側に並べてみると、こんなにも角度が異なっている。当然ながらボディ側がおかしい。
フロントパネル全体の形状がおかしくなっているようで、手で押したくらいでは位置を合わせることができなかった。
こうなれば力ずくで前に出過ぎているスカート部分を押し戻すしかない。なんどもこの作業を繰り返して、スカート部分を押し込んだ。
押したり蹴ったり叩いたりしながらなんとかパネルが溶接できそうな位置までスカート部分を押し戻すことができた。
取り外したパネルは前回の溶接部分を削り取り、フランジ部分を一旦叩いて平らにしてから位置を決め、再度フランジを作り直した。
溶接前にもう一度フェンダーに取り付け、取り付ける位置を決めたらパネルをクランプで固定。ここでずれたら前回の二の舞いになってしまう。
パネルを熱で曲げてしまわないように、点付けで溶接を行う。上側はフランジになっているので楽に溶接できるが、左側はちょっと大変。
というのも、左側は付き合わせ溶接なのだが、前回の溶接跡を削ってしまったので少し長さが足りない。余ったビードを削ったらこんな感じに。
ようやく前まわりの修正も済み
傷跡をパテで埋める作業に
右側のフェンダーは問題なく装着できたものの、左側のフェンダーはうまく取り付けできない。フロントパネル側をビスで固定してしまうとフェンダー上の取り付けネジの穴が合わず、無理やり固定するとフェンダー自体が歪んでしまいそう。これは前々回取り付けた左下のパネルが正しい位置に溶接できていないということか? ハンマーで叩いてみたり、プライヤーで挟んで無理やり曲げてみたりしたものの、フェンダーが収まるような形状に修正することはできなかった。これ以上の修正を続けてもパネルが伸びてしまいそうなので、取り付けたパネルを剥がして溶接し直すことにした。パネルの上側はフランジを作って元々のパネルと重ねるように溶接してあるので、隙間にタガネを突っ込んで溶接部分を切るようにして剥がした。取り外したパネルをフェンダーに取り付け、ボディパネルの切断面と並べてみると、フェンダースカートの形状がまるっきり違うことが分かる。まずはボディ側を修正してから再びパネルを取り付けた。
多少強引にフロントパネルの修正を完了させたので、ようやくパテの作業に入る。R-2の鈑金作業は1~2か月の時間が空いてしまうので、修正した部分が錆だらけ。まずは錆を落としてからパテ埋め作業を行う。大きな穴や目立つ凹みは埋めることができたが、作業できたのは前まわりだけ。ドアやクォーターパネルにもパテ埋めの作業は必要で、ボディの塗装ができるのはまだまだ先になりそう。
R-2の補修作業は1か月から2か月近く間が空くことが多く、むき出しの金属パネルはあちこち錆が発生してしまっている。
パテの作業に入る前に、この錆を取り除く必要がある。ディスクサンダーに錆取りディスクを取り付け、錆びたパネルを削っていく。
溶接跡は凸凹が残っているので、その隙間に発生した錆は取り除くことができなかった。ここから錆が広がらないことを祈ろう。
大きく凹んだ部分には厚塗りができるアルミパテを使用する。ファイバーが含まれているので穴を埋めることもでき、防錆効果もある。
パテには2%の硬化剤を添加してよく混ぜてから塗り込む。継ぎ接ぎになったボンネットの溶接部分を隠すようにたっぷり塗り付ける。
隙間が空いてしまったスカートの左端部分には、裏側にアルミテープを貼り付けてから表側にパテを盛り付ける。これで穴は埋まるはず。
パテを塗り込んだら約50分以上乾燥させる。まだ寒い時期だったので、2時間ほど乾燥させてから研磨作業を行うことにした。
パテは面白いようにサクサク削れるので、調子に乗って研磨していたら削り過ぎてしまった。やっぱり#40のペーパーでは荒過ぎるようだ。
パテ盛りからやり直し。先ほどよりももう少し広範囲に、もう少し厚めに塗ることにした。なるべく段差を作らないために。
いきなりランダムサンダーで削ったのもやり過ぎた原因と考え、オービタルサンダーでフラットになるように研磨。当然ペーパーは#80を使う。
ライト下の部分はオービタルサンダーが入らないので、アングルサンダーを使って削っていく。削り過ぎないように慎重に。
ボンネットのふち部分、ヘッドライトの周辺はパテを削ることでエッジを作ることができた。もう少しパテを盛り付けて修正したい。