ポルシェ　９１１　991　PDK修理　シャフトシール　ブリーザーバルブオイル漏れ　内部オイル漏れ　分解修理｜車検・点検・修理のグーネットピット

クラッチオイルがギア側へ流入してしまう症状と分解修理

ポルシェのPDK（7DT-45 / 7DT-75）は高性能なデュアルクラッチ式トランスミッションですが、ブリーザーバルブ（通気バルブ）からのオイル漏れ。

またクラッチ側のオイルがギア側へ流れ込んでしまうトラブルが発生するケースがあります。

この症状でのご相談が増えており、911（997後期・991前期/後期）で特に多く見られます。

症状の特徴
① ブリーザーバルブ付近が湿っている／滴っている

最初期は「にじみ」ですが、進行すると周囲に飛散するほど漏れる場合もあります。

② ギア側のオイル量が増える

クラッチオイル（淡い色）がギア側に流入することで、ギアオイルが希釈されるため、
摩擦性能や潤滑性能が低下し、ギアの入りが悪くなります。

③ 過圧・油圧異常のエラー

・冷間時のギアが入らない
・坂道でクラッチが滑っている
・油圧系のエラー
・走行後のジャダー（軽い振動）
なども併発しやすくなります。

④ PDKフルード量が減る

クラッチ油圧側の油量が減少すると、クラッチ作動が不安定になりやすいのが特徴です。

■ なぜクラッチオイルがギア側へ流れ込むのか？

PDKは内部で

クラッチ油圧系（ATF）

ギア潤滑系（ギアオイル）
が完全に分かれています。

しかし、以下のようなシャフトハウジングのオイルシール劣化が起こると「仕切り」が曖昧になり、オイルが相互に混ざります。

■ 当店での修理内容

株式会社ABSY（オートボディショップ）では、以下の分解修理に対応しています。

・ PDK本体脱着

　PDKはユニットごと車両から降ろします。

・分解し、クラッチ側／ギア側のオイル室を個別に点検

分解した油圧側のPDK

内部シール類の交換

オイル越境が発生している場合は、該当部位のシールをすべて交換します。

クラッチフルード・ギアオイルの補充／交換

混ざってしまった場合、双方のオイルを新品へ交換し、
規定量・規定温度で調整します。

PDKクラッチの校正／アダプテーション

必須作業。
クラッチ作動ポイントがズレている場合はここで適正化します。

新品のVITON　フッ素シール　高耐熱耐油性　

新品に交換後のシール


■ 放置するとどうなるか？

・ギア側のオイルがさらに希釈される
・ギアの摩耗
・クラッチの滑り
・油圧異常
・最悪はPDK本体交換200万円～超へ

ブリーザーバルブのオイル漏れは「小さな異変」ですが、放置すると深刻なダメージに発展します。

■ 当店のPDK分解修理について

横浜市鶴見区にある当店では、
ギアポジションセンサー交換、PDKオイル漏れ修理、バルブボディ修理、クラッチ校正
など、PDK関連のトラブルに幅広く対応しています。

当店のHP　PDK修理：
https://pdk-repair.com/

■ まとめ

ブリーザーバルブからのオイル漏れ → クラッチオイルがギア側へ流れ込む問題は、
PDK特有のトラブルであり、早期発見・早期修理が重要です。

・冷間時のみ調子が悪い
・車両下にオイルが落ちている
・PDKフルード量が減る
などの症状があれば、早めの点検をお勧めします。

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