新車試乗レポート
更新日:2019.05.31 / 掲載日:2019.02.03
走りの質感をさらに高めたスポーツSUVの真打モデル【グーワールド コラム】

PORSCHE MACAN/新車価格●マカン(7速AT・PDK):699万円
文●九島辰也 写真●ポルシェジャパン
問い合わせ●ポルシェ カスタマーケアセンター TEL:0120-846-911 URL:http://www.porsche.com/japan/
(掲載されている内容はグーワールド本誌2019年3月号の内容です)
ポルシェにとってマカンは重要なモデル。このクルマの誕生でマーケットは広がり販売台数は増えたからだ。2013年のリリースから17年末までに32万台近く売れた実績を持つ。
そのマカンが初めてマイナーチェンジを受けた。日本発表は2018年12月。そして今年の夏より発売することをアナウンスした。そして、その前の11月にマヨルカ島で国際試乗会が行われたのでその模様をお知らせしたい。
まず、見かけはそれほど変わらない。というか、詳しくない人は違いを見つけられないレベル。前後のライト類とバンパー、マフラーエンドがデザイン変更されたくらいだ。インテリアもそう。ダッシュボードセンターのモニターがワイドになった程度。とはいえ、デジタル部分は大幅アップデートされている。スマートフォンと連動して、音楽、ナビゲーション、クルマ設定が広く使える。
また、パワートレーンも、従来から大きな変更点はない。ステアリングを握ったのは2L直4のスタンダードモデルと3L V6のマカンSだが、数値的な変更は後者に少しあっただけに留まる。新たな技術が投入されたというニュースは聞けなかった。
ただ、乗り心地はすごくよくなっている。マカンSのエアサスはもちろん、スタンダードモデルの機械式サスもこれまで以上に当たりは柔らかく、快適性を高めていた。まるで高級サルーンくらいに。この辺の進化はさすがポルシェ。スポーティな味付けはそのままに乗り心地をアップグレードさせることに成功している。
こうした熟成度はドイツ車流だ。安全性を含めよいところを残しながら進化し続けている。でもって日本ではお値段据え置き!と発表。どうやらマカンブームはまだまだ続きそうである。
Profile
自動車ジャーナリスト
九島辰也
長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも各国のクルマを乗り継ぐ。

リヤのテールランプは左右がつながるLEDタイプに変更された。

インテリアはダッシュボードのタッチ式モニターが幅広になったのが目につく。そのほかは今回手は入っていない。
テールゲートは開口部が広い跳ね上げ式。奥行きがあり広さは十分。リヤシートは3つに分割ができるので使い勝手はよさそうだ。

マカンとマカンSの標準ホイールは18インチだが、試乗車は20と21インチを履いていた。それでも乗り心地はかなりよい。
ポルシェ マカンS

日本での発表はまだだが試乗会ではV6モデルも用意されていた。パワフルな走りがポルシェ度を高めるのは言わずもがなである。

V6エンジンは今回パワーとトルクがアップされダイナミックな走りとなった。